博多~佐世保間におきまして運行されております特急「みどり」は、885系電車で運行されております5往復以外は全て783系電車の運行となっておりまして、主な使用車両としましては南福岡車両区の「MIDORI EXPRESS」塗装であります上の画像の4両編成(CM1*編成)が使用されております。
この「みどり」では、783系電車で運行しますほとんどの列車で早岐駅で「ハウステンボス」編成と分割・併結を行っておりまして、そう言った事もありまして早岐方先頭車は画像2のように切妻タイプの先頭車(クロハ782形100番台)となっております。
また、流線型先頭車から切妻形先頭車に変わりましたCM35編成も「みどり」運用の中に入って運行されております。こちらは先頭のクロハ782-407の切妻部分が「みどり」のカラーである以外は4色のカラーが入った編成ですので、まさに783系電車の特異的な姿を見せている事が伺わせております。
そして、橙一色の「ハウステンボス」塗装の4両編成(CM2*編成)が運行される列車もありまして、その場合には両編成が連結されます8両編成で運行される場合もあります。やはり「ハウステンボス」塗装単独で「みどり」運用に入るのはごく稀ではありますので、定期的な8両編成の姿が日頃見られる姿であると言ってもいいのではないでしょうか。
(令和元年11月撮影、「ハウステンボス」編成(CM25編成)による「みどり」)
(令和5年1月撮影、佐世保駅での「ハウステンボス」塗装の「みどり」)
尚、これまでもご紹介しておりますように、「みどり」編成のCM15編成が、令和3年8月に佐世保線北方駅で発生しました大雨によりまして水没した影響で廃車となっております。本当に、まだまだ活躍する姿が見られると思った矢先の事でしたので、正直残念でならない所でもあります。
そんな783系電車「みどり」の現況ではありますが、平成26年3月改正から平成30年3月改正までの4年間は、普段は主に日豊線「にちりん」の運用に入っておりました、いまはなき5両編成が「みどり」にも進出する事もありました。今回はその姿に関しまして皆様にご紹介してまいります。
これは、当時の改正前は4両編成でありますCM3*編成が定期的に入っておりました運用でありまして、1号(4001M)・10号(4010M)」の1往復にて運行されていたものでありまして、編成も4両編成から5両編成に増えておりました。その5両編成も、本来ならば「にちりん」などの大分駅以南を中心とした運用に入っておりまして、数日に及びます運用の後にこの運用に入る形となっておりました。
したがって、南九州中心の5両編成の運用の中に、この改正で「みどり」の運用としまして1運用増えておりまして、783系電車5両編成は1運用増えた事にもなりまして、その結果CM34編成が5両化に至っておりました。
さて、ここからはこの5両編成の「みどり1号」の姿を以前佐世保市の三河内駅で撮影を行っておりましたのでご紹介しますが、この時の撮影列車は画像にもありますように現在は廃車となりましたCM5編成でありました。
画像は行先表であります。画像のように「みどり」の行先も元々用意されておりましたので、ほとんど迷いもなくこの運用に入られていたのではないかとも思います。まさに行先表示もこういった共通化があっていたからこそでもありますので。
この撮影時では、行きあい列車であります「みどり8号」に連結されておりました、この当時はまだフロント部分が赤い、「ハウステンボス編成」のCM24編成との並びも見られておりました。先述のように783系電車5両編成も久々の北部九州運用ではありましたが、こういった並びが見られるのもまさに北部九州ならではなかったかと思います。
こうして、約4分ほど停車しまして「みどり1号」が三河内駅を発車していきました。それにしても、特急列車と言いましても4分も運転停車しないといけないのも、まさに単線だから見られるところではないでしょうか。
その後、平成30年3月の改正によりましてこの運用はなくなりまして、再び5両編成は佐世保線の運用にも入らなくなっております。それから令和2年の改正では「かもめ」として「きらめき」むけCM3*編成を率いて佐賀駅まで平日は最長の9両(土日祝日は5両)で入るようにもなっておりまして、長崎線での5両編成の運用も再び見られておりましたが、翌令和3年3月改正で姿を消しておりまして、画像のCM1編成は残念ながら解体されておりますし、5両編成自体も姿を消しております。
今回は、783系電車5両編成で運行されていた「みどり」に関しましてご紹介しましたが、この佐世保線に進出した事をきっかけにしまして1運用増えましてCM34編成が5両化へ再び至っていた訳でしたので、車両不足を免れるためを思えばわからなくはなかったのではないかとも思う所ではあります。現在は、日豊線撤退などもありまして5両固定編成も見られなくなりましたし、4両編成も4色カラーの「通勤編成」を中心に姿を消しておりますのでこうした姿も見られなくなりましたが、今回ご紹介しました運用、そして姿を消しました5両編成の存在に関しましては忘れてはならない所ではありましょうか。