ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

横浜市交通局10000形10151F

2024年03月13日 00時00分00秒 | 写真

 およそ7年5か月ぶりとなってしまいましたが、横浜市営地下鉄グリーンラインを利用しました。

 グリーンラインは、日本にいくつかあるリニア地下鉄の一つで、正式には4号線といい、現段階では中山駅から日吉駅までの路線となっています。ブルーラインが軌間1435mm、第三軌条式の直流750Vであるのに対し、グリーンラインは軌間こそブルーラインと同じであるものの、架線集電式の直流1500Vとなっています。また、リニア地下鉄には、少なくとも営業区間においては地上の部分がないという路線が多いのですが、グリーンラインの川和駅、センター南駅およびセンター北駅は高架駅であり、センター南駅からセンター北駅までの区間は完全な高架線となっています。

 グリーンラインで運用される車両は全て10000形です。当初は4両編成でしたが、現在、一部が6両編成化されています。実際に利用してみると、港北ニュータウンの重要な公共交通機関であるからか、乗客は多いようです。

 起点の中山駅は緑区にあり、JR横浜線と接続します。川和町駅、都筑ふれあいの丘駅、センター南駅、センター北駅、北山田(きたやまた)駅および東山田(ひがしやまた)駅は都筑区にあり、センター南駅およびセンター北駅で横浜市営地下鉄ブルーラインと接続します。そして、高田(たかた)駅、日吉本町駅および日吉駅は港北区にあり、日吉駅で東急東横線、東急目黒線および東急新横浜線と接続します。

 しかし、グリーンラインは、あくまでも一部が開業しているに過ぎません。

 横浜市のサイトに「横浜環状鉄道の新設(日吉~鶴見、中山~二俣川~東戸塚~上大岡~根岸~元町・中華街)」というページがあります。見出しだけでグリーンラインの本来の予定区間がわかります。総延長が34.4kmとされており、現在の開業区間は13km程度ですので、実は38%しか開業していないという訳です。横浜市は全線整備にかかる総事業費をおよそ7700億円と想定していますので、壮大な計画であると言えるでしょう。しかも、横浜市は「累積収支は黒字化が困難と考えられるため、事業性の確保に課題があります」と認めています。

 これ以上に詳しいことは上記ページに書かれていませんが、今後の横浜市の人口動態によっては全線開業が実現しないままに終わることでしょう。日吉駅から鶴見駅までの区間、あるいは中山駅から二俣川駅までの区間であれば開業の可能性もありますが、莫大な予算、長期間の工期を必要とする事業であるだけに、利用客を見込めないのではマイナスの意味しかありません。事実上、グリーンラインが現在の開業区間のみで終わる可能性は非常に高いと言えるのではないでしょうか。


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