1998年2月 北海道1日目 - 新千歳から日高方面

  平成10年2月の北海道旅行では、JRの未乗区間の乗りつぶしをしつつ、流氷や丹頂鶴の写真を撮るために道東を目指しました。5日間の行程の往路は航空機、復路は東室蘭から寝台特急「北斗星」を利用しています。使用したきっぷは「周遊きっぷ」。道内5日間有効の「ゾーン券」と往復の「ゆき券」「かえり券」を組み合わせて販売され、「ゆき券」「かえり券」は従来の「周遊券」と異なり事前に経路を指定する必要があるものの、オーダーメイドで経路を設定でき、航空券で代替することもできました。


平成10年2月北海道旅行

 

平成10年(1998年)2月18日(水)

 前夜に旅行準備・入浴後、電子メールを打つ。17日は長野オリンピックのスキー・ジャンプ・ラージヒルの団体戦で、日本が金メダルを取り、前回リレハンメル大会の雪辱を果たした原田雅彦選手のことが新聞・テレビで大きく報道されていた。040頃就寝。

  

◎東逗子 448521 横浜  東京行428S  E21711両編成  2両目10号車=サハE217-23

  乗車後、最後部1号車へ行って車掌を訪ね、定期券区間から乗り越しの乗車券を買う。以前の車内補充券と異なり、券売機と同じ形状の切符で、裏が黒く、自動改札対応となっている。購入後、前方車両へ移動。保土ヶ谷発車時の10号車は座席の30%位の、この時間にしてはまずまずの乗車率。横浜でバスに乗り換えのため下車準備。横浜駅着。スカイビル1階のYCATまで3分で走る。

 

◎YCAT 525   羽田空港  京急バス 品川22か5045

 バスの乗車は長い列。定員いっぱいの満席で、最後の1席に乗車。1席しか無いところ、2人連れのため乗れない人が辞退したために乗れた。高速道路経由のため立席厳禁とのこと。

 走ったおかげで予定より16分早いバスに乗れたが、乗車に時間がかかり、5分遅れの 530 発車。少し走行後、首都高速に乗った。540 鶴見つばさ橋通過。ここまで渋滞なし。100km/h の定速で飛ばす。545 木更津方面の東京湾アクアラインとの分岐点通過。海上のサービスエリア「海ほたる」の空満の電光表示があるが、平日早朝のこの時間はさすがに「空」になっていた。549 空港中央出口通過。東の空が少し明るくなってきた。551 JAL,JAS 出発ロビー着。乗る飛行機はANAだが、一番前の補助席にいたので、ここで降りることにした。車腹部から荷物を出して空港ロビーに入った。バスの所要時間は21分。時刻表の表示よりも10分速かった。

 ANAロビーまで少し距離があるが歩く。荷物を分類して 615頃に荷物を預ける。(ビニールの手提げ袋に手持ち分を入れ、リュックとカメラバッグの両方を預けた)。席番は既に決まっていたのでチェックインは不要だった。それに先立って旅行保険の申し込み。機械が壊れていたので、隣の機械でやり直した。航空券の主部分は回収されるので、予めコピーをとっておこうと思ったが、この時間には無いので、写真で撮っておいた。その後手荷物検査を通り、640頃、機内へ。自動改札で、半券だけ返ってくる。機体は期間限定の「スヌーピー号」(B747)。入り口でスヌーピータオルの抽選券をもらったが、はずれだった。搭乗口で機内貸し出しの雑誌(週刊朝日)を取る。

 

◎羽田空港 655825 新千歳空港 ANA53  B747スヌーピー号

 出発前にテレビ放送のニュース。655から、空の安全に関する案内ビデオが流れた。その後、離陸まで前面展望の映像が流れる。離陸待ちの機体が数機列を作って移動している。709 機長からの放送。出発は6機待ちで、向かい風のため所要時間は82分の見込みとのこと。700現在の千歳の天候は晴、気温は‐17℃。少し遅れるかも知れないが、千歳近くでは追い風で、着陸待ちも短い見込みだそうだ。

 座席番号は22K。進行方向右側の窓側で、主翼の前部の辺り、ギャレイ横で非常口座席の1つ後ろ。オーディオをイヤフォンで聞く。機内誌もらう。

 719 海側の滑走路から離陸した。一度海上に出て、すぐ陸の上へ。太陽が右窓から照らす。外は少し霞んでいて遠方に雲海が見える。

 750800頃朝食。パン(大きめのサンドウィッチ×1)またはおにぎりを選ぶ。本当に軽い食事。飲み物はコーヒー、紅茶、烏龍茶の中から1つ。コーヒーを選択。早くも8時過ぎには回収された。

 830 北海道の海岸上空に入り、着陸態勢へ。前方カメラの映像に千歳の滑走路らしきものが映る。

 833.55秒頃に着陸した。滑走路は滑り止めのためか、溝が入っている。雪が少しこびりついている。空港ターミナル到着は839。定刻より14分遅れ。これならば接続列車に充分に間に合いそうだ。

 ゲートからは機体番号は見えず。そのまま荷物受け取りのターンテーブルへ。荷物はなかなか出ない。リュックがしばらくして出てきたが、カメラバッグはだいぶ待たされ、900905頃にようやく受け取った。空港見物の時間はなく、荷物を簡単にまとめて、JR駅へ。 


◎新千歳空港 917920 南千歳  快速エアポート93号 855M  721系6両編成 先頭6号車=クハ721-2008

 空港の地下通路を通り抜け、新千歳空港駅改札を通り、さらに下のホーム2番線へ。定刻の5分前で、ホームの写真だけは撮れた。

 車内はガラガラに空いている。車両はステンレス3ドアのデッキ付。荷物を整理しているうちに地下トンネルを抜け、南千歳2番線に到着。乗り継ぎは同じホーム向かい側1番線から。

 

◎南千歳 928940 追分 特急おおぞら3号 釧路行4003D  キハ183系7両編成 最後7号車=キハ183-501

  5分遅れで到着。ホーム端部には少量の積雪。粉雪のようで、踏むとキュッと鳴る。列車は満席の上、大荷物の乗客が多く、全員乗車まで時間がかかる。最後に乗車し、6分遅れで発車。次で降りるのでデッキに立つ。

 追分で下車。


 駅前広場に駅名標とSL動輪を型どった橋がある。かつての石炭と鉄道の町を記念したものとかで、昭和62年製。1km余り先に鉄道資料館(開館は一部の日)があるらしい。追分は国鉄の現役SL終焉の地だが、特にそれらしき案内板は見当たらなかった。

 

◎追分 10011037 苫小牧 苫小牧行1466D  キハ40系2両編成 先頭=キハ40 785  ワンマン

 追分で増結作業、1両→2両へ。連結器にも貫通幌にも雪がこびり付いていて、作業員の人が苦労して雪を振り落としていた。停車時間を10分位とっているのも、この作業を見れば納得できる。

 接続の特急(スーパーとかち4号?)の遅れのせいか、2分遅延して発車。追分発車時の乗車率は25%位。室蘭本線の複線区間を行く。途中の駅からの乗車も多い。遠浅から沼ノ端までは日本の鉄道の最長直線区間、とされているが、駅付近や合流地点の他、曲線も少なくない。




 苫小牧改札内の立ち売り駅弁「サーモン寿司」を購入して日高本線車内へ。

 

◎苫小牧 10501347 様似  様似行2227D  キハ130 3  単行ワンマン

 苫小牧発車時はほぼ満席で、後ろの出入口付近に立つ。列車は前乗前降のワンマン。デッキはないが、出入口付近の座席エリアとの間にガラスの仕切りがある他、出入口付近には茶色いゴム製の足拭きマットのようなものがあり、雪の季節の滑り止めになっている。

 1115頃、鵡川近くでロングシート部分に座れた。後ろが海岸、正面が山側。海側から日が射すのでカーテンを閉め、少し眠る。静内でボックスシートに移動。

 静内辺りから競走馬の牧場が点在するのが見える。また、街灯も馬をデザインしたものがあった。海岸部を離れ、山間部を走るようになる。天気は快晴に近く、日差しが強い。



 日高三石を過ぎてボックス席独占に至ったので、苫小牧で買った弁当を食した。紅白のサーモンの寿司が計10個?が台の型にはめてある。

 左側車窓には、牧場と背景に日高山脈?らしき雪山が遠くに見える。浦河では10人位下車。乗車する人も少し。浦河を出ると左に崖が迫り、右は住宅地。1つトンネルを過ぎると市街地を走る。次の東町でも数人の乗降あり。

 東町を出ると、海岸沿いを走る。軒先に昆布を干してある家が見られる。西様似手前の海岸に奇岩が見えるが、その前に列車は再び内陸に入る。間もなく様似。乗客は10人弱。駅前で記念撮影した。

 

◎様似駅 13551546 広尾  広尾行 JRバス 室蘭22う・377

 10名弱の乗客。様似の街を出てから海岸沿いの道を走る。右側から日が照り暑い。国道336号線は、いくつか工事中の場所があり、片側交互通行になっていた。1426えりもからの乗客多数。えりも発車後すぐ町役場が左前方に見える。赤茶色の3階建?立派な建物だ。ここから襟裳岬まで15kmの表示。

 牛のいる牧場をいくつか通る。襟裳岬が近付くと、道路上に雪の残る部分がたまに出てくるので、その場所だけ少し徐行。しかし日差しが強いので、急速に蒸発して湯気のようなものを立てている所もある。


 襟裳岬は1448定時停車。すぐに発車する。灯台が見え、左右に海岸が迫るが、岬の先端までは見えない。バスで1分程走ると、岬の市街であり、森進一の歌にある「何もない~」を想像して行くと意外なような感じ。しかし百人浜の辺りは平原が広がる。雪が残っている区間も増える。

 これまで南東に向かっていたが襟裳岬からは北東方向に進行方向が変わり、右側から暑く照らしていた日差しはなくなったが、外が銀世界の割りに寒いイメージはない。天気が良いせいかも知れないが。

 庶野を過ぎると断崖絶壁の下を通る「黄金道路」に入る。昭和10年に開通したが、お札を並べるくらいの費用がかったからこの名が付いたとか。左側はすぐに急斜面の絶壁、右側はすぐ下が海である。広尾着5分延着の1551。国鉄が通っていた当時の駅舎がそのまま残っている。

 


 駅舎内は観光案内所・売店・十勝バスの切符売場と鉄道記念館になっていて、廃止された国鉄広尾線に関する展示がある。記念館を見学してから駅前で記念撮影。ホームにはキハ22と旧型客車オハフ76?が保存されている。切符売場で回数券と観光記念乗車券を購入。24枚撮フィルム1本目終了。

 

◎広尾 16111810 帯広駅  帯広行 十勝バス 帯22あ・484

 ほぼ定時発。切符売場のおじさんが駅の外に出て見送ってくれる。外はまだ充分に明るい。幹線道路は除雪されているが、分岐する道は完全に雪が残っているところが多い。バス停はそれらとの十字路やT字路に多く設置されているが、交わる道路の名をとって「小田39号」とか「紋別2線」等のバス停名がやたらと続く。それらの道はバス通りから直角に遠くまでまっすぐ進んでいる。17時になると、夕陽が山の陰に隠れてきた。

 17時過ぎの中札内で女子高生数名乗車、話し声が増える。1734幸福停車。国鉄幸福駅跡への案内板があるが、だいぶ暗くなってきており、見えなかった。1748愛国停車。右手にそれらしき建物が見えるが、よく分からなかった。JRバスでもそうだったが、北国のせいか、バス停に立派な待合室があるところが多い。5分弱の遅れで帯広駅着。

 帯広市内の温泉銭湯を探すが、地図が手元に無いので見付からず、途中本屋やコンビニに寄りながら1時間近く歩いて駅に戻る。駅のショッピングセンターは定休日。辛うじて開いていた駅構内の食堂で、十勝名物と触れ込みの豚丼弁当を購入。待合室には人が多かったので、弁当は車内で食べることにする。

 

◎帯広 19562024 新得 特急スーパーおおぞら12号 札幌行4012D  283系6両編成 2両目5号車=キハ282-1

 1950頃から改札。高架のホームに上がると寒い。階段やエスカレーターの出口だけ建物内にあり、ドアでホームとの間を仕切っている。

 列車は6両編成で、自由席は先頭6号車と5号車の前半分との案内があり、とりあえず6号車の列に並んだ。列車は遅延して発車。6号車は混んでいたので5号車に移ると、2人掛けの座席が空いていたので占領。弁当を食べた。途中で検札があった他、その前にアイスクリームや夕張メロンゼリーの販売員も回っていた。フットレスト付きの座席にはペアのタンチョウツルがデザインされている。荷物棚は一部が半透明で、座っていても上の荷物の存在が確認できる。

 食べ終わると間もなく新得。1番線に6分遅れの2030着。

 

◎新得 20282310 滝川 滝川行2444D  キハ40 749 単行ワンマン

 駅本屋側の1番線から跨線橋を駆け渡る。ちょうど5号車前寄りの出口が階段の位置。2番線ホームに行くと、保温のため閉めていたドアを開けてくれた。車内はガランとしていて人が見当たらない。ワンマンの運転手に行き先と乗り継ぎを聞かれたので、滝川からオホーツク9号と答える。スーパーおおぞらの遅れによりこの列車も発車が遅れるので、もし滝川2315(定刻なら5分接続)の急行利尻に乗る客が居る場合は接続を確保するのに連絡が必要なためだろう。

 4~5分の遅れで、黄信号で発車。緩い坂をカーブしながら登り、信号場で停車。列車の行き違いのため4分停車とのことだが、すぐに下りの普通列車が通過。その後ななか発車しないと思ったら、もう1本特急が通過。時刻表で見ると、それぞれ帯広行2441Dと特急スーパーおおぞら11号。特急通過後すぐ発車。2055だった。信号場は新狩勝の1つ手前のようだが名称失念。右手眼下に新得の街路の灯が見える。そのうちに新狩勝信号場を通過して新狩勝トンネルに入った。

 車内は貸し切りと思っていたが、信号場停車中に物音がすると思ったら、後ろの方にも1人か2人いるようだ。落合から赤平あたりまで寝る。途中、対向列車の遅れ等で5~6分の遅延があったようだが、東滝川発車時点で2分遅れまで回復。

 途中、車内の乗客の入れ代わりはあったが、滝川到着時で2名のみであった。滝川駅1番線到着2311で、ほぼ定時。後で乗る特急オホーツクの前に、すぐの接続の急行利尻が6番線から出るが、乗ろうと思えば充分間に合ったようだ。

 今回は「利尻」ではなく約1時間後の「オホーツク」に乗るので、時間まで駅舎内で休憩。みどりの窓口はまだ開いているようだ。待合室も使える。

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