その3へ続くところですが、一旦中断します。
今回の飯田線の旅での「もう一つの期待」、それは44年ぶりに伊那松島を通ること、但し下車する時間はないので車内から眺めることにします。
1980年の夏休み、当時高1の私は友人と連れ立って大糸線・飯田線の旧型国電を撮影に行きました。
伊那松島で下車して機関区に入り、恐る恐る来意を告げました。
当時の国鉄職員は「怖い人」が多かったですが、名前と住所を記入すると、こちらが拍子抜けするほどあっさり入構が許可されました。
地方は割とおおらかだったのです。
あの頃の飯田線は「旧型国電の宝庫」、流電クモハ52は引退していましたが、目につく車両を次々と撮影します。
クハユニ56001[静ママ]
これはクモハ54だったかな
均整の取れたクハ47には、見惚れるばかりでした。
ここまで1980.8.21
44年後の現在は車両配置が無くなり、乗務員基地の伊那松島運輸区となりました。
往年の賑わいが無いことは覚悟していましたが、やはり…
あまりにも寂しい…
それでもかつてのクモハ43・53、クハ47と同じ2扉クロスシートの213系が見えて、少し救われた思い。
クモハ213-5002[海カキ]
2024.3.10
219Mの車内から
「44年の空白」はあまりにも長過ぎました。
「旧型国電の宝庫」も今は昔。
私自身も44年の間に変わった。
何より国鉄はJRに変わった。
かつての賑わいは失われたけれど、物事は移ろう。仕方ない。
44年前と落差はあるけど、来て本当に良かった…