白木駅【三重県】(近鉄志摩線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
三重県鳥羽市南部、山あいの農村地帯に位置する近鉄志摩線の駅で、志摩線内の途中駅で唯一の待避可能駅である、
白木駅 (しらきえき。Shiraki Station) です。
  
  
駅名  
白木駅 (M 84)  
  
所在地  
三重県鳥羽市     
  
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:志摩線  
  
隣の駅  
鳥羽方……松尾駅  
賢島方……五知駅  
 
訪問・撮影時  
2020年12月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1929年開業)。
駅舎………………北側の賢島方にあり(おそらく1993年の複線化前後に改築)。
出入口……………北側のみ(駅南側は山林ですが、一応駅西側に踏切があります)。
バリアフリー……△(上り4番線は段差なし。

           下り1番線のスロープ利用の場合は事前に近鉄へ連絡を)。
点字ブロック……駅舎内~改札~各ホームに設置。
駅前広場…………×(近くにバス停留所なし)。
 
 

 

 

白木駅の出入口は北側の賢島方(西)にあり、志摩線と並走する国道167号線歩道に面して設置されています。
通路は本線(右)と側線(左。旧線時代の本線跡)の間にあり、スロープを登ると駅舎です。
写真はいずれも東方向を望む。
 
 

 

駅舎です。いずれも東方向を望む。
小ぶりな建屋ですが、一部2階建てになっています。現在は無人駅です。
 
 

駅前です。西を望む。左後方が駅舎です。
前後方向の道路が志摩線と並走する国道167号線で、交差点で右へ分岐した旧道を進むと白木町の集落です。
駅前に民家は少なく、商店は見られません。
また、駅周辺は小さな川の谷で田園も見られますが、西や南へ進むと段々と山深くなってきます。
国道167号線はこの先、五知峠越えに挑みます。志摩線の旧線は国道167号と並走して五知峠を越えていましたが、1993年に青峰トンネル経由の新線に切り替えられています。旧線跡は自然に還りつつあります。
 
 

駅前です。改札内通路より北を望む。
駅北側~東側も民家が少ないです。
写真右奥、民家の裏手には国道167号のバイパスである第二伊勢道路の鳥羽南・白木インターチェンジがあります。伊勢方から延びてきて、現在はここが終点です。そのため、白木以南の国道167号現道は以北に比べて交通量が多いです。第二伊勢道路ですが、将来的には志摩市方面へ延伸される予定で、その際には志摩線の強力なライバルにのし上がるかもしれません。
 
 

駅南側です。ホームより撮影。
「駅裏」に相当する駅南側は荒れ地で山も迫っているため民家がありませんが、踏切を通って行くことが可能です。
南側には下り1番線用のスロープ出入口があり、1番線唯一の車いす対応通路になりますが、普段は閉鎖されています。ご利用の場合は事前に近鉄へお問い合わせ下さい。
尚、南約2.3kmの志摩市との境界部分には青峰山(あおのみねさん。標高336m)がそびえていますが、地形の関係もあり鳥羽市側の登山口は1駅北の松尾駅になります。
 
 

改札口です。東(鳥羽方)を望む。後方が出入口です。
 
駅員配置………なし(2005年より無人駅。インターホンなし)。
自動改札機……△(ICカード専用簡易改札機のみ。入場用・出場用とも1台のみ設置)。
ICカード………利用可能(『PiTaPa』エリア内。

                                   交通系ICカード全国相互利用サービスの各種カードもOK)。
幅広通路………あり(車いす通行可能。点字ブロック設置)。
有人通路………なし(有人駅時代は右側の窓口にて対応していました)。
窓口……………なし(無人駅のため改札窓口は閉鎖されています)。
自動券売機……なし(代わりに乗車駅証明書発行機を設置)。
自動精算機……なし(IC残額不足時は乗車時に乗車駅証明書を受け取り、

                            有人駅にて処理を受けて下さい)。
トイレ…………なし(駅外にもありません。ご注意下さい)。   
売店……………なし(飲料自動販売機すらありません)。 
コンビニ………なし(1km圏内に店舗はありません)。
 
簡易改札機と乗車駅証明書発行機は通路左側に、窓口跡は通路右側にあります。
 
 

改札を通るとこの場所に到達します。東(鳥羽方)を望む。
右の階段を登って跨線橋を渡ると下り1番線ホーム、左の通路を奥へ進むと上り4番線ホームです。
4番線のみバリアフリー化されています。跨線橋は階段だけで、バリアフリー非対応ですが、4番線には駅外直結のスロープがあります。但し、利用したい場合は事前に近鉄への連絡が必要です。
 
 

改札口と跨線橋出入口との間にはトイレらしき区画がありますが、現在は閉鎖されています。
近鉄志摩線の無人駅では次々と閉鎖され、トイレのない駅ばかりになっています。普通列車内にもトイレがないため、訪問の際は要注意です。
 
 

 

上写真はホーム側壁に設置の、下写真は建植式の、両方とも1番線にある駅名標です。いずれも非電照式です。
近鉄の新デザインで、右上には駅ナンバリング「M 84」が大きく書かれています。
 
 

 

 

駅構造……地平駅。ホームは概ね東北東~西南西方向。

               ホームはカーブを描いています。
配線………相対式ホーム2面4線(内側2線は通過線)。
 
右ホーム(南)は1番線で下り鵜方・賢島方面、その左が右から2番線(下り通過線)・3番線(上り通過線)の順、そして左ホーム(北)は4番線で上り鳥羽・名古屋・大阪難波・京都方面です。
複線区間にあり、渡り線もないため上下線ごとに発着番線・通過番線が固定されています。
また、1番線から見て4番線は鳥羽方(奥)にずれています。
 
ホーム有効長……約2.5両分(2両編成のみ停車可能)。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………狭いですが、

                        通過列車はホームに面した1番線・4番線を通りません。
上屋(屋根)………賢島方(手前側)の1番線は1両弱分、

                        4番線は1両強分に設置。雨天時は賢島方の車両へ。
ホーム上設備……ベンチ。
   
そして、1番線中ほどと4番線賢島方の間には跨線橋が設置されています(階段のみ)。
1番線賢島方の端にはスロープ出入口がありますが、前述の通り普段は閉鎖されています。
4番線賢島方の端には駅舎・改札口があります。
尚、両ホームを直接結ぶ跨線橋など連絡通路はありません。ホーム間を移動される場合は駅出入口(南側)のトンネルへ迂回して下さい。
 
上2枚は1番線より、下1枚は4番線より、いずれも鳥羽方を望む。
 
 

 

 

上2枚は4番線より、下1枚は1番線より、いずれも賢島方を望む。左から1番線~4番線の順です。
1番線ホームと4番線ホームはほぼ2両分ほどずれています。
また、ホーム有効長は2両対応と短いですが、線路有効長は長く、6両編成の停車・待避が可能です。
 
 

 

また、4番線ホームの裏側(北)には電化された留置線があります。
これはかつて単線だった時代の本線跡であり、非常用として存置されています(Wikipediaの本文を引用)。
本線とは鳥羽方で接続していて、賢島方は駅出入口前で行き止まりになっています。
上写真は鳥羽方を望む。下写真は賢島方を望む。
 
 

 

上写真は1番線より、下写真は4番線より、いずれも鳥羽方を望む。左端の線路は留置線です。
大きく右へカーブしています。左前方には白木変電所があり、電線や架線柱が複雑に入り組んでいます。
この先、加茂川支流の谷に沿って森の中を東北東へ走り、やがて左へカーブして周囲が開けてくると加茂川を渡り、右手に集落が寄り添うと松尾駅へと至ります。
 
 

 

4番線より賢島方を望む。かなり前方まで1番線がずれています。
ホーム端には1番線とを結ぶ跨線橋が割り込んでおり、それを避ける形で右側に改札口行き通路が設置されています。
 
 

 

 

上写真は4番線より、中写真は1番線より、下写真は駅西側の踏切より、いずれも賢島方を望む。
ホーム端の先に上り線から下り線への片渡り線があります。
また、片渡り線の先、上り線からは右へ保線用側線が分岐していて、その先に保線基地がありますが、これは旧線跡用地を流用したものです。保線基地より先の旧線跡は大半が雑草に覆われ、自然に還りつつあります。
 
本線はこの先、左へカーブしてすぐ青峰トンネルへと入り、左カーブが終わると青峰山西側を一直線に南南西へ走ります。一部の特急はトンネル内で最高130km/h走行をします。トンネル内で志摩市磯部町に変わり、そしてトンネルを出るとすぐ右下に旧線跡が寄り添い(築堤や橋台といった遺構が残っています)、左カーブが始まると五知駅へと至ります。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2020年          
 
新幹線『こだま』停車駅型の相対式ホーム2面4線の駅であり、志摩線内の途中駅で唯一の待避可能駅ですが、普通列車のみの停車駅ゆえホーム有効長が短いです。駅周辺は民家が少なく、山々が近くまで迫っています。駅前には志摩線のライバルとなり得る第二伊勢道路の鳥羽南・白木ICがあります。
  
鉄路のみで  
東京から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。新幹線~名古屋から近鉄特急~鳥羽で普通に乗換。 
大阪から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。近鉄阪伊特急に乗り、鳥羽駅で普通に乗換。
 
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・なし   
飲食チェーン店・・・なし   
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、近鉄志摩線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は白木駅でも途中下車してみて下さい!
   
(参考:近畿日本鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)