NO.3000 「ワンピース」の姿見られます、南阿蘇鉄道「サニー号トレイン」「乗船」記録(後編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 前回NO.2999より、南阿蘇鉄道のKT-3000形気動車3010号で運行されております「サニー号トレイン」の乗車記録をご紹介しておりますが、前回はこの「サニー号トレイン」の車内外の姿、そして中松駅までの乗車の模様を皆様にご紹介しておりました。

 

 「サニー号トレイン」は、熊本県南阿蘇村の立野駅から、高森町の高森駅を結びます南阿蘇鉄道高森線全長17.7キロの路線で運行されておりまして、熊本県出身でもあります尾田栄一郎氏が描いております、週刊少年ジャンプで現在も連載されております人気漫画「ワンピース」熊本県とのコラボ企画として、熊本地震復興プロジェクトの一環として運行されているものであります。

 

 これまでも、このプロジェクトでは、熊本県内に「麦わらの一味」の像を10体置いておりまして、熊本県庁に「ルフィ」、熊本市動植物園に「チョッパー」、阿蘇駅に「ウソップ」などが置かれておりますし、この南阿蘇地区にも南阿蘇鉄道高森駅にも「フランキー」が、熊本地震震災ミュージアム「KIOKU」には「ロビン」が置かれているなど像が見られておりますが、それらに次ぐプロジェクトとして「サウザンドサニー号」を模しました、この「サニー号トレイン」が運行されるに至っております。

 

 車体をみましても、「ワンピース」のキャラクターのラッピングが見られておりまして、画像の「サンジ」や「フランキー」、後述のように「ルフィ」なども見られておりまして、10のキャラクターのそれぞれの姿を拝見することができております。

 

 (「フランキー」)

 

 (「サンジ」)

 

 また、車内にも実際に漫画の中で描かれていたものをシートカバーとして掛けられてもいまして、まさに「ワンピース」らしい姿が見られておりますし、天井には麦わら帽子を模した電灯、そして棚には一見乗客のか?と思わせるようなトランクや樽なども見られておりまして、「サニー号」らしさも見られている事がわかるのではないかと思います。

 

 (トナカイでもある「チョッパー」が「麦わらの一味」に加わるシーン)

 

 (麦わら帽子を模した電灯と、一見乗客のものか?と思わせる棚の姿)

 

 また、同じく天井には「ワンピース」の一コマの姿が見られておりまして、様々なシーンが見られておりますが、こうしたものも見られる所も「ワンピース」らしい所でもありましょうか。

 

 

 さて、今回の記事は記念すべき開設から通算3000号となります特集記事(NO.)でもあります。その記念となります今回は、前回記事の後編として、立野駅までの乗車の模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 前回の時点では、高森線で唯一の行き違い可能駅であります中松駅に「入港」した所までご紹介しましたが、ここでも撮影する姿が見られておりましたり、これまでもご紹介しましたロボットが引き続き見られておりました。

 

 また、ぬいぐるみをもって出迎えるお店の方と思われる方もいらっしゃいました。本当に、こうした出迎えの姿を見ましても、見ていて気持ちがいい所でもありましょうか。

 

 

 中松駅を発ちまして、立野方面へと進んでまいります。今回は前回もご紹介しましたように最前部にいまして乗車の模様をご紹介しておりますが、中松駅「出航」直後、その下の画像にもありますように、「おたふくわた」や「カクイわた」などのホーロー看板が見られておりました。現在も「おたふくわた」は福岡のハニーファイバーと言う会社がこのブランドで販売されておりますし、「カクイわた」も鹿児島にありますカクイによって販売されておりますが、昭和30~40年代に貼られた看板の姿が懐かしくも思う所でもあります。

 

 (「おたふくわた」ホーロー看板)

 

 (「カクイわた」「トーア毛糸(トーア紡コーポレーション)」のホーロー看板)

 

 

 中松駅を発ちましてしばらく、右側では阿蘇山の美しい姿が見られておりましたので2箇所で収めておりました。ご紹介しておりますように、北側が阿蘇五岳の部分、西側~南側~東側が外輪山の部分が見られているほど周囲を山に囲まれている所でもありますので、天気が良ければそういった姿が見られるのもわかるのではないでしょうか。

 

 (別の位置)

 

 

 所で、このMT-3000形気動車3010号の銘板を見ますと、新潟鐵工所(現・新潟トランシス)で1998年(平成10年)に製造されている事がわかるのではないかと思います。この気動車自体は、翌平成11年開催されました「くまもと未来国体

」に元々はレトロスタイルでもありまして、同型が松浦鉄道のMR-500形気動車などで見られておりますし、日本宝くじ協会の助成を受けて導入されたものでもあります。

 

 

 その後は、阿蘇下田駅・加勢駅に停車、特に阿蘇下田駅ではNO.2997でもご紹介しましたように、「歓迎くん」と呼ばれる自作のロボットが出迎えておりました。

 

 (阿蘇下田駅)

 

 (加勢駅)

 

 

 そして、その次の駅が長陽駅でありますが、長陽駅では駅構内にあります喫茶店の店主の方が敬礼をしながら「サニー号トレイン」を出迎えておりました。

 

 (ウクレレを持っている方が駅構内の喫茶店の店主の方)

 

 その店主の方は、この後乗車しまして、後方へウクレレを鳴らしながら移動されておりました。正直乗車をするとは思わなかっただけに驚きましたが、こうしたサービスがあるというのもこの鉄道ならではな所でもありましょうか。それにしても、この日(2月12日)も「サニー号トレイン」には多くの乗客の姿があった事がわかります。その後は店主の方は降りられまして、その下の画像のようにお見送りをされておりました。

 

 (お見送りをする店主の方)

 

 

 この後は、次の駅が立野駅となります。最も長い区間でもありますが、この後林の中の区間を通りまして、肥薩線唯一のトンネルでもあります戸下トンネルに入ることにもなります。

 

 

 その戸下トンネルを抜けますと、「第一白川橋梁」に入ってまいります。この橋梁では、NO.2997でも述べましたように、運転士の方の口頭によります案内もありますので、徐行運転を行う事にもなります。そのため、トンネル内で速度を落としまして、橋梁へと至る事にもなります。

 

 

 「第一白川橋梁」に入ってまいりました。こちらもNO.2997でもご紹介しましたように、徐行して渡る事になります。その時も述べましたが、高さが64.5メートルあるそうでありまして、下を見ますと白川の流れを目にする事ができておりましたし、この2月には「立野ダム」の試験湛水も行われておりまして、それによりまして下部が水没するほど水が溜まっていたのが記憶に新しい所ではあります。

 

 (阿蘇大橋と長陽大橋)

 

 下を見ますと、まさに谷という所を「サニー号トレイン」が通過している事が伺わせております。実際に影が見られている事もありまして、よりそう思う所でもありましょうか。

 

 

 この後「サニー号トレイン」は、「立野ダム」の横を通りまして、さらに「立野橋梁」を渡りまして、立野駅へと入って来る事になります。もちろん、「立野橋梁」を渡ります際には、徐行で渡って行く事にもなります。

 

(「立野ダム」)

 

 (「立野橋梁」)~徐行で渡ります

 

 

 そして、「サニー号トレイン」は、約30分で立野駅に「入港」するために戻ってまいりました。もちろん、以下画像奥の線路はJRホームに向かうため通らず、手前の線路から南阿蘇鉄道のホームへと入っていく事にもなります。

 

 (立野駅・南阿蘇鉄道ホーム)

 

 

 立野駅到着直後の「サニー号トレイン」であります。正直約30分ほどの乗車時間ではありましたが、車窓も詳しく拝見する事ができた分、より楽しい「乗船(乗車)」ではなかったかなと思っております。

 

 

 到着しますと、「出航」シーンを収めるために駅近くに移動しますが、よく見ますと天井の部分も凝っている事がわかります。先述のように、このKT-3000形気動車3010号は元々レトロタイプの車両でもありますが、そういったイメージが感じさせられないほど姿を変えている事がわかるのではないかと思います。

 

 

 私は、立野駅から東側にあります立野西踏切の所まで移動しまして、ここで「サニー号トレイン」の折り返しの高森行きの「出航」を待っておりました。これまでもご紹介しておりますように、手前側の線路が朝2往復が通過しますJR立野駅とのわたり線

になりまして、南阿蘇鉄道ホームへは奥の線路を使うことにもなります。

 

 

 こうして、折り返しの高森行きが立野駅を「出航」しました。先述のように、「サンジ」・「フランキー」の姿が見られておりますがさらに「ルフィ」・「チョッパー」・「ウソップ」も見られておりますし、画像にはありませんが反対側にも反対側には「ナミ」・「ロビン」・「ジンベェ」・「ブルック」・「ゾロ」がそれぞれ見られております。

 

 (「サンジ」・「フランキー」)

 

 (「ルフィ」・「ウソップ」・「チョッパー」があります)

 

 私自身、ようやく全体の姿を収めましたが、こうした全体の姿を収めるような場所があるだけでもいいのではないかと思いました。それにしても全体を見ましても、大変目立っている事も伺えるようでもあります・・・。

 

 

 前回・今回と、「サニー号トレイン」に「乗船」した模様をご紹介しましたが、フロントのスタイルといい、車内の姿といい、本当によく似せているようにも思いますし、それだけ凝った形である事がわかります。それにしても、前回も述べましたが、この「ワンピース」の貢献度は非常に高いと言ってもいいでしょうか。それが観光客をも引き寄せている訳でもありますのでなおさらではないでしょうか。次回は、本来の目的でもありました、残念ながら現在は解体されておりますKT-2000形気動車2003A号、KT-3000形気動車30001号ラストランの姿をご紹介しますので、次回もご覧になっていただきたいと思います。