JTB時刻表2024年3月ダイヤ改正号を購入した。

 

 

 


 

表紙を見れば一目瞭然、今回の目玉は北陸新幹線敦賀開業である。東京と福井・敦賀が一直線に結ばれ、歓迎ムードが伝わってくる。
さっそく北陸新幹線の新ダイヤを見たが、いろいろな問題点が浮かび上がる。何と言っても最大の問題は敦賀乗り換えである。新幹線で数十分縮まるといっても、長年特急で結ばれてきた北陸地方と大阪および名古屋への移動に乗り換えを強いるのは、便利で快適な交通機関とは言い難い。

具体的に改正前後のダイヤを比較してみる。
 

 

例1 大阪-福井間

改正前 大阪発8時42分(サンダーバード)-福井着10時31分 移動時間1時間49分 6140円
改正後 大阪発8時40分(※平日は8時42分)(サンダーバード)ー敦賀着10時03分、同発10時18分(つるぎ)ー福井着10時34分 移動時間1時間54分 7290円(※各種割引なし 所定の料金)

なんと、新幹線乗り換えの方が5分余計にかかっている。料金も1150円高い。





時刻表を見ると、敦賀での乗り換え時間が15分と長いため、全体の時間も長くなっている。敦賀駅の乗り換え時間は8分を想定しているが、このケースでは15分である。その理由については別の記事にまとめる。 


例2 名古屋-福井間
改正前 名古屋発8時13分(ひかり)ー米原着8時42分、同発8時57分(しらさぎ)ー福井着10時00分。移動時間1時間47分 6230円
改正後 名古屋発8時13分(ひかり)ー米原着8時42分、同発8時57分(しらさぎ)ー敦賀着9時27分、同発9時46分(つるぎ)ー福井着10時06分 移動時間1時間53分 8260円(※各種割引なし 所定の料金)

 

 

 



敦賀乗り換えで最も時間がかかるのがこのケースで19分も要している。

名古屋の場合は2回も乗り換えがあり、時間が伸びて、料金も上がる。ダイヤ改悪としか言いようがない。

例に挙げたのはダイヤ改正で悪くなったケースだが、他のケースでもわずか数分の短縮である。福井から大阪および名古屋間は、新幹線が出来てもほとんど恩恵がないといっても過言ではない。乗り換えと料金値上げによりかえって不便になっている。東京とつながることを優先した結果、ずいぶん歪な路線網になってしまった。巨費を投じて造ったわりに問題山積の新幹線という印象である。

次回は敦賀駅の乗り換え時間について時刻表から読み解いてみたい。