番外 平成30年3月改正で姿を消した、長崎線・佐世保線分割列車、「早岐・肥前大浦行き」ヒストリー | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 長崎線で運行されております普通列車では、南福岡車両区所属の811系電車で朝に運行されております門司港行き普通列車が、早岐駅(長崎県佐世保市)発の4920M肥前浜駅(佐賀県鹿島市)発の2824Mにおきまして、途中の江北駅(佐賀県江北町)で併結を行いながら運行されておりまして、長崎線では江北駅→鳥栖駅間では8両編成で運行されております(上の画像1が鹿児島線香椎駅で撮影していた4920M)。
 
 この運行列車では、長崎線の列車に加えまして、佐世保線からも途中の江北駅で併結して運行されております唯一の列車でありまして、かつて特急列車では旧称肥前山口駅時代に485系電車及び783系電車で存在しておりました「かもめ」+「みどり」のような併結列車の姿が見られているのが特徴でもあります。そのため、8両編成と言った長い編成の姿が見られております。
 
 また、この両列車は昨年9月改正前までは画像の同じく南福岡車両区所属の415系電車で運行されておりまして、現在と列車番号は変わらず、早岐駅発の4920M、そして肥前大浦駅(佐賀県太良町)発の2824Mにおきまして、途中の旧称でありました肥前山口駅で併結を行いながら運行されておりました(画像が鹿児島線黒崎駅で撮影していた4920Mです)
 
 その一方、下り列車ではこのような江北駅で分割しまして長崎線・佐世保線を走る事になる列車は既に見られなくなっておりまして、旧称肥前山口駅時代の平成30年3月改正でこれからご紹介します列車の運行が廃止されております。尚、途中で分割する列車は以下画像の2945Mにおきまして8両→4両に江北駅で分割する列車は存在しております。
 
 (江北駅分割シーン)
 
 (前4両早岐行き・後4両江北駅止まり)
 

 さて、今回ご紹介しますのは、その平成30年3月改正まで旧称肥前山口駅で分割しまして長崎線・佐世保線を運行しておりました、下り線で唯一見られていた列車に関しまして皆様にご紹介してまいります。尚、江北駅に関しましては以下はそのまま「肥前山口」と称しましてご紹介させていただきます。
 
 
 それが、末期時は佐世保車両センター所属の817系電車で見られておりました列車でありまして、鳥栖~肥前山口間を長崎線を運行します817系電車のみでは最長の6両編成によりまして1本のみ運行されていた列車でありまして、その列車とは、鳥栖駅から佐世保線の早岐駅、長崎線の肥前大浦駅まで運行されていた列車でありまして、画像のように肥前山口駅までは6両編成で運行されておりました。
 
 
 この「早岐・肥前大浦行き」列車は(列車番号は当時です)・・・

 (4927M 早岐行き)817系電車4両
 (2831M 肥前大浦行き)817系電車2両
 
の列車でありまして、817系電車2両✕3の合計6両で運行されておりまして、ちょうど運行されておりました時間帯が朝の時間帯でもありましたので、この6両~4両・2両各編成が長崎・佐世保線沿線の通勤・通学客を裁いておりました。
 

 この列車は、この後以下画像の肥前山口駅で4両・2両と分割しておりまして、先述のように前4両が早岐行き後2両が肥前大浦行きとなっておりまして、早岐行きは車掌も乗務、肥前大浦行きは肥前山口駅からワンマン列車となる列車でもありました。
 
 (肥前山口駅、この後分割します)
 
 (後方2両、肥前大浦行き)
 

 そんな「早岐・肥前大浦行き」でありますが、かつてはであります、前方に肥前大浦行き、後方に早岐行きと言う組み合わせで運行されておりまして、車両は583系電車改造の南福岡電車区(当時)に所属しておりました715系電車8両で鳥栖~肥前山口間で運行されておりまして、当時715系電車運行列車では一番編成両数の多い列車でありましたし、元寝台電車でありましたので、大きな車体が印象的でありました。
 

 画像が当時の時刻表でありまして、私自身が所蔵しております時刻表より引用しております。以下画像が国鉄時代の昭和60年、その下の画像が平成元年当時の時刻表でありますが、国鉄時代は早岐駅到着が現在よりも1時間も遅く、かなりゆっくりと運行されていた事が伺えております。けれども、JR化後になりますと、時間もさほど変わらない時間で運行されている事も上の表と照合しましてもわかるのではないかとも思います。
 
 (国鉄時代、昭和60年時刻)
 
 (JR化後、平成元年時刻)
 
 ちなみに、国鉄時代となりますと715系電車もクリーム色に緑のラインでありました。その後は現在の九州近郊色であります白地に青ラインに塗装が変更されておりました。
 

 その後は、画像のように南福岡電車区(当時)813系電車3両+長崎運輸センター(当時)817系電車4両の合計7両で運行されていた事もありまして、813系電車3両+817系電車2両は肥前大浦駅まで運行されておりましたし、残りの817系電車2両は早岐駅までワンマンで運行されておりまして、現在とは逆であったとともに、813系電車と817系電車との2形式による運行が平成23年3月まで存在しておりました。
 

 (平成22年撮影、肥前浜駅にて)
イメージ 2イメージ 3

 

 (「北ミフ(当時)」と「崎サキ」との併結姿)
イメージ 5

 
  平成23年改正以降は、肥前山口駅まで817系電車6両→肥前山口駅で2両ずつに分割されてもいましたが、その後は佐世保車両センターが開設された事もありまして、末期時は4両早岐行き・2両肥前大浦行きと言う形に改められておりました。
 

 以前収めておりました画像をご紹介しますが、まずは佐賀市で開催されております佐賀インターナショナルバルーンフェスタ開催時にのみ営業しますバルーンさが駅で撮影していた画像でありますが、長崎線での817系電車の6両編成と言うものはこの列車しかない訳ですので、普段2両編成で運行されている事を思えば編成が長い事が伺える所ではなかったでしょうか。ちなみに、この時には直方車両センターの車両が貸し出されていた事もわかります。
 

 こちらの画像も、以前鳥栖駅におきましてこの列車を収めていた時でありましたが、この日も、多くの学生さん・サラリーマンの方々を乗せまして佐賀方面へと運行して行きましたが、編成が最盛期から短くなった事は仕方がない訳ですが、逆にこれまでの折戸2つドア→両引戸3つドアとなった事で乗り降りしやすくなった事には間違いなかったのではないかと思います。
 
 
 しかし、ご紹介しておりますように平成30年3月の改正でこれら列車は3つに分かれる形となりまして・・・
 
 2831M 鳥栖→肥前山口間 415系電車4両
 2833M 肥前山口→肥前大浦間 817系電車2両
 927M  肥前山口→早岐間 817系電車2両
 
となりまして、鳥栖→肥前山口間は最盛期の715系電車で運行されていた頃からしますと編成両数も半減するに至っておりました。そのため、神埼→佐賀間では平日にはかなりの乗車率となる事もあるそうでありまして、遅延もたびたび見られていた事から、後のダイヤ修正で平日は鳥栖→肥前山口間が4分長くなっておりました。
 
 (415系電車)~画像は長崎行きです
 
 
 さらに、令和2年3月の改正では、2831Mが平日は博多駅発、土日祝日は折尾駅発に改まっておりまして、平日は博多駅を6時30分発→鳥栖駅を7時18分発→肥前山口駅に8時03分着に到着、さらに土日祝日は折尾駅を5時22分発の形となっておりまして、運行列車も811系電車に改まっております。
 
 
 尚、9月改正以降もこのような形態も継続しておりまして、現在は博多駅6時35分発→鳥栖駅を7時18分発→江北駅に8時04分に到着となっておりまして、引き続き811系電車で運行しておりますし、かつ数少ない鹿児島線~長崎線直通普通列車の一つとして運行されております。
 
 (別運行時の画像です)
 
 
 今回は、平成30年3月改正まで肥前山口駅で分割しまして長崎線・佐世保線を運行していた列車に関しましてご紹介しましたが、残念ながら下り列車に関しましては現在の江北駅で長崎線・佐世保線に分割する列車はなくなっておりますが、この列車自体、私自身学生時代にはよく利用していたものでした。特に、715系電車時代には間違えそうになりまして、各方面の通り抜けもできなかった事もありましてヒヤヒヤしていた頃もあったほどでしたので、そう言った事も今となれば思い出でしょうか。現在は必ず乗り換えが生じる事にもなりますが、利用されます方はそう言った事にも注意していただきたいとも思います。