「【e5489専用】WESTERポイント特典きっぷ」(以下「ポイント特典きっぷ」)は昨年6月からJR西日本のe5489で発売されているネット予約専用商品です。もともと山陽新幹線相互区間のみの設定でしたが、3月16日の北陸新幹線開業に合わせて北陸新幹線関連も設定されています。ここでは山陽新幹線の商品を紹介します。
現在発売中のWESTERポイントを充当して購入できるネット予約専用商品を再度整理してみます。表が横長になるので商品名のWESTER部分は省略しています。
商品名 | 設定区間 | 効力 | 所要ポイント |
---|---|---|---|
ポイント特急券 | 山陽新幹線 | 指定席特急券 | 500Pt |
ポイント特典きっぷ | 山陽新幹線 北陸特急・北陸新幹線 |
乗車券+指定席特急券 | 発売額相当 |
ポイントアップグレード | 山陽新幹線 | グリーン車特急券 | 1,000Pt |
ポイントチケットレス | 近畿圏在来線特急 | 指定席特急券 | 200Pt |
アップグレードチケレスグリーン | 在来線特急 | グリーン車特急券 | 500Pt/1,000Pt |
アップグレードチケレスAシート | Aシート停車駅 | 指定席券 | 300Pt(全額) |
「ポイント特典きっぷ」は以下の特徴があります。
- e5489で発売
- 普通車指定席のみで自由席やグリーン席・グランクラスの設定はなし
- 対象区間は山陽新幹線・北陸新幹線(糸魚川~敦賀)完結と北陸新幹線(糸魚川~越前たけふ)と接続する特急「サンダーバード」「しらさぎ」の敦賀~大阪・米原間の停車駅に跨る区間
- 発売額(所要ポイント)は無割引の運賃+特急券の半額
- 乗車前日まで発売(当日購入不可)
- 予約時に所要ポイント分ないと予約できない
- 繁閑の料金変動あり
- きっぷの受け取りはJR西日本管内のみで他社では不可
- きっぷ受け取り前の変更は何度でも可能で、受け取り後は変更不可
- 指定列車に乗り遅れた場合は当日後続列車の自由席・立席が利用可
これまで紹介してきたWESTERポイント充当商品は所要ポイント数が固定でしたが、「ポイント特典きっぷ」だけは運賃部分も含まれるため乗車区間に応じて変動するのがこれまで紹介してきた商品との大きな違いかと思います。
さっそく価格の比較してみます。価格には運賃部分を含み通常期に「のぞみ」「みずほ」を利用した時のものです。「e5489」「九州ネット予約」のeきっぷと「EX予約」のe特急券は同額です。
ポイント 特典きっぷ |
正規料金 | eきっぷ・ e特急券 |
スマートEX | |
---|---|---|---|---|
新大阪~岡山 | 3,230円 | 6,460円 | 6,350円 | 6,260円 |
新大阪~広島 | 5,470円 | 10,950円 | 10,780円 | 10,750円 |
新大阪~小倉 | 7,560円 | 15,140円 | 14,940円 | 14,940円 |
新大阪~博多 | 8,000円 | 16,020円 | 15,820円 | 15,820円 |
岡山~広島 | 3,230円 | 6,460円 | 6,350円 | 6,260円 |
岡山~小倉 | 5,800円 | 11,610円 | 11,440円 | 11,410円 |
岡山~博多 | 6,680円 | 13,370円 | 13,180円 | 13,170円 |
広島~小倉 | 4,100円 | 8,200円 | 8,050円 | 8,000円 |
広島~博多 | 4,810円 | 9,630円 | 9,480円 | 9,430円 |
「ポイント特典きっぷ」の発売額は無割引の運賃と特急料金をそれぞれ半額にしてから合算するのできっちり半額にはなりません(こうして改めて見ると区間によっては年会費がかかる「EX予約」のe特急券の方が年会費無料の「スマートEX」より高い区間があったりしてもはや「EX予約」に年会費払う価値がないのがよく分かります)。また繁閑の料金変動の影響を受け「のぞみ」「みずほ」を利用するか否かでも変わります。
この青字の発売額に対し1Pt=1円として全額をWESTERポイントで決済する必要があります。予約時に所要ポイント分ないと予約できません。
こちらの券は私が先月利用した現物です。今年3月末で失効しそうなポイントが4,000Ptほどあったので思い切って使ってきました。乗車券と特急券の合計で7,630Ptを利用しています。「さくら」を利用したことで加算料金がかからず、上の表に記載したものより370Pt節約できています。
まず乗車券部分です。小倉・博多は北九州市内や福岡市内の特定都区市内制度が適用されず、小倉・博多という単駅になります。でも、大阪市内着にも関わらず「券面表示の都区市内各駅下車前途無効」の注意書きがなくやけにすっきりしていて、この区間の乗車券は通常5日間有効のところ当日限り有効になっているのも特徴的です。
金銭の決済が発生しないので金額の部分は***となっていて、左下に4890Pと決済されたポイント数が印字されています。
特急券部分も同様に金額の部分は***となっていて、左下に2740Pと決済されたポイント数が印字されています。特に記載はありませんが、乗り遅れた場合には後続列車の自由席が利用できます。きっぷに印字しておけば親切だと思うんですけどね。
「ポイント特典きっぷ」の最大のメリットは他のきっぷが1Pt=1円であるのに対し、発売額が半額に設定されているため実質1Pt=2円分の価値で利用できることかと思います。たくさん貯めたポイントの利用法としてはこのきっぷが一番いいなと感じました。機会があれば北陸新幹線のものも紹介します。