1998年2月 北海道3日目 - 流氷と摩周湖、丹頂鶴

 旅行3日目は、釧網本線の浜小清水と北浜で流氷撮影をしました。その後、摩周湖を観光してから、茅沼駅で丹頂鶴の撮影をしました。 


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平成10年(1998年)2月20日(金)

 605に合わせたモーニングコールで目覚める。その前に鳴ったはずの腕時計のアラームには気付かなかった。急いで準備をして635過ぎにチェックアウト。外は雪が降っている。駅へ行き改札後、跨線橋を渡り2番線に着いた。発車2分前。

 

◎網走 644708 浜小清水 釧路行4725D キハ54 517単行ワンマン

 車内は50%位の座席が埋まっていて、後部デッキには立客もある。網走・鱒浦間で海沿いに出るが、既に流氷と思われるものが海岸まで来ているのが見える。一部は黒っぽく、その部分は海が開いているようだ。昨日夕食に来た藻琴駅停車。改めて海の方向を見るが、海岸まで100m以上ありそうだ。ホームからは海は見えない。海-と言うよりも今は流氷が目前まで来ている北浜駅で観光客を中心に多数下車。とりあえずここでは降りずに、次の浜小清水まで行ってみる。

 進行方向右手に湖、左手に原生花園(冬なので花は咲いていないが)。原生花園は小さな丘になっているが、その途切れ目では海の流氷が見える。浜小清水で下車。

 もう一人旅行客がいる。ここで写真を撮ってから快速「しれとこ」で斜里へ行くそうだ。外は雪のため、装備を整えてから散歩に出た。



 同じ列車だった人と駅近くの丘にある展望台へ。展望台建物の開放時間は8時からなので入れず、建物の陰から撮影するが、吹雪のため、防風雨用のカメラカバーも風に煽られ、後ろからカバー内に雪が入る。

海岸近くに下りてみるが吹雪。流氷が海岸に転がっているが、周囲の普通の雪と比べて青味がかっている。何故だろう?もう1人は快速「しれとこ」まで浜小清水に居るとのことなので、先に駅に戻った。


◎浜小清水 747758 北浜  留辺蘂行  キハ40系2両編成 先頭=キハ40 726

 通学客が車で送られて大勢駅に来る。定刻に来た列車に乗車して北浜へ行く。


 北浜駅の喫茶・軽食「停車場」はまだ閉まっている。確か10時開店の筈だ。車で来ていた観光客の若者数名が駅に居たが、間もなくいなくなった。駅の外はまだ雪。寒さのためかカメラの電池が切れたので交換。


 荷物は置いて、駅前の国道を浜小清水方に少し歩くと踏切があり、それを渡って海岸へ出る。途中、雪が深くなっているところがあり、何度か足を突っ込んだ。流氷を間近で撮影。そのまま北浜903の網走行の撮影態勢に入る。

 踏切から少し斜里方、岸に上がった小船と白い海岸を入れて撮った。ピントはマニュアルにしておいたが、合っていたかどうか微妙。撮影データはAモードF11(+1.3段補正)→S1/80100、網走行キハ54と船と流氷の海岸。



 撮り終えて駅に戻る。撮影場所から5分位か。結局30分位外にいたのでとても寒い。駅の喫茶店は準備をしているようだ。また駅にはもう1人カメラを持ったおじさんがいたが、海岸の方へ行ったようだ。寒いので使い捨てカイロを開封。少ししてから今度は駅正面の海岸に降り、ここで記念撮影。再び駅に戻ると間もなくツアーのバスが到着。狭い駅舎の中は身動きできない程混雑した。 


◎北浜 10151147 摩周 快速「しれとこ」釧路行3727D キハ54 520単行ワンマン

 北浜で団体客と共に乗車。車内は満員になる。走行中にツアー添乗員と運転手で運賃のやり取り。ツアー客は浜小清水で下車したが、満席に近いのでデッキに立つ。



 前方を見ると、レールは雪に埋まっていて、見えなくなっているとろもあるが、列車は支障なく走行する。緑を過ぎると雪は更に深くなる。しかし峠の登りでも速度は約60km/hを維持しており、キハ40等と比べて格段のパワーだ。平地は80km/h位で走行。この雪でも定刻通りに走っている。川湯温泉・摩周間だけ着席。

 1分遅れで摩周着。少し雪があるが、晴れていた。

 

◎摩周駅 11551220 摩周湖第一展望台 阿寒バス 釧22あ・355

 乗車時に、戻って来るかどうか聞かれた。戻ると言うと、イラスト入りの往復乗車券を売ってくれた。何と往復割引があり、片道730円が往復1,280円だった。180円引きだ。バスの乗客は5人。

 発車後、テープによる観光案内がある。摩周駅のある弟子屈は、アイヌ語で岩盤の多い地とか。町中は除雪されているが、登山道に入ると、雪の残っている部分が多くなった上、風で野原の雪が飛ばされて来ている。

 展望台到着1215頃。同車での往復なので、荷物はそのまま車内に置かせてもらえた。

 カメラと交換レンズを持って展望台に上がり、いくつかの角度から、3580mm24mmで撮影・記念撮影。



 摩周湖は若干の霧と雪のため遠くまでは見えない。手前の樹氷の付いた森が奇麗である。時々雪が強風で飛ばされて来る。少し離れた所から見ると、ダイヤモンドダストと似ていてキラキラと光る。しばらく売店を見てからまた回ってみると、少し晴れてきており、中島あたりまで見えるようになった。

 バスに戻る。

 

◎摩周湖第一展望台 12451310 摩周駅 摩周駅行 阿寒バス 釧22あ・355

 同じバスで下山。乗客は6人になっている。

 摩周駅には定刻より9分早い1301着。バスターミナルを通らなかったからのようだ。


 摩周駅でオレンジカード購入。少し歩いたJAコープのスーパーで食品購入。駅近くの川に白鳥らしき鳥が何羽かいた。

 

◎摩周 13331416 茅沼 釧路行4733D  キハ54 517単行ワンマン

 20%位の乗車率で、ボックス席を独占。久し振りにコートを脱ぎ、朝食兼昼食。車窓には左右とも雪原が広がる。

 標茶では5分停車。ホームに、今は無き標津線の起点の碑が立つ。標茶発車直後の右手にSLのある小さな公園が見えた。

 茅沼で下車。


 駅ホームには、タンチョウ鶴は国の天然記念物なので、脅したりホームから降りたりしないように、との看板があるが、タンチョウ鶴は見当たらない。

 1431の摩周行を撮るための撮影場所を探す。釧路方面に少し歩いたところに踏切があり、ここから列車を撮った。その後さらに釧路方に歩き、「憩いの家かやぬま」まで行く。その先の道は通行止め。シラルトロ湖らしい湖が遠くに見えるが、それ以上近付けない。

 一度駅に戻って態勢を整え直してから踏切を渡って駅の反対側へ行きかけると、駅ホーム近くにつがい?のタンチョウ鶴がいる!とりあえずその時いた道路端から望遠で撮る。本当は駅ホームから撮ると近いのだが、駅の反対側から列車を撮るのに間に合わないので、駅の反対側へ急ぐ。


 ちょうど駅の反対側の道から駅ホームへレンズを向けると、まだ鶴がいたので(ここまで5~6分?)、駅を背景に鶴を撮った。少し鶴の位置が遠い。

 ホームに列車が停まり、その手前に鶴がいるという構図を狙っていたが、列車が来る2分位前に飛び去ってしまった。残念。あと2分待って居てくれたらほぼ希望通りの構図で列車と鶴の写真が撮れたのだが。

 再び駅に戻る。列車の時刻まで1時間くらいある。近くに外来入浴できる温泉宿があるが、駅の待合室で鶴の再来を待つことにした。

 16201645頃、タンチョウ再来。駅ホームから真近に撮ることができた。

 列車の時刻が近付いた頃、再びタンチョウが来た。しかし列車に乗らなくてはならないので、撮影が難しい。入線するところで列車と鶴を入れて撮りたかったが、結局は乗車時に乗降口を入れて撮るのがせいぜいだった。惜しい! 


◎茅沼 17041746 釧路 釧路行4737D キハ54 524単行ワンマン

 通学客と観光客で約70%の乗車率。しばらくデッキに立つ。鹿が線路にいて、塘路までの間に急ブレーキをかけること2回。鹿に接近したところを撮影したが、暗くなってきたのでシャッター速度は1/13秒。カメラブレになったかも知れない。

 右手には釧路湿原が見えていたが、1730頃に真っ暗になった。遠矢で着席。

 釧路着。すでにスーパーおおぞらが入線していたので、隣のホームから撮影。

 列車別改札と思われるので、一度改札を出る。弁当の看板を掲げている店が構内にいくつかあるが、これといったものは見当たらない。寒いのでラーメンでも良いと思ったが、時間が無さそうだ。ココア飲料だけ買って改札の列に並ぶ。既に長い行列ができている。1810近くになって改札が始まった。 


◎釧路 18271955 帯広 特急スーパーおおぞら12号 札幌行4012D  キハ283系9両編成 5両目5号車=キハ282-1 平成8年富士重工

 発車時刻までに8割以上の席が埋まっている。(5号車前半分の禁煙自由席)。接続列車(新得から来る1823着予定の2577Dか?)が10分遅れのため、それを待って5分遅れで発車見込みとのこと。ホームに見送りの人がいるようだが、思わぬ遅れに間が持たず、戸惑っているようだ。

 結局4分延の1831発車。デッキに出て車両番号を見ると、一昨日のスーパーおおぞら12号(帯広・新得間乗車)と同じキハ282-1だった。席番は控えていなかったが、今日は右窓側の4D席。

 車内放送は、停車駅や車両の案内は日英2か国語の自動放送、停車時刻や車内販売の案内は女性の肉声。列車は灯火のまばらな平野を高速走行。

 1903に車内販売が来たので駅弁を購入。鮭わっぱ920円。円形の器で鮭の刺身とイクラをメインにホタテ、エビ、小さな肉などが付いた、さりげなく豪華なもの。味もままあだった。

 食べている途中の電光表示で、オリジナルオレンジカードの案内が流れていたので、3号車の車掌室(ホテルのフロントのように、オープンカウンターになっている)に行ってみたが、既にめぼしいものは売り切れだった。

 池田19491950発。11分遅れである。途中、減速していた区間があったが、行き違い列車のためか?単線の路線ではこういう時は大変だろう。しかしスーパーおおぞら走行区間ではポイント等が改良され、分岐角度を緩くしているか、または1線スルーのため、交換駅でもあまり速度を落とさないで走る。ロングレール化はされていないようで、速いテンポのレール継ぎ目音が高速感を強める。

 帯広が近付き、デッキへ出る。デッキには出入りドアとは別仕切りで、灰皿の備えられた喫煙コーナーがある。「携帯電話はこちらで使用して下さい」のシールも貼ってある。

 帯広着2007、12分遅れ。原因不詳。外は雪が舞っている。

 地下駐車場工事中の駅前を抜け、本日の宿泊、十勝ガーデンズホテルへ。

 ホテルに入り、宿泊者カード記入。インターネットで見た旨を告げると1000円割引になる。チェックアウトは24時間OKとのこと。温泉大浴場は3階。入浴時間は600103014002400で、モール温泉(世界的にも珍しい植物性温泉)である。外来入浴も可能らしい。一昨日に確認しておけば夜行に乗る前に入浴できたのだが。

 部屋は8階の808号室。一般的なシングルルーム。作りは新しい。テレビの下に小形冷蔵庫とポット・ティーセット、目立たないので少し分かりにくい。案内書は詳しく、行き届いた内容。枕元に電話、アラームクロック、ライトコントロールはよくまとまっている。ユニットバスにドライヤー他、必要なものは揃っている。クローゼット内に浴衣と靴みがき、いずれも隠れたところにあり、泊まり慣れている人には良いが、最初は戸惑う。

 1階ロビーからは駅が見える。新聞の備え付けは無い。(テレビ番組表は各部屋にある。)フロントに、十勝ガーデンズホテルの名が表裏表紙に付いたポケット時刻表がある(すごい!)が、ホテルのパンフレットは見当たらない。フロント近くにOAコーナーがあり、パソコン、プリンター、コピー兼ファックスが各1台。

 9時のニュースを見た後に入浴。3階浴場に、タオル、バスタオル、ドライヤー等が揃っている。ロッカーはナンバーロックだが、台数は不足気味。モール温泉は湯舟の床が少しヌメっとするが、あまりクセはない。ゆっくり入る。温泉の成分を拭き取らないように、脱衣場でゆっくり乾かす。

 部屋に戻って休憩後、近くのLawsonへ。雑誌を読み、飲食料購入。

 2330頃再び大浴場へ。さっき洗ったので今度はゆっくり浸かる。但し湯の温度が高いので、連続して入っていられるのは3分位。途中休憩を挟んで何度か入った。

 部屋で涼んでから2435消灯。

 明朝は6時から温泉浴場が開くので出発前にもう一度入れるかな。


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