番外 現在は一般路線バス中心も、かつて長崎自動車道経由で存在、昭和バス運行の唐津~佐賀間高速バス | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、昭和自動車(昭和バス)におきまして現在運行されております高速路線バスと言いますと、上の画像にあります福岡~唐津線「からつ号」、福岡~伊万里線「いまり号」、福岡~糸島(前原・志摩)線「いと・しま号」と言った西九州自動車道(福岡前原道路)経由路線でありまして、多くの本数によって運行されております。
 
 これら路線も、最も本数が多い「いと・しま号(但し平日のみ)」をはじめ、福岡県~佐賀県間の都市間で運行されております「からつ号」・「いまり号」と存在しておりまして、これら路線には上の画像の日野セレガ(画像1、佐賀200か・869、QTG-RU1ASCA)・いすゞガーラ(画像2、佐賀200か12-84、2PG-RU1ASDJ)の「セレガーラ」が現在の中心車種となっております。
 
 また、西日本車体(西工)E型架装車の日産ディーゼルUA(KL-規制車)・スペースランナーRA(PKG-規制車)がこれら路線におきまして運行されておりますし、台数を減らしてきておりますヒュンダイ(ヒョンデ)ユニバースもこれら路線におきまして使用されているのが現状でもあります。
 
 
 しかし、ドル箱路線とも言われておりますそれら西九州自動車道経由路線とは異なりまして、かつては佐賀県佐賀市からも高速バスも複数の路線で運行されておりました。今回これからはこの路線に関しまして皆様にご紹介してまいります。
 
 
 これは、昭和62年に長崎自動車道が佐賀大和~武雄北方間で開通した際に運行を開始したものでありまして、この開通に伴いまして佐賀~伊万里間佐賀~唐津間などの高速バスも運行を始めておりました。

 

 

 このうちの佐賀~唐津間に関しましては、当初はいすゞCRA580や日産ディーゼルRA51Rと言ったハイデッカー車が運行されておりましたが、その後平成元年には「バルーンライナー」と称しまして、3列シート・トイレ・自動車電話・サービスコーナー付きの車が導入されておりまして、短距離の高速バスにもかかわらず装備も大変充実しておりまして、まさにバブル期ならではな印象も感じられるような形となっておりました。
 
 (元「バルーンライナー」専用車、佐賀22き・98、三菱P-MS725S)~4列シート改造・トイレ・サービスコーナー撤去後
 
 
 その後、運行区間を変更しましたり、利用者増を図るべく増便したりしましててこ入れ策を図っていたりもしておりましたが、結局平成18年に高速バスの運行は廃止、現在は多久・小城を経由します以下画像の一般路線バスのみが唐津~佐賀間を運行されておりまして、画像の低床車両による運行となっております。
 
 (唐津行き、佐賀200か・944、いすゞSKG-LR290J2)
 
 (佐賀行き、佐賀200か12-14、日野2KG-KR290J4)
 
 尚、現在この区間では行先番号が設定されておりまして、佐賀行きの場合は多久→佐賀間1番、佐賀→唐津間71番、佐賀→多久間が72番で設定されております。ちなみに、4月改正ではこれまで無番でありました唐津→多久間も71番で設定されておりまして、唐津→佐賀間がダイレクトで運行される場合は唐津→(71)→多久→(1)→佐賀という形に変わる事になっております。
 
 (佐賀200か12-55、いすゞ2KG-LR290J4)
 
 
 こちらの画像は、平成18年高速バス廃止の報を聞いた際の高速バス末期の姿でありましたが、使用していた車のほとんどが、「からつ号」や「いまり号」に転用されていた事から、画像のような日野ブルーリボン(佐賀22き・510、P-RU637BA~現在廃車)の一般路線塗装の車も使用されておりました。ちなみにこの時には私も乗車しておりましたが、数名の乗客しかこのバスにはいらっしゃらなかった事から、その分低迷していた事がわかったほどでした。
イメージ 1
 
 
 さらに、かつては夜行用から転用されましたスーパーハイデッカータイプの車(日野セレガ・三菱エアロクィーンなど)もこの路線に使用されておりましたが、既にこの時は日野セレガは他社に売却、以下画像の三菱エアロクィーンは長崎線に転用されておりましたし(その後売却)、現高速塗装と異なる塗装の富士重工HD-I架装の日野ブルーリボンも存在しておりましたが、廃止後に廃車されております。

 

 (佐賀200か・194、三菱U-MS729S)~過去佐賀22き・250→福岡200か・318→

イメージ 3

 
 
 一方、こちらは伊万里支所に所属しておりました車(佐賀200か・343、日産デKC-RA531MBN、平成23年撮影・現廃車)でありますが、唐津営業所到着前に、信号待ち時に方向幕を回していた所のようですが、よく見ますと佐賀高速線の方向幕が入っていた事がわかります。この方向幕も、実は最末期の方向幕でありましたが、画像の方向幕を見ますと3段の経由地(岩屋駅前・相知役場・山本)表示となっておりまして、昭和バスでは当時珍しい表示の仕方を出したりもしておりました。
 
 (全体)
イメージ 2

 

 (3段の経由地)
イメージ 4

 

 (佐賀駅経由佐賀県庁前の表示)
イメージ 3

 

 

 ちなみにこの車は、平成17年に中古導入されて以降、佐賀高速線で運行されていた実績はありませんでした。それでもその導入時には佐賀高速線は運行されていましたので、西九州自動車道路線の行先に加えまして、こう言った行先も入っていたのではなかったでしょうか。尚、この車以外にもその平成17年頃に導入されていた車を中心にこういった行先が入っていたようであります。
 
 
 その後、この車をはじめ高速車両全車は別の行先に換装されておりまして、佐賀高速線の行先自体見られなくなってしまいました。さらにこの車に関しましては既に廃車となっておりまして、数少ない富士重工架装車でもありましたので、正直残念ではなかったかと思います。

 

 

 今回は、昭和バスで運行されておりました、唐津→佐賀高速バスに関しましてご紹介しましたが、この佐賀高速線も最後までてこ入れしていた事が伺える所ではなかったかと思います。しかし、高速バスも廃止末期でも数名しか利用者がいらっしゃらなかったと言う事もありましたので、てこいれがつながらなかったのは残念ではなかったでしょうか。それにしても、唐津から佐賀方面への路線は、かつて高速バス以外にも特急・急行バスなども運行されていたほどでしたので、まさに幹線と言われるだけの事はありましたが、現在はノンステップなどの低床バスメインとなった姿を思いますと、正直残念でならない所でもありましょうか。