番外 「東日本大震災」から13年、物資輸送にも活躍した、門司機関区EF81形電気機関車「銀釜」! | コウさんのコウ通大百科 PART3

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在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 日付が変わりまして3月11日は、私自身も忘れもしない「東日本大震災」が平成23年に起こった日でもあります。


 私自身も、この「東日本大震災」に関しましては大変に記憶にも残っておりまして、これまでも述べておりましたが、この日は税の申告のために税務署に足を運んでおりまして、その時に東北地方で大きな地震があった事を知る事になりました。

 

 そして、仕事場へ戻る途中のカーラジオで津波が発生した事を知りまして、仕事場に帰りましてテレビを拝見しますと津波の姿を目の当たりにしておりまして、「これは夢か!」とさえも思ったほどでしたが、結局は現実であった訳でしたので、この日の食事ものどが通らなかったほど正直辛かった事を覚えております。

 

 

 そんな大震災からは今年で13年と、この年に生まれた方は中学1年生になられています。この13年の間は、東北では復興も進んでいるとは言われてはいますが、それでもまだまだ途中とも言われておりまして、それがいつ終わる事になるのかもわからないのが現状でもあります。また、この間にはこの九州でも「熊本地震」も発生しましたし、今年元旦には「能登半島地震」まで発生するなど、まだまだ各地でも大きな地震が発生しておりますので、正直気が抜かれない所である事には間違いないのではないでしょうか。

 

 

 さて、このブログは交通関係のブログではありますが、ここ九州から東日本大震災後の輸送に関しまして真っ先に皆様が思い出されますのが、今回ご紹介しますJR貨物門司機関区のEF81形電気機関車2両によります「日本海縦貫線」で運行されておりました支援物資輸送の応援ではなかったのではなかったかと思います。今回は、その記録に関しまして応援後の姿を中心に皆様にご紹介してまいります。

 

 

 このEF81形電気機関車2両は、関門トンネル通過対応車としてステンレス車体である303・304号機の2両で、そのステンレス車体である事から通称「銀釜」と呼ばれる車両であります。


 (EF81 303)~応援後の平成23年6月撮影
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 (EF81 304)~応援後の平成23年7月撮影
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 このEF81形電気機関車2両は、東北線が震災のため東北地区の区間が寸断されてしまった事もありまして、日本海縦貫線を迂回区間として貨物輸送が増強された事から、機関車の車両不足を補うために、震災後10日前後で門司機関区から富山機関区に貸し出されまして、主な運行区間である白新線の新潟貨物ターミナル~青森信号場間を中心に運行されておりまして、約2ヶ月間にわたり支援物資輸送の応援に貢献しておりました。

 

 この2両には、雪国を運行する事もありまして、雪よけ用の「スノーブラウ」も取り付けられておりました。現在、九州内では画像のように設置されておりませんが、「日本海縦貫線」を運行する際には、特に3月中にはやはり区間によっては豪雪地帯も運行している事もありまして、この存在は大きかったのではなかったかと思います。
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 この応援運行後、この2両は門司機関区に帰還しまして、上の画像のように再び九州内を運行するに至っておりました。この活躍は、やはりEF81形電気機関車自体の歴史に大きく刻む事になったのではないかと思います。本当に、あの忌まわしい東日本大震災のおかげでこのように稼動した訳ではありましたが、これは東北地区の物資輸送のためである事を思いますと、いい活躍をしたのではないかとも思う所でもあります。

 

 尚、303号機に関しましては平成23年9月中旬から12月上旬にかけまして、元「銀釜」の302号機とともに、再び日本海縦貫線を運行しておりまして、北海道地区からのじゃがいもの臨時貨物輸送に貢献しまして、この年東北路に2度も足を運ぶ事になりました。

 

 

 その後は、303号機に関しましては現在も活躍を続けておりますが、以下画像の304号機に関しましては平成25年に定期運用を離脱・その後廃車となりまして、令和2年6月に残念ながら門司機関区構内で解体されるに至っております。この解体に際しましては、300番台の末っ子でもありましたこの機関車でもあっただけに正直残念としか言えようがありませんでした。

 

 (平成24年撮影)

 

 

 そして、現在も稼働します303号機であります。現在も九州内を稼働しておりますが、富山機関区からの転属車両が相次いだ事で、いつの間にか最古参の分類に入っております。この機関車にとりましても13年前の事は忘れていけないのではないかとは思いますが、いつまでも元気でいてくれればと思ってならない所ではあります。


 

 そんなこの303号機には、現在はわかりませんが、以前は「がんばろう東北!」のステッカーが貼ってありました。このステッカーを見ますと、東北へと足跡を刻んだ証しでもありますし、これからも東北の方々にとっては頑張ってほしいと言う思いも感じさせられます。
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 今回は、「東日本大震災」から13年と言う事で、この物資輸送に貢献しました、EF81形300番台電気機関車「銀釜」2両を取り上げましたが、ご覧の皆様には存じなかった方もいらっしゃったのではないかとも思います。けれども、東北線が寸断されていた事もありまして、この運行がなければ物資が東北の方々に届かなかったかもしれなかった訳でもありますので、そう思いますとこの貢献度と言うのは高かったのではないかと思っております。本当に、「東日本大震災」の事はいつまでも忘れないでいただきたいと思いますが、この輸送に関しましても歴史に残る分忘れないでいただきたいと思っております。