日本の鉄道で運転された開業・周年記念号で時刻表掲載されたものを取り上げています。

 

第83回目はJR西日本が運行した、呉線開業100周年記念列車についてまとめてみます。

 

ブログ筆者にとっての呉線は未乗車線であるので、体験としては語ることはございませんが、トワイライトエクスプレス瑞風etSETOraが運行されるルートであり、風光明媚な路線なのでいつの日か乗車してみたいと思ってます。そのほか、私のブログでは呉線経由の短命寝台特急列車安芸号を取り上げたことがありました。ご興味ある方はご覧ください。

 

 

  周年記念の概要

呉線開業100周年

対象物

JR西日本 呉線

所在地など  三原〜海田市 87.0km
歴史の起源(概要)

1903年12月27日 呉〜海田市間で呉線最初の区間が開業・・・ここが起点

1935年11月24日 三津内海〜広間延伸開業により全通

 

呉線の建設は広島側からはじまって、広島と軍港である呉を結ぶ重要な鉄道として最初に開業。岡山側からは三呉(さんご)線として延伸をかさねて、1935年に全通しています。各種資料では岡山側の建設が遅々として進まなかった記述を散見するのですが、むしろ瀬戸内海沿線の小都市の中に、軍港として呉が頭角を見せ「いち早く」鉄道建設がなされたと見たほうが自然なのかもしれません。また、一時期は複線化に向けた動きもあったようですが、費用対効果等の検証した結果、既存駅の行き違い設備の増設で落ち着いたようです。

 

 

  臨時列車の運行概要

快速 呉線開業100周年記念号 

運転区間 広島→岡山 ※片道のみ
運転日

2003年12月27日 のみ

使用車両・編成

12・14系客車4両 きのくにシーサイド編成 を使用

牽引機 DE10 1152号機

こちらのページを参考にしました

列車番号、運転ダイヤなど

9542レ〜9344レ 広島発10:39 → 岡山着15:32

途中停車駅:海田市、呉、広、安芸川尻、安浦、安芸津、竹原、忠海、三原、糸崎、福山、倉敷

備 考  全車指定席
 

運用に就いたきのくにシーサイドですが、機関車+客車のいわゆるジョイフルトレインであり、機関車の付替えで進行方向を切り替える通常の客車列車ではなく、客車の最後尾に運転席を設け、プッシュプル方式(機関車とセットの固定編成)で運転されていました。なお誕生のきっかけは南紀熊野体験博であり、一定の役割を終えたためか、2007年8月に引退しました。

 

 

  当時の時刻表紙面での臨時列車

山陽本線上りの紙面より。当時でも一部電車は広島〜岡山間と呉線経由で直通していましたが、今回の100周年記念列車も途中の主要駅に停車しつつ呉線全線を走破。注釈に「展望車連結」と明記があるので、一瞬、SLやまぐち号で使用されていたマイテ49形なのかと思いましたが、調べると、きのくにシーサイド編成であることが判明。ちなみにこの編成はプッシュプル用に後方は運転席があるため、展望車は14系改造の中間車両で、ハイデッカータイプの客車だったことも付記しておきます。

JTB時刻表2003年12月号より

 

本日は以上です。

 

参考資料 JTB時刻表2003年12月号、ジョイフルトレイン図鑑 小賀野実著 JTBキャンブック、JR全線全駅 弘済出版社

参考サイト 呉線(Wikipedia)