東海道・山陽本線のブルートレインで活躍したEF65形1000番台(PF形)。1098〜1116、1118号機は1986(昭和61)年11月以降、田端運転所に籍を置きました。車体に差された区名札「田」にはフォントの異なるタイプもあったようです。

 

 

田端運転所のEF65PF形で見られた2種類の区名札(左が1118号機、右は1098号機)。左のタイプはフォントが明確に異なります

 

 

 

 

私が1990年春に見た1118号機の区名札は明朝系のやや細いフォントで、よく見る丸ゴシック系のタイプとは異なっていました。書籍などで確認すると1100号機などでも見られたようです。

 

ただ、このフォントではない区名札を差した1118号機の写真もありました。何らかのタイミングで差し替えられた可能性はあります。制作現場や時期により数パターンが存在したのかもしれません。

 

 

EF65 1118の区名札(1エンド側)。明朝系のフォントは硬い印象で「文字」らしく感じます=小郡駅(現新山口駅)、1990年

 

 

EF65 1098の区名札(2エンド側)。こちらはよく見かけるフォントで、デザイン的な要素を感じます=同

 

 

 

 

フォントは用途に応じてさまざまな種類があります。区名札の場合、蒸気機関車時代からの各機関区の伝統が引き継がれ、デザイン的な要素が強いものが多い印象です。

 

 

今回取り上げた区名札は、田端運転所の電気機関車を日常的に見られていた首都圏のファンの皆さんはよくご存じかもしれません。しかし西日本に住む私は「田」に接する機会が少ないため、複数タイプが存在するのは新鮮でした。

 

同じEF65PF形の配置区でもJR西日本下関運転所(現下関総合車両所運用検修センター)の「関」では明確なフォントの差がなく、電気機関車の細かい部分でしたが興味深く感じました。

 

 

 

 

※田端運転所(品川常駐)のEF65PF形は以下にも少し書いています

 

 

 

※姉妹ブログ「歴鉄2番線」では下関運用について書いてみました