みなとみらいへ
横浜からみなとみらい線に乗車します。
各停に乗ること3駅、やってきたのは馬車道駅です。
レンガが多用されたレトロな駅で、壁に掛けられている扉は横浜銀行旧本店で使われていたものらしいです。
レトロなのは駅だけではありません。
地上に出て歩いていくと、レンガ造りの建物が現れました。
これは横浜第二合同庁舎。昔、横浜生糸検査所だった建物を改築して使っているのだとか。
ここは古くから開港地として賑わった場所。歴史的建造物があちこちに残っています。
そんな街を歩いていくと…
今度はプラットホームみたいなものが現れました。
これは旧横浜港駅のプラットホーム。
以前はこのあたりまで東海道本線貨物支線(横浜臨港線)が伸びていて、貨物輸送が行われていたそうです。
さらにその昔はアメリカ航路へ乗り継ぐための「ボート・トレイン」が東京から運行されていた時代もあったのだとか…
国際連絡の重要な役割を持っていたこの駅は、その面影を伝えつつも今は観光地として賑わっているようです。
乗り物③北朝鮮工作船
観光地として賑わうみなとみらいの海沿いに異質な建物が存在します。
その名は「海上保安資料館横浜館」。
館名の下には大きく「北朝鮮工作船展示」の文字が。
あの北朝鮮の工作船がここにあるらしいです…!
ちょっとこわいですが入ってみましょう。
ということで、横浜の乗り物を探検する旅3つ目の乗り物は「北朝鮮工作船」です!
数ある乗り物の中でもあんまり出会いたくない種類の乗り物ですね…
この工作船は2001年12月22日に発生した「九州南西海域工作船事件」で海上保安庁の巡視船と交戦の末自爆沈没した船だそう。
交戦の経緯についてはこちら↑
見た目はただの錆びっさびの船ですが、そこは工作船、中身はけっこう恐ろしいです。
まずは積荷。
船の横にはたくさんの武器が展示されていました。
中にはバズーカ砲やロケットランチャーもあり、当時北朝鮮が一般的に使っていた武器よりも最新鋭のものが配備されていたそうです。
こんな武装をしていた船が日本近海をうろついていたと思うとぞっとしますね。
こちらは無線機器類。
日本製のものもあるようです。
工作船は漁船を装っていたため、漁具も積み込まれていました。
食品類。
こちらも日本製が多いことに驚きました。
そして、北朝鮮の船であることを如実に示す、金日成バッジまで。
こちらは船に積み込まれていた小型船舶。
ゴムボートや海中スクーターもあり、上陸用に使っていたのでしょうか?
プロペラ。
強力なエンジンによって高速度での航行が可能だったようです。
ここから出し入れしていたようですね。
船体には生々しい弾痕が…
船体を上から。
甲板の下にはエンジンのほか、燃料タンク、小舟の収納スペースが大部分を占めており、乗員の居住スペースはほとんどないそうです。
そんな劣悪な環境の中で工作員は長い航海を過ごし、そして逃げられなくなったらためらわずに自爆……
とても暗澹とした気持ちになります。
館内では当時の記録映像が放映されていました。
↑はほぼ同じ内容の映像。
当時の緊迫した状況が伝わってきます。
この事件では工作船の逃走を阻止しようとした巡視船に攻撃が加えられ、海上保安官に負傷者を出しています。
巡視船への攻撃によって破損した機材が展示されていました。
ということで、北朝鮮工作船の展示を見てきました。
こんな危険な船が日本近海を暗躍していたことに恐ろしさを感じます。
日々、このような船から日本の海を守るために活躍されている海上保安庁の方々に改めて感謝ですね。
この北朝鮮工作船の展示、無料で見れるのでみなとみらいに遊びに来たときに訪れてみてはいかがでしょうか?
続きます。
★乗車データ
みなとみらい線 普通 元町・中華街行き 横浜(13:57 13:59)→馬車道(14:02 14:04) 東京メトロ17000系 17181F
※2023年3月23日乗車
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