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【名古屋・大阪→福井の終電】最終サンダーバード乗り遅れても大丈夫! 快速乗継ぎで帰れます[2024ダイヤ改正(11)]

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こちらは現在22時の京都駅です。

これから向かうのは福井駅。2024年北陸新幹線の金沢〜敦賀延伸により、これまで金沢行きだった特急サンダーバード号は敦賀止まりになりました。

 

京都から特急サンダーバード号と北陸新幹線を乗り継ごうと0番線ホームへきますと…

 

☆このホームからの運転は終了しました☆

最終の特急サンダーバード49号は21:21発。サンダーバードと北陸新幹線を乗り継ぐ一般的なルートでは、関西から福井・金沢への終電となっています。

 

しかし、それから1時間経ってからでも、今夜中に福井へ行く手段があるのです。



今回は購入するきっぷが重要になるので、先にルートをネタバラシしてしまいます。

京都駅から福井駅までの終電は、ご覧のルート。京都駅から米原駅まで東海道新幹線、米原駅から敦賀駅までノンストップ快速、敦賀駅から福井駅までハピラインふくい快速を乗り継ぎます。

こちらは大阪・京都からだけでなく、名古屋から福井への終電にもなっているのです。

 

ハピラインふくいは第三セクター鉄道であり、JR線ではありません。こちらに示したエリア内の駅からであれば、福井駅までハピラインふくいを経由するきっぷを一枚で買うことができます。

一方でエリア外の駅からの場合、敦賀駅で一度改札を出て福井駅までのきっぷを買ったり、福井駅の駅員さんに申し出て精算しなければなりません。



京都駅から福井駅はハピラインふくい経由の乗車券を購入できます。JR西日本の指定席券売機ではできなかったので、JR東日本の予約サイト「えきねっと」を使うことに。

まずは乗車駅に京都駅、降車駅に福井駅を入力。

福井駅にはJRの「福井」とハピラインふくいの「福井(ハピラインふくい)」の2つありますが、どちらでも検索結果は同じでした。

 

そして「22時22分→00時01分」で、東海道新幹線・北陸本線快速・ハピラインふくいを乗り継ぐルートが出てきました。

新幹線の座席を選択しつつ、このまま進めば乗車券の購入が完了です。

不安な方はみどりの窓口でも良いと思いますが、ネットでも購入可能な乗り継ぎになっています。

 

今度はきっぷの発券が必要なのですが、受け取れるのはJR東海の指定席券売機のみ。東海道新幹線の改札近くにある青色の券売機です。

特に注意が必要なのは、大阪駅から福井駅でこのルートのきっぷを発券する時。大阪駅ではえきねっとのきっぷを受け取れないので、新大阪駅まで行かないといけません。この点気をつけながら、ネット予約で買うか窓口で買うか選ばなければなりません。

 

「予約したきっぷの受取」から「えきねっと予約の受取」を選択。

支払いしたクレジットカードを差し込んで、この予約を選択します。

 

発券されたのが、京都駅から福井駅までの乗車券と、京都駅から米原駅までの新幹線自由席特急券です。

 

経由欄をご覧いただくと最後が「敦賀・ハピふく」になっていて、ハピラインふくい経由であることが分かります。

これが「敦賀・新幹線」だと、ハピラインふくい経由で福井まで行くことができず、敦賀〜福井の料金を新たに支払わなければなりません。



きっぷを作るのに一手間かかるので解説が長くなりましたが、京都駅から福井駅へ向かいましょう。

乗車するのは東海道新幹線こだま768号名古屋行き。

 

京都駅から福井駅の乗車券と、京都から米原の自由席特急券2枚を自動改札機に入れます。

 

発車時刻が迫っていましたが、こちらは京都から米原・岐阜羽島の新幹線最終列車。

次の22:46発のぞみ272号名古屋行きが、名古屋への最終列車になっています。



22:22 京都駅 発

最終の特急サンダーバード49号敦賀行きが出発してから1時間1分。

それだけ経ってもまだ福井へ行くことができます。

 

こだま号の自由席は1〜6・13〜16号車と多く、朝の通勤時間帯でもなければ指定席より自由席の方が空いている場合がほとんどです。

 

乗車時間は20分足らず、まもなく米原駅に到着します。

 

「北陸線はのりかえ」との案内がありましたが、特に敦賀・福井方面へ列車単体の乗換案内はありません。



22:41 米原駅 着

米原駅で下車しまして、階段を登って在来線へ乗り換え。

 

「東海道線・北陸線のりかえ口」と書かれた乗り換え改札、京都駅と同様にきっぷ2枚を入れます。

 

京都駅〜米原駅の自由席特急券は回収され、出てくるのは京都→福井の乗車券のみです。



続いて乗車しますのは、米原〜福井ノンストップの臨時快速敦賀行きです。

のりかえ改札では駅員さんが、臨時快速敦賀行きの案内をしきりになさっていました。

福井方面への最終列車であるとともに、もしこの列車が無かったら敦賀行き普通列車も20分待たなければなりません。

 

北陸新幹線敦賀〜金沢延伸前は、同じ22:48発特急しらさぎ65号金沢行きが運行されていました。

しかし、新幹線は0時〜6時は騒音対策のため運行できず、同時刻で特急しらさぎ65号敦賀行きを運行しても、接続する新幹線は0時までに金沢駅や富山駅まで辿り着けません。

 

そこで設定されたのが、特急しらさぎ65号と同じダイヤの臨時快速敦賀行き。

米原〜敦賀をノンストップで走ることで、名古屋・関西から敦賀への終電を維持。さらに敦賀駅ではハピラインふくいの快速福井行きへ接続し、武生・鯖江・福井への終電まで維持されました。

 

6番線ホームには臨時快速敦賀行きが停車済みです。

「臨時」とされてはいますが、当面は毎日運行する方針。しばらくは安心してこちらのルートを利用できます。

 

使用されているのは新快速電車などで使われているのと同じ、223系電車です。

特急車両ではありませんが、特急料金無しで敦賀駅に同時刻に着けるのは、非常にありがたいです。



22:48 米原駅 発

東海道新幹線から臨時快速へは、大阪・京都からは7分、名古屋からは9分の乗り継ぎです。

 

「終点の敦賀まで止まりません」の放送を聞きながら、米原駅より回送された特急しらさぎの車両の横を走ります。

 

一部特急しらさぎ号が停車する、長浜駅も通過してしまいます。

この臨時快速が通過する各駅については、米原駅23:08発普通敦賀行きに乗れば、降りることができます。

 

列車は最高速度120km/h近くで走行中。

 

特急サンダーバード号が走る湖西線が合流する、近江塩津駅も通過します。

 

そして列車は滋賀県と福井県の県境、トンネル区間へ入りました。

少し前までこのトンネル内では携帯の電波が通じなかったのですが、北陸新幹線敦賀延伸に合わせて、電波が通じるようになっています。

 

福井県に入りまして、新疋田駅を通過。

北陸本線は米原駅〜敦賀駅になり、北陸地方の駅は新疋田駅と敦賀駅だけになってしまいました。

 

まもなく敦賀駅に到着の放送、ここでハピラインふくい快速福井行き乗り換えの案内があります。



23:20 敦賀駅 着

45kmノンストップのとんでもない快速電車。向かい側にはハピラインふくいの快速福井行きが止まっています。

現在は青色のラインをした電車ですが、しばらくするとピンク色の電車になると思われます。乗り間違いと勘違いなさらないよう、お気をつけて。

 

こちらは定期列車になっているので、臨時ではなく快速福井行きの表示です。

 

停車駅は、南条, 武生, 鯖江, 福井。

ハピラインふくいの快速は、南条駅と今庄駅についてはどちらか停車となっており、終電は南条駅が停車駅に選ばれました。この駅は特急しらさぎの停車駅では無かったので、第三セクター化に伴い終電が延長した駅です。

 

今日は平日なのですが、車内は空いていました。2両編成にお客さんは20人いたかどうかです。

新幹線延伸開業初日に乗った時はまだ混んでいたのですが、開業初日効果と遅れていたサンダーバード号接続によるものだったのかなと思います。



23:22  敦賀駅 発

ここまで連れてきてくれた臨時快速を横に、敦賀駅を出発しました。

 

進行方向右手には北陸新幹線の駅舎と、その下に止まる在来線特急ホーム。

留置線にはたくさん特急車両が止まっていて、敦賀駅に特急車両が集結していることに違和感しかありません。

 

程なくして北陸トンネルに突入。こちらのトンネル内については、KDDI以外携帯の電波が通じなくなります。

 

トンネルを抜けて最初の通過駅、南今庄駅を通過しました。

 

続いて快速の一部停車駅、今庄駅を通過します。

 

この快速については、南条駅に停車。南越前町の中心駅です。

下車したお客さんはいらっしゃいませんでした。

 

続いて列車は、王子保駅を通過しました。

北陸本線時代の都市間輸送から、地域輸送へ役割が変わるハピラインふくい。王子保駅〜武生駅には新駅、しきぶ駅が2025年春に開業予定です。



かつて特急しらさぎ65号が停車していた、武生駅に到着です。

南条駅に停車した分、特急しらさぎ65号時代から発車時刻は9分ほど遅く、23:47発になっています。

 

こちらでは1人だけ下車、想像以上に降りられる方が少なかったです。

 

お隣の鯖江駅も、特急しらさぎ65号の停車駅でした。

1人乗車される方がいらっしゃって、降りられる方は5人。こちらの方が利用者が多かったのが意外でした。

 

福井市に入りまして、大土呂駅を通過。

 

次の越前花堂駅を通過しまして、こちらからはJR九頭竜湖線が分岐。

ハピラインふくい移管後も、全列車が福井駅まで乗り入れています。最終列車は福井駅21:48発越前大野行きで、この時間ではもう走っていません。

 

その先の車両基地にはIRいしかわ鉄道の車両が。

金沢〜福井でIRいしかわ鉄道とハピラインふくいが相互乗り入れを行っているので、金沢と福井の車庫でそれぞれの車両が夜を明かすことになるのでしょう。

 

すでに奥の新幹線ホームは灯りが落とされており、在来線ホームのみ営業。終点の福井駅に到着です。



0:01 福井駅 着

こちらでは10人ちょっと降りられていました。特急しらさぎ65号時代よりも、ちょっと利用者が少ない印象があります。

 

特急と比較して到着時刻は10分ほど遅くなっていますが、関西・名古屋から福井への終電が維持されているのは非常にありがたいもの。

利用者が少ない上、深夜に駅を開けていないといけないので、既に廃止がちらつきそうですが、なんとか残って欲しいです。

 

コンコースへ降りたところ、当駅止まりの列車が到着の放送が聞こえたので向かってみたら、金沢始発福井行きの最終電車でした。

到着時刻は0:06、まさか反対方面から来ると思っていませんでした。

 

ここで改札へ向かってみると、有人改札のところには精算の列が。

敦賀駅で臨時快速からハピラインふくい快速の接続が2分しかないので、敦賀駅で改札を出て福井までのきっぷを買うことができず、どうしてもこうなってしまいます。

 

僕はきっぷを持ち帰りたいオタクなので並びましたが、あらかじめハピラインふくい経由のきっぷを買っておけば自動改札を通れるので、有人改札に並ぶ必要が無く便利です。

一方で最初にご説明した通り購入には制限があったり、少々難しかったりするので、不安な方は敦賀駅まで買って福井駅で精算したほうが良いと思われます。料金についてはどちらでも変わりません。

 

JR西日本とハピラインふくい両方が協力し合って、維持されている福井への終電。金沢まで維持とはいきませんでしたが、最大限利便性は確保されていると思います。

遅くまで関西に滞在しても大丈夫、そんな安心感を与えてくれるルートです。もし機会がありましたら、ぜひ利用してみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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