JR東日本水戸支社の2024年3月ダイヤ改正は、常磐線、中でも福島県浜通りエリアを中心とした改正が実施されます。今回は常磐線のダイヤ改正について詳しく分析します。

https://www.jreast.co.jp/press/2023/mito/20231215_mt01.pdf

 

相双地域とは?と疑問に思われた方は、下記サイトをご覧ください。

 

 

 

1.福島県浜通りエリア(相双地域)

 相双地域に関連するダイヤ改正の内容は大きく見て次の2つです。

(1)仙台発着の特急「ひたち」運行時刻変更

(2)いわき駅・原ノ町駅接続改善

 

 改正前後のダイヤを比較してみると、次のようになります。

<上り東京方面 改正前>

<上り東京方面 改正後>

 

 普通列車で大きく変わるのは、原ノ町9:15発普通水戸行きが8:45発に変更となることです。これにより、いわき10:17発の「ひたち10号」に乗り継ぐことができるようになります。

 また、仙台発の特急「ひたち」の1本目・2本目の時刻が繰り上がり、これまでより早い時間帯に東京への直通特急が設定されることとなります。

 

<下り改正前>

<下り改正後>

 いわき17:47発の普通原ノ町行きの時刻が変更され、17:17発となります。これにより、品川14:45発の特急「ひたち17号」からスムーズに普通原ノ町行きへ乗り継ぐことができるようになるほか、夕方以降の原ノ町駅での普通列車どうしの乗り継ぎも良くなります。また、特急仙台行きの最終列車の時刻が1時間程度繰り下がります。

 総じてみれば、朝に相双地域を出発して昼に東京に到着し、夕方に東京を出発して夜に相双地域に戻ってくるのに適したダイヤへと改正されるということができます。原ノ町駅での乗り継ぎも改善されるため、相双地域の利便性は高まるといってよいのではないでしょうか照れ

 

2.常磐線夜間帯 土浦駅での乗り継ぎ改善及び常磐線快速電車減便

 夜間帯の特急「ときわ85号」土浦行きから乗り継げる普通列車が設定されます。また、21~22時台の運行形態が変更となります。改正前後のダイヤを比較してみましょう。

 

凡例:赤太字:特急 紺:常磐線(東京~土浦・水戸方面 紺色の電車 取手から各駅停車)

   緑:常磐線快速電車(東京~取手・成田)

 

<改正前>

<改正後>

 

 現行ダイヤだと、特急ときわ83号(品川22:15発)で土浦まで乗車しても、土浦から先の水戸方面へ向かう列車は20分待ちとなっています。改正後は土浦駅で先行の普通列車に乗り継げるようになり、5分で勝田行きに乗り換えることができます。

 土浦から先の駅へもアクセスしやすくなるうえに、土浦23:25発の勝田行きは土浦から先は特急に追い抜かされないため、水戸や勝田に向かう選択肢としても使うことができます。

 21・22時台については、常磐線(紺色の電車)と常磐線快速電車(緑色の電車)の運転順序が変更になっているため、取手から先、土浦方面へ行く人は注意が必要です。また、これに伴い、常磐線快速電車の上野発取手行き2本(21・22時台各1本)が減便となっています。

 

〇まとめ

 いかがでしたでしょうか。相双地区から東京へ出張や行楽へ出かけやすくなる、そんなダイヤ改正ではないでしょうか。原ノ町駅での普通列車同士の乗り継ぎも良くなり、全体的に常磐線がこれまでより”線”になっていることを感じさせます。

 これを機に利用が増えていくことを願いたいですね照れ