ダイヤ鉄K

関東に住んでいて、ダイヤに詳しい鉄道ファンです。

E233系の置き換えラッシュにはどう対応するのか?

現在首都圏で一番多く走っている車両はE233系。ですがこの車両も、置き換えの時期がいつかはやってきます。その置き換えのために、2040年代に現在のE233系と同数の新型車両が製造される、と考えている人は少ないでしょう。コロナが明けはしましたが少子高齢化もあり、JR東日本はコストカットを進めています。そんな中で大量に車両を新造することはしないでしょう。ではどうやってE233系の置き換えラッシュに対応するのか、考えていきたいと思います。

※すべて筆者の予想であり、結果的に事実と異なるものも多数存在すると思います。ご了承ください。

E233系の中で一番最初にデビューした、中央線用の0番台(代々木駅にて)

 

 

 

 

E233系の概要

E233系は2006年に営業運転を開始した、通勤型車両の201系203系205系209系近郊型車両の211系の置き換え用として主に製造された車両です。現在は中央線系統・京浜東北根岸線常磐線各駅停車上野東京ライン湘南新宿ライン系統・京葉線横浜線埼京線南武線で活躍しています。2006年から2015年に製造され、従来通り30年間使うと考えると、置き換え時期は2040年代です。E233系の在籍数は3000両以上に及び、JRグループでも最多となっています。この量の置き換えを2040年代に行うのかというと、疑問が残るのです。

E233系の中で最も在籍数が多い、1000番台(鶴見駅にて)

JR東日本の変化

コロナによる乗客数の減少、現在は回復してきましたが、少子高齢化や人口減少に伴い、鉄道を利用する人は減少すると考えられています。金銭的な面から、以前のように新車を大量に投入するわけにはいななくなりました。以前はまず都心に新型車両を導入し、もともといた車両を地方に転属させていくというやり方がとられていました。JR東日本の車両はおおむね15年程度で機器更新を迎えるので、この機器更新のタイミングに合わせて転属させるという流れになります。そして、2回目の機器更新は行わずに廃車する、よって30年程度で廃車されるという流れが一般的でした。しかし房総地区や相模線、宇都宮地区にE131系が導入され、地方にも地方用の新型車両を導入するという方針に変更したと考えられると、今のE233系を転属させる路線が減ってしまいます。転属にもコストはかかることから、一つの路線で一つの車両を長く使うという方針に変更したのでしょう。

 

置き換えラッシュをなくす

一つの路線で一つの車両を長く使うという風にしても、置き換えラッシュという問題には対応できません。E233系を30年ではなく40年程度使うということにしても、今度は2050年代に置き換えラッシュがきてしまいます。それではあまり意味がありません。よって、使用状況をみながら適宜判断していく、悪く言えば判断を先延ばししていくということになります。高速走行をしたり、海の近くを走るという理由での塩害が激しかったりする路線は機器更新2回目のタイミングで廃車、そうでない列車は機器更新3回目のタイミングで廃車にするのだろうと筆者は考えました。事実として、現在の車両は旧型と比べてすごく大きな進化があるのかというと言えないので、新車をたくさん導入するメリットは減ってきています。よって車両の導入計画が以前と比べて消極的なるのは自然かと思われます。

では実際に何番台の車両が延命されるのでしょうか。筆者が予想するには、1000番台・2000番台・6000番台・7000番台・8000番台かなと思いました。これらの5つの番台の累計車両数は約1800両です。全体の半分より多い数のE233系が延命されるというわけです。残りのE233系は、廃車か、状態が良ければ、他路線へ転属されるでしょう。武蔵野線仙石線、高崎地区や長野地区が候補となりそうです。

 

 

 

まとめ

3000両以上も在籍しているE233系。もう置き換えの話をしてしまうのは早すぎなのかもしれませんが、それくらい車両計画は未来のことまで考える必要があります。このことを考えると、現在のJR東日本は計画変更がたくさん行われているため、大丈夫なのかなと不安に思ってしまう人も多いでしょう。文中でも述べましたが、どんどん新車を導入するメリットは減ってきています。となるとどうしても判断を後回ししてその時の車両の状態を基に新車導入を決定することにはなります。一方未来のことまで考えた車両の導入計画が必要不可欠であり、このことを、現在のJR東日本の幹部の人に期待したいと思います。

 

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