1997年8月 九州(5~6日目)甘木線、香椎線、日田彦山線、天ヶ瀬温泉、筑肥線、唐津線、松浦鉄道 他

 旅行後半に入った5~6日目は、「ドリームつばめ」を大牟田で下車して、西鉄で甘木まで行って甘木鉄道で折り返し。筑豊各線を乗り歩いて天ヶ瀬温泉に宿泊。西九州に転じて筑肥線、唐津線、松浦鉄道などを乗り歩いて佐世保に宿泊しました。

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平成9年(1997年)8月27日(水)

 熊本で90分停車。再発車後、大牟田下車まで30分なので、動き出したら下車準備を始めよう。熊本停車中に眠りにつき、次に目覚めると列車は走行していた。時刻を見ると435。大牟田まであと15分。身支度を整えて、大牟田下車。少し首が痛かった。

 大牟田駅はまだ夜が明けていない。表口改札の人は奥にいるし、裏口改札の人は半分眠っている。 


大牟田 515→546 西鉄久留米 福岡行 急行 50006両編成 先頭=5528(昭和58年 神戸川崎重工)

 上り始発電車。大牟田発車時の先頭車乗客は2名。他の車両はもう少し乗っている。西鉄大牟田駅は3面2線の櫛形ホーム。そこからロングシートの急行電車は定刻に発車。特急はまだ走っていない時刻だが、急行もけっこう速い。宮の陣は大牟田から急行で5つ目の停車駅だが、その間に20駅を通過する。柳川を出たところで、外は薄明るくなってきた。久留米着時点でだいぶ明るくなった。車内放送にしたがって久留米で下車。

 

西鉄久留米 552→ 甘木 甘木行 普通 2両編成ワンマン 先頭=664(昭和41年 神戸川崎重工)

 3ドアのロングシート。乗客は僅か2名。がら空きである。もう1人の乗客は、ロングシートの上で完全に横になって寝ている。甘木線内は単線。宮の陣から職員が1駅だけ乗車。北野で男子高校生らが乗車し、ようやく乗客10名近くになった。北野進入手前では、ちょうど正面に昇る朝日が見えた。田畑の中を、朝陽を浴びて60km/hくらいで走行。車掌はおらず、駅員は多くの駅にいるが、無人駅の場合は運転手が旅客扱いをする。



 甘木着。車内放送の際にメロディチャイムが鳴ったが、なぜか小柳ルミ子の「私の城下町」だった。そういえば出身地が近かったかもしれない。

 少し歩くと甘木鉄道の甘木駅。駅舎内に通票閉塞機と30kgレールが保存されている。駅近くのコンビニで朝食を買って戻ると、レールバスは既に入線していた。

 




甘木 703→730 基山 基山行70  AR1003両編成 先頭=AR105(昭和62年 富士重工)


 発車時には満席。車両中央部がボックス席で、両端はロングシート。ロングシート部分に着席。通勤・通学客が多い。まだ夏休みの筈だが?3両編成でワンマン扱いだが、貫通ドアが無いので、各車に乗務員がいる。途中からの乗客も多く、満員だったが、小郡で乗客の半分近くが入れ替わり、立客減る。確か西鉄との連絡駅だったように思う。それ以外はほとんどが基山まで乗車していた。終点の基山もワンマン扱いのため、切符は回収された。

 

基山 735→810 博多 門司港行2330M  8118両編成 7両目=サハ811-6

 基山で既に満席。転換クロスシート車。ちょうど朝のラッシュ時であり、博多に近づくにつれてさらに混み始め、博多到着時はかなりの混雑。新幹線ホームへ移動。

 

博多 819→829 博多南 博多南行 特急557A  06両編成 先頭=21-1012

 先頭車の乗客は僅か3名。ラッシュと逆方向のせいか、別天地のようなのどかさ。新幹線車両がのんびりと高架を行く。ATCのベルが客室にも聞こえる。横5列席で、左側の3列は回転しない。

 前方に車両基地が見えてくると終点の博多南着。

 




 

博多南 836→846 博多 博多行 特急362A 同編成5両目2号車=26-7212

 往路とは打って変わって大混雑。乗ってくる人が多くて、改札をなかなか出られないほど。車内は満席で、デッキにも人が多く立つ。

 

博多 852→902 香椎 下関行2922M  4114両編成 先頭=クハ411-1514

 ステンレス青帯車両で、タウンシャトルの表示。意外にすんなりと乗り換え完了。ロングシート車で香椎まで移動。

 

香椎 904→925 西戸崎 西戸崎行2722D  キハ2002両編成 後車=キハ200-501

 きわどい乗継ぎを無事にこなして赤いDCに乗車。新型車でロングシート。満席だが、ラッシュも終わりかけ、行先も下り方向なので、行楽客が中心。

 雁ノ巣を出てしばらくすると、右側に肌色の砂浜が広がる。海ノ中道で多数下車し、終点の西戸崎到着時の後車乗客は4名。西戸崎近くでは、すぐ左手に海岸線が来る。

 西戸崎駅は石造りの石造りの立派な建物に改装されていた。以前に得た情報では小さな荒んだ駅だった筈だが。乗務員は1人だが、各駅に駅員がいるので、自動放送のみで、運賃箱は無い。

 


西戸崎 929→932 海ノ中道 香椎行6725D  同編成 先頭=キハ200-501

 同じ編成で1駅だけ折り返す。

 海ノ中道公園は有料(400円)のため入らず、駅で朝食。甘木で買ったウィダーインゼリーとキットカット。飲物を買おうと思ったら、駅舎内手売りで1缶100円だった。下り列車からは、公園に行く子供連れがたくさん降りてきた。

 

海ノ中道 956→1057 宇美 宇美行731D  キハ2002両編成ワンマン 先頭=キハ200-502

 海ノ中道を出てすぐのところに信号所があり、反対方向のDCを待たせて通過。

 戻りの宇美行は空いている。香椎を出ても同じ。日差しが強くなったので、ブラインドを締めている席が多い。温度もちょうど良く、知らないうちに寝てしまう。宇美到着時、先頭車の乗客は約7名。

 宇美で下車し、駅の周囲を散歩。かつて国鉄勝田線が運転されていた頃には、少し離れたところに、もう1つの宇美駅があった筈だが、予備知識なしで見回しても、廃線跡は見当たらなかった。 


宇美 1102→1122 長者原 西戸崎行736D  同編成ワンマン 先頭=キハ200-1502

 折り返し列車で長者原まで戻る。香椎線車内には、乗換客のために長者原駅の篠栗線発車時刻表が張ってある。酒殿駅からは、炭鉱跡のぼた山が見える。既に草木が生えて、一見したところ自然の山のように周囲の景色と調和している。しかし一部の斜面には、最近のものと思われる崖崩れのような跡も見える。地質的に崩れやすいのだろう。


 

長者原 1144→1213 新飯塚 赤い快速6号 黒崎行 快速4626D  キハ2002両編成 先頭=キハ200-1006

 香椎線用と異なり、同じキハ200でも、転換クロスシートとトイレを備えている。乗車率は高く、区間により65110%くらい。昭和40年代に開通した篠栗線区間には長いトンネルがあり、そこを利用して検札がある。

 新飯塚で下車。何かの取材か、TVカメラのようなものを構えた人がいる。

 

新飯塚 1231→1255 田川後藤寺 田川後藤寺行1551D  キハ40 7056単行

 車掌の乗務があり、発車後すぐに検札。発着時のホームの確認もキビキビしている。

 飯塚のボタ山を見ながら走行。速度はゆっくりしたもの。少し長いトンネルを抜けた先に、大きな砂利鉱山があり、その真ん中を通るとすぐに船尾に停車。その次が終点の田川後藤寺。

 

田川後藤寺 1312→1316 田川伊田 小倉行952D  キハ1472両編成 先頭=キハ147-104

 早いうちに入線してきた。1304に乗車。田川伊田まで1駅乗車。後車の冷房故障のため、1両目へとの車内放送あり。

 


田川伊田 1325→1356 直方 直方行234D  109単行ワンマン

 複線の伊田線を単行のレールバスが行く。車内は空いている。伊田よりも行橋方は電子閉塞式だが、この区間は自動閉塞。太陽の光が強いため、カーテンを閉めている窓が多く、車内はかえって薄暗い。

 金田を過ぎると、少しずつ混んできた。

 終点の直方で下車。モスバーガーで昼食。駅前を散歩。

 

直方 1429→1449 金田 田川後藤寺行331D  201単行ワンマン

 金田で乗換え。伊田線の上下線の列車を待って定時発車。伊田線と分岐するまで、非電化3線の立派?な区間を行く。分岐した糸田線は全線1閉塞のまま、田川後藤寺まで行く。田川後藤寺着。平成筑豊鉄道完乗。

 

田川後藤寺 1519→1644 日田 日田行953D キハ65+58  先頭=キハ65 45

 当初20%くらいの乗車率があったが、豊前川崎や添田で少しずつ下車して行く。

 発車後、間もなく検札あり。筑豊地区では乗車券チェックは厳密と見られる。

 小高い山々の近くの田園風景や散在する民家の間を南下。右側から太陽が照りつける。彦山停車。ホーム側からしか見えないが、朱塗りの立派な建物のようだ。現在は無人駅のようである。

 大行司で反対側列車待合せのため15分停車。ホームに出て煙草を吸う人が2人くらい。山の中の列車すれ違いを撮ろうかと思ったが、あまり良い構図が見当たらないので止める。

 大分県側に入る。山間の平地の大部分は田圃になっていて、稲の青々としたグリーンベルトが広がる。夜明で久大本線と合流し、日田彦山線完乗。列車は日田まで乗り入れ。

 

日田 1645→1702 天ケ瀬 大分行1863D  キハ283両編成 中間車=キハ58 245

 日田で同じホームの反対側の3両編成に乗車。各ボックスに人がいて、乗車率30%強といったところ。玖珠川を右に、途中から左に見ながら溯る。夜明付近では大きな川だったが、天ケ瀬近くまで来ると、水深は浅くなっているようだ。

 天ケ瀬駅下車。ちょうど向かい側に客車列車がいたが、すぐに発車してしまった。後ろからカメラで狙ったが、カーブの関係上、機関車まで入らないのでやめた。

 改札を通って駅を出ると、右すぐ前に、予約してあった清風荘があった。本当に駅前だ。すぐには入らず、橋の上から温泉街を少し見てから戻る。 


 

宿泊:天ケ瀬温泉 清風荘 2階「桜」

 来意を告げると、すぐ2階の部屋に案内される。部屋は和室6畳に、川の見下ろせる板の間1畳半とトイレ。宿泊者名簿に記入。お茶とお菓子が出される。部屋からすぐ目の前の対岸が、宿の露天風呂とのこと。素っ裸のおじさんたちが入っているのがよく見える。そのうち、子供が4人くらい来て、ジャブジャブと動き回ったり泳いだりしている。



 内湯に入る。入口から見ると地下にあたる位置で、斜面のため、川側から見ると1階といったところ。川と対岸がよく見える位置にある。岩風呂になっていて、湯の温度はちょうど良い。シャワーの設備はなく、ケロヨンの桶に水と湯をちょうど良い割合で入れ、それをシャンプーの際などにかぶる。

 風呂から上がると、部屋には既に夕食が並んでいた。早速食べ始める。メニューは刺身から鍋物まで色々。覚えたりメモしたりするのが面倒なので、とりあえず写真に撮っておく。例によってすごい種類と量である。もう少しメニューを減らして、その分、安くできないのかと思った。1820頃から食べ始めて、食べ終わったのは1940頃だったか。一度、宿の人が食器を下げに来たが、まだ食べ終わっていなかったので、後でフロントに電話する扱いにしたほど。

 食後1時間くらいテレビ(100円で2時間くらい観られるコイン式)で歌番組を観ながら食休み。

 21時頃から外湯に出掛けた。道路から川岸に下りて、露天風呂に2つほど入った。宿泊施設専用のものは外来料金が高いのでパスして、地元自治会の100円志納のものに入った。入れ替わりで他の客も来たが、静かなもの。

 宿の風呂に入る前に、飲物を飲んで体を冷ます。ただ、自販機には羽虫がたくさん付いていて、飲料を買うのに勇気が要った。

 清風荘の専用露天風呂は、対岸の、温泉街から少し離れたところにあり、静かで大きい。湯もそんなに熱くないので20分以上いたが、他に誰も来なかった。

 

平成9年(1997年)8月28日(木)

 朝起きると630を回ったところ。何とか朝風呂に行く時間はありそうだ。朝食は7時からと聞いていたので、出掛けることにする。


 浴衣のままタオルを持って対岸の露天風呂へ橋を渡る。既に外は明るくなっているので、岩陰で注意深く服を脱ぎ入浴。10分くらい入っていた。対岸の宿の窓に人影が見えたが、そのまま入り続け、人影が見えなくなったところで上がった。

 宿に戻り、705頃から朝食。量はそこそこあるが、昨日の夕食と比べればさすがにシンプルだ。そのため、10分くらいでだいたい食べることができた。

 荷物はほとんどまとめてあったので、それを持ってフロントに下りて会計。 


天ケ瀬 736→920 鳥栖 鳥栖行1820レ DE10-1173 + 50系客車4両編成 最後車=オハフ50 1278

 今では珍しくなった50系客車の普通列車。ボックス席が中心で、車端デッキ近くがロングシート。発車は車掌の無線合図による。車内通信できる電車や気動車では見られない無線扱い風景だ。機関車から遠いせいもあるが、発車・走行時に動力音が聞こえない。ただ、発車時の車掌の笛と、連結器から伝わる小さな衝撃、あとはレールの継ぎ目を拾う音だけがカタンカタンと聞こえる。客車列車でなければ楽しめない音風景だ。時折、機関車の汽笛が聞こえるのもなかなかに良い。ただ、途中から冷房が入ったので、その音と、冷房を動かすための発電装置の音が加わった。




 客車を4両つないでいるだけあって、これから久留米あたりまで、多少の混雑が予想されるが、浮羽発車時(818)は各ボックス1人くらいの乗車率。3両目の冷房が故障中との放送があり、後で車掌が3両目の窓を開けて回っていた。

 福岡県内に入ると、左側は少し先に山が連なるが、右側は筑後平野。ずっと先まで田畑が広がっている。まだ夏休みのせいか、久留米まで乗車率30%くらいのままだった。通学客らが久留米で下車したので、その先は2~3ボックスに1人という、がら空き状態だった。

 




鳥栖 924→946 博多 有明10号 博多行L特急1010M  7835両編成 先頭5号車=クモハ783-7

 デッキまで満員。先頭車は自由席で前展望が可能であることが確認された。このような混雑でも車内検札があり、その結果、売上を伸ばしていた。

 

博多 1007→1128 唐津 唐津行531C  1036両編成 先頭1号車=クハ103-1517

 車両は103系だが、正面の顔は、どちらかというと105系に似ている。赤と黒に塗り分けられ、いかにも九州色である。

 博多乗車時は混雑していて立客もあったが、途中でどんどん降りていき、大濠公園で座れた。周囲を見ていると、ドア寄りの端の席の好きな人が多いらしく、中寄りに座っていた人も、端が空くとさっと移動している。

 姪浜駅直前に地下から高架に出てJR線に入る。保安法式もここで切り替え。地下鉄線内では頻繁にベルの短打音が聞こえ、ATC区間であることが分かったが、姪浜でベルとチャイムのATS作動テストの音がして、ここからATS区間になったことが分かる。

 姪浜を出ると高架を下り、地上線へ。その次の下山門からは単線になった。今宿近くで、目の前(進行方向右手)に短時間だけ海が広がった。近くに緑色の島が点在しているのも見える。その後は両側に田畑が広がっていたが、筑前深江・大入間、福吉・浜崎間でも車窓一杯に海が広がる。浜崎より先は「虹の松原」と呼ばれる松林が、東唐津近くまで右側視界を占有する。

 途中の駅ですれ違う列車には、福岡市交通局の車両の他、同じ103系でも旧塗色(水色に白帯)も見られた。東唐津で交換待ち合わせの際、海側に唐津城が見えた。


 唐津下車後、案内所で地図を貰って、唐津焼窯元の散歩に出る。駅の南側の方に歩き、まず最初に「第13代中里太郎衛門陶房」の前を通る。随分と立派な建物で、ちょっと入るのがためらわれた。もう少し進むと「あや窯(淡如庵)」があり、ここに入ってみる。中に通され、お茶まで出してくれた。ここに15分くらい滞在し、一通り展示されている焼物を眺めてみる。色々あって値段も1,50030,000円くらいまで、素人にはあまり区別がつかないが、列車の時間があるので、12時を回ったところで出発。

 

唐津 1219→1223 西唐津 西唐津行5831D  キハ125-1 単行ワンマン

 唐津から西唐津のすぐ手前まで高架線。右側に唐津城が見えた。西唐津は1面1線の駅だが、その先に車両基地があり、103系電車や125系気動車などが遠くに見えた。そろそろフィルムの追加を購入したいところだが、駅横のコンビには休業中。

 駅近くの本屋で、佐世保のカプセルホテルについて情報を得ることができた。

 西唐津には運転関係職員の詰所があるらしく、JR社員の乗車が多い。 

西唐津 1246→1250 唐津 佐賀行5834D  キハ1252両編成 先頭=キハ125-6(後車はキハ125-1

 今到着したDCの唐津寄りにもう1両増結していた。唐津へ戻る。唐津には1分早着。

 唐津の乗り換えは14分間だが、その間に駅近くの観光物産館「アルピリ」2階の唐津焼総合展示場を見学。もう少し時間があれば何か手頃なものを選んで買うところだが。もしかしたら帰りに博多で探そう。

 唐津焼の多くは、灰色~薄緑色のざらざらした感じの厚めの土器だが、たまに、焦げ茶色のさらにざらざらしたものや、黒と白を混ぜた朝鮮皿などもあった。他所のものと並べてみたら区別はつけられないと思う。

 

唐津 1304→1350 伊万里 伊万里行8531D  キハ125-3単行ワンマン

 季節列車との設定だが、ほぼ毎日運転。山本で佐賀方面への唐津線と分岐した筈だが、実はしばらく並走していて、一見すると複線のようだ。因みに山本は大きな駅だが無人のようである。唐津線の本牟田部は複線の一方向だけホームがあるようなイメージ。その横を通過してからようやく唐津線をオーバークロスして伊万里へ向かう。

 唐津で買ったカロリーメイトドリンクを車内で飲む。沿線は田が多いが、山が近くまで迫る区間もある。

 終点の伊万里下車。伊万里焼の窯元は、観光地図によると駅からかなり離れたところにあるらしいので行かない。駅横の観光案内所に少し陳列してあるもの見ると、中国風の絵柄の白磁器が中心。また、駅舎の天井には伊万里焼の鈴のようなものを集めたシャンデリア風の飾りがある。

 駅近くのダイエーに行ってフィルムを探すが見当たらず、駅に戻る途中の写真屋でようやく購入。急ぎ駅に戻る。

 伊万里駅には松浦鉄道の乗車券センターがあり、そこの掲示によると、1日乗車券は、夏休み中は土日でなくても使えるらしい。これは助かる。何しろ有田佐世保の片道より安いのだから。

 


伊万里 1412→1450 山本 唐津行8530D キハ125-3単行ワンマン

 同じ車両の折り返しで山本まで戻る。運転手氏が「もう帰るけん?」覚えられていたらしい。帰宅途中の高校生で混んでいたが、各駅で少しずつ下車していき、間もなく空いた。

 山本で下車。木造の古びた大きな建物だが、無人化されている。出札口の跡がまだ残っている。駅前にはジュースの空き缶を詰めた袋が置いてある。ガランとしていて、これから朽ちていきそうな感じ。

 

山本 1501→1549 久保田 佐賀行5838D キハ474両編成2両目=キハ47 136

 4両編成で車掌も乗務しているが、その割りには随分と空いている。折り返し列車がラッシュの時間帯になるのだろうか。多久で小中高校生等30人以上乗ってきて、少しだけ賑わう。今まで周囲が田畑だったが、多久を過ぎてしばらく行くと、住宅が急に増えてきた。

 久保田から先は長崎本線の普通列車が先に行くことが車内放送で分かり、乗り換える。

 

久保田 1552→1559 佐賀 門司港行4834M 8132両編成 後車=クモハ813-5

 佐賀まで本線の電車で先行。車内は転換クロスシート。唐津線から乗り換えてきた集団と一緒になり混雑。

 乗り換えの結果、佐賀には当初の予定よりも数分早く着いた。駅構内でロッテリアを発見し、2回目の昼食。今夜のカプセルホテルに電話予約を入れた。

 

佐賀 1633→1709 有田 みどり17号 佐世保行L特急4017M  4858両編成 7両目13号車=モハ485-182

 ハウステンボス行のL特急ハウステンボス17号と併結した8両編成。60%くらいの乗車率。揺れが強く、佐賀平野を激走する。右側には近くまで山が迫るが、左側は真っ平ら。線路近くには田、遠くに家並み。

 武雄温泉近くの左手車窓に、妙に尖った山があった。手持ちのガイドブックの地図には載っていない。この辺りから列車は山間部を走る。もともと支線で線形が悪いのか、また1線スルーが行われていないためか、通過駅でも交換駅では大幅に減速している。

 

有田 1716→1739 伊万里 伊万里行639 MR-101単行ワンマン

 有田駅の松浦鉄道出札で一日フリー乗車券購入。「これから回るの?」と聞かれる。確かにあちこち回るには時間がないが、佐世保まで通しで乗るだけで、この切符の元が取れるのである。有田から松浦鉄道経由で普通に買うと2,160円だが、このフリー切符だと1,700円。土日しか売っていないものと思って諦めていたが、夏休み期間中毎日発売とは有り難い。

 単行の車内は通学生で混雑している。伊万里近くまで立ちっぱなしだった。

 車内やホームの広告で目に入ったのは「片道定期券」!何でも、出勤・通学時には家族や同僚の車に便乗して、帰宅時だけ、友人と、または1人で列車で帰るためというものらしい。1日乗車券といい、片道定期券といい、松浦鉄道は面白いことを考えつく。

 単行の車両の中央部はボックス席で車端部はロングシート。夕日が照るため、片側だけカーテンが全て閉まっている。

 

伊万里 1741→2005 佐世保 佐世保行375 MR-204単行

 伊万里では同一ホームの反対側へ。実際に乗るまで気付かなかったが、ここ伊万里で松浦鉄道はスイッチバックしている。満席に近かったが、今度は座れた。しばらく走ると、進行方向右手に海が見え隠れする。

 松浦鉄道の車両番号は100番代と200番があり、100番代は貫通扉があり、200番代は非貫通型。どちらも長時間運用に配慮してか飲物の自販機があるが、トイレはない。松浦から御厨まで、行楽らしき高校生が10人余り乗車。

 列車は最西端駅に向かっている。ちょうど夕方なので、ほぼ夕日に向かって走る格好。たびら平戸口に到着するにあたり、車内から「場内信号前後にある駅名予告票と正面に夕陽」の写真を狙って、逆光を考慮して+2段補正にカメラを合わせていたのだが、どちらも無く到着。3分停車の間、駅名標の前で記念撮影。「最西端」の文字と経度が示されている。


 再び乗車して暮れ行く鉄路を佐世保に向かう。佐々で5分停車して乗務員交代。1925頃に日は完全に暮れた。通しの乗客はいないようだが、途中の駅での乗降が多いため、5人以上の乗客がほぼ常時(2~3人の時間も少しあったが)いる。20人を超える区間は少ない。

 1947発の皆瀬あたりから、沿線に大きな建物やネオンの明りが目立ってきた。佐世保圏内に入ったようだ。1分遅れで佐世保着。松浦鉄道を半日で完乗。

 佐世保駅前の市内地図にカプセルホテル・サンが載っていたので、それに従って徒歩約10分で到着してチェックイン。

 

宿泊:カプセルホテル サン 436号室

 

 チェックインして4階に上がる。カプセルルームは1つで、そこにカプセルが並んでいる。2階レストランのメニューを見た後で、とりあえず見合わせ、家に電話。21時のニュースを見る。

 外出して食事をする所を探すが、飲み屋やクラブばかりで、気軽に入れる店は見当たらない。蕎麦屋を見つけて入ろうとしたが、もう終わりだった。仕方なく、Lawsonでウィダーインゼリーとヨーグルトを買って、店の外で飲んでホテルに戻った。

 サウナに入る。桧と何かの薬効成分の入ったミストサウナもある。200近くに就寝。

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