皆さん,こんばんは。

本日は熱海駅まで出向いて,同駅を発着する東海道線の列車を撮影してきました。

 本年3月のダイヤ改正で東海道線(JR東海・静岡地区)の運転系統が変わったと聞き,撮ってきました。

 従来,日中の熱海駅を発着する列車は沼津行き,静岡行き,島田行き,浜松行きと数多くの行き先がありました。これを今回のダイヤ改正では,大多数の列車を浜松行きとして運転し,島田行きは興津発着の区間便にするという形になりました。鉄道ファンの間で「するがシャトル」,「熱海~浜松間の大運転」と呼ばれている運行系統に変わりました。変わったというよりは,その運行系統に「戻った」と言うのがより適切かと思います。

 まず,ダイヤ改正前の熱海駅発12~15時台の列車を見てみたいと思います。

〔12時〕 沼津08 島田35 沼津56

〔13時〕 沼津14 島田33 島田55

〔14時〕 浜松13 浜松37 島田53

〔15時〕 浜松19 浜松38 島田57

 次に,今回のダイヤ改正による熱海駅発12~15時台の列車です。

〔12時〕 浜松08 浜松34 浜松56

〔13時〕 豊橋14 浜松33 浜松55

〔14時〕 静岡13 浜松37 島田53

〔15時〕 浜松19 浜松38 島田57

 改正前と改正後の行先内訳です。

【改正前】

沼津行き:3本

島田行き:5本

浜松行き:4本

【改正後】

浜松行き:8本

豊橋行き:1本

静岡行き:1本

島田行き:2本

 12~15時台に関しては,改正前に5本あった島田行きが2本に減便,浜松行きは4本から8本に増便,沼津行きは消滅。浜松行きの変化球として豊橋行きが1本,設定されました。

 それでは,本日撮影した列車の写真を。

 

 12:34発と12:56発の浜松行きが6両編成であったのに対して,13:14発の豊橋行きが313系8000番台(静岡車両区・S編成)の3両編成でした。車両運用の都合かと思いますが,学生の春休みで旅行需要が多いという本日の状況を加味してもなお,熱海駅を日中時間帯に発着する浜松・豊橋方面直通列車としては輸送力不足と思われます。短距離利用者から,転換クロスシートでは通路が狭くて立席スペースが少ない故をもってJR東海に苦情が来ないか心配です。

 JR東海の東海道線,静岡地区は主に「青春18きっぷ」利用者を中心とする鉄道ファンから「ロングシート地獄」,「トイレなし地獄」という酷評が上がることがあります。

 ただ,当該地域に在住or通勤・通学している方々は「乗車時間が短いので,ロングシートのほうが良い」という意見が多いためにロングシートの車両が多く配備されてきた経緯があります。

 今回のダイヤ改正で登場した豊橋行きは「座れれば天国,座れなければ地獄」という運ゲー列車として私たちの前に現れたと言えます。この列車に乗車して運良く座席にありつくことが出来れば,「時間をあまり気にしないならば,クロスシートに座って豊橋まで各駅停車でのんびり行く」という昔ながらの汽車旅気分が味わえます。しかしながら,浜松・豊橋・名古屋方面へ急ぐ人は三島駅か静岡駅で課金して新幹線に乗り換えるでしょう。

 編成が3両編成というだけで313系の他編成(N編成,T編成)が充当されればロングシートとなって,少しは混雑緩和につながるのではないかと思いますが,6両編成で運行して欲しかったです。

 東海道線静岡地区は,6月に315系(4両編成)の配備が予定されています。315系の導入によって今年度中に列車の両数がどのように変化するか,或いは2025年3月ダイヤ改正時に次なる変更が加えられるのか,今後も様子を見ていきたいと思います。

 

〔参照〕

『JR時刻表 2023年3月号』(交通新聞社)

『JR時刻表 2024年3月号』(交通新聞社)