先日、宇都宮線のアンダーパスを自転車で下り始めた時、前方に何か障害物があるように見えた。
ちょうど線路の真下にあたる底部で、最初は影かと思った。
近づくと自転車が横倒しになっていた。
人が倒れているのに気づいた。高齢の女性だった。
目は開いていたので「どこか痛いところはありますか」と声をかけたが応えない。
「救急車を呼びますか」と聞くと、手を横に振って呼ばないでという意思表示。
「家の人に来てもらいますか」と聞いても手を横に振る。
「自転車を起こしましょう。起き上がれますか」というと、自力で半身を起こした。
買い物帰りだったようで、荷台のかごが外れ、商品がいくつか散乱していた。
拾い集めようとしたとき、路面に血がついているのに気づいた。
はっとして、確かめると帽子の後ろに血がついていた。
「頭から血が出ているので救急車を呼びます」というと、初めて自分でも出血を知ったようだったが、それでも手を横に振る。
どうしようか困惑していると、女性が近づいてくるのに気づいた。自転車で通りかかったらしい。
事情を聞かれたので、話す。
とりあえず警察に連絡します。と電話してくれた。
しばらくして警察官が数人到着し、そのうちの一人から事情を聞かれた。
現場は音が響くので、少し離れた位置で話していると、救急車が着いた。
説明を終えて、自転車を取りに現場に戻ると、けが人も女性の姿もなかったが、数人の警察官が検証中だった。
所用を終え、また現場に差し掛かったが、違う制服の警察官が検証していた。
「何かあったらまた連絡するかもしれません」ということだったが、今のところ連絡はない。
軽傷だといいのだが、と気になっている。