681系 683系に追憶と未来を見る
3月16日まで半分が過ぎて、いよいよ北陸特急の終焉が迫りました。
北陸新幹線の延伸開業は敦賀までなので、まだ大阪・京都からの新幹線リレーとしての仕事が、サンダーバードには残っているものの。
新幹線リレーの正式な規程は、在来線を走る新幹線の一部として設定された列車なので、新幹線を利用しない旅客は原則として乗車できません。
あくまで特急サンダーバードは、暫定終端駅と関西圏を繋ぐ絆列車で、特急券と乗車券で乗ることができます。
まずは京都鉄道博物館から見える、東海道本線を往く特急サンダーバード。
ラスト1枚のみ、SLスチーム号の車内から撮っておます。
かつては大阪から日本海縦貫線を走り抜ける特急雷鳥・特急白鳥そして特急日本海・特急つるぎが、米原からは特急加越などが485系・583系・24系で、人々の暮らしを結んでいました。
首都圏からは特急はくたかが、日本海縦貫線の区間列車として特急北越や、一時期は特急きらめき・特急かがやきなどもいました。
過ぎ去ってしまえばそれは、遠い昔のまほろばで記憶の彼方を走り去り続ける、ノスタルジックな幻想です。
そして今、最後の北陸特急として特急サンダーバードが、過去へ向けて羽ばたこうとしています。
ところで完全に過去の思い出になってしまうまでは、もう数年先の活躍期間があるのですが、その前に自由席の廃止が待っています。
以前、特急やくもの記事にて、今月16日のダイヤ改正にて「スーパーはくと」「スーパーいなば」「やくも」の自由席が廃止される記事を記しました。
そして自由席の廃止はそれだけではなく「サンダーバード」「しらさぎ」も対象で、運転距離が大幅に短縮されるにもかかわらず、自由席が廃止されます。
北陸新幹線全通までの期間なので、ムリヤリ自由席を廃止しなくても好いように思えるのですが、2021年3月ダイヤ改正の「くろしお」「こうのとり」「はしだて」「きのさき」「まいづる」は、先行して自由席を廃止にしていました。
これで自由席を連結する特急列車は「はるか」「能登かがり火」「スーパーおき」「スーパーまつかぜ」と、JR東海と直通する「ひだ」「南紀」、JR四国へ直通する「南風」「うずしお」「しおかぜ」となります。
ちなみに新幹線と在来線特急列車の乗り継ぎ割引も廃止されますが、特急サンダーバードと特急しらさぎから新幹線つるぎへの、乗り継ぎ割引は新サービスが提供されます。
写真の方は後半は大阪駅での撮影です。
非貫通形の683系電車の最後尾は、非貫通形の681系だったり、私的に少し嬉しい出会いもありました。
その昔、国鉄時代に国鉄特急を撮影した若い頃を思い出しながら、記憶に重ねるように写真を撮ってみました。
大阪駅。
かつては北陸方面のみならず、山陽 九州方面への優等列車が発着し、更に遡ると東海道本線の優等列車も発着する、名実共に西日本の一大ターミナルでした。
【News Release】
— JR西日本ニュース【公式】 (@news_jrwest) 2024年2月28日
\2024.3.15 FINAL RUN!/
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ありがとう北陸本線(敦賀~金沢・和倉温泉)
「サンダーバード号」直通運行最終便乗車プランを発売
■発売日時
2024年2月29日(木)11時予定
詳しくはこちらhttps://t.co/mhtXszEKpx pic.twitter.com/TLWcxitmwv
新幹線の開業によって時代は移りましたが、遠くに夢見るその先の日本へ、旅情を感じる心の豊かさは失われてきました。
確かに速達性と快適性と利便性は新幹線にかなう存在はありませんが、青森から大阪までの長時間を、特急白鳥で過ごした経験がある私にとっては、失われ行く日本のように感じて一抹の寂しさを禁じ得ないところです。
しかし、その先の日本への望郷は失われても、その先の未来への希望は新しくもたらされます。
あともう少しの間、北陸特急の片鱗を感じる大阪~敦賀のサンダーバードに、ノスタルジーに浸りながら、未来へ向けて乗ってみるのも良いかも知れません。