銀河鉄道999展 -③/ 京都鉄道博物館 | 安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN

銀河鉄道999展 -③/ 京都鉄道博物館


京都鉄道博物館 銀河鉄道999展 その3です。

特別展示室の銀河鉄道999企画展示からプロムナードのC62-50号機までを、これまでにUPしてきました。

京都鉄道博物館の醍醐味は、生きた蒸気機関車を目前で体感できる、このエリアにあると言っても過言ではないでしょう。

今回は梅小路機関車館エリアのSLスチーム号をUPします。





銀河鉄道999 45周年記念 特別企画展の開催期間中は、そのモデルとなったC62形牽引によるSLスチーム号が、TVアニメ版のヘッドマークを付けて走ることとなっていました。

担当機はスワローエンゼルこと C62-2号機が担っていましたが、しかし1月8日、不幸なことに脱線事故が発生。

C56-160号機が残り約1ヶ月間を代走し、無事に特別企画展のイベントは終了しました。

本来ならC62形が不調な時、兄弟機であるC61形が代走に就くのですが、2021(令和3)年7月15日に手歯止めを外し忘れたまま発車し、脱線事故の後は現在も休車状態となっています。





特急機ではありませんが、山口線のSLやまぐち号の担当機 C57形とD51形は未だ営業復帰に向けて整備中の状態。

大正時代の特急機である8620形と2018(平成30)年までSLやまぐち号の牽引機だったC56形が、JR西日本の唯一の稼働機となっています。

日本最大そして最速のC62形と比べると、亜幹線用の小型テンダー機 C56形は、あまりにも小さな機関車です。

しかし8620形はやはり、鬼滅の刃 無限列車のイメージが強すぎることもあり、やはり自然とC56形が代走機とならざるを得ません。





しかし時は2月、そもそもC12形タンク機と同一機体でありながらテンダー機ということで、システム上ドレーンの排出量はピカ1。

小ぶりな機体ながらも、冬に吐き出すドレーンの圧倒的なスチームの立ち上がりは、ダイナミックな蒸気機関車の存在感を示してくれます。

せっかくの銀河超特急なのにC62形ではないことは残念でしたが、C56形ならでわの演出効果は絶大で、ある意味でふさわしい担当機だったのかも知れません。

ただ、京都鉄道博物館にいる3機のC62形が、本来はそれぞれの999号に扮してイベントを盛り上げる予定だっものが、計画倒れに終わってしまった事実は消えません。





博物館構内でのアトラクションとして稼動する生きた蒸気機関車の脱線事故ですが、もしこれが営業列車 = やまぐち号であったら、重大インシデントです。

しかも短期間に2機の機関車を破損させたのですから、その昔の″たるみ国鉄″の再来とのレッテルを貼られても仕方のない怠慢です。

今一度、運転士の基本操作と技術の精錬に、力を注いで欲しい••••••••と、本来は主役のはずのスワローエンゼルが、追いやられた世界の片隅で訴えているように感じます。

と、少し厳しめな記述もしてしまいましたが、再び安心して楽しめるSLスチーム号の信頼回復を、心より願うゆえの苦言として受け取って頂ければ幸いです。





さて、そのSLスチーム号ですが、1両編成での運転だったので、初めて展望車向きに座ったのですが、とにかく新鮮な景観でした。

特に折り返し地点の終端に、腕木式信号機が建っているのも、今さらながら初めて知りました。

ところでなぜ、この日は1両編成での運転だったのかと言うと、実は2月1日~3月5日の予定で、客車をリニューアルするため機関車1機 + 客車1両での運転になっているため。

私が乗った時には C56-160号機 + オハテフ310形での運転でしたが、客車は外板修繕が施された後、マイテ49形をイメージしたデザインに塗装が変更されるようです。





客車はオハテ321形の場合もありますが、扇形庫と転車台があるため方向転換して使用される見込みです。

オハテ321形が展望車として運転されるなら、SLスチーム号は編成事方位固定なので、それは乗るのも撮るのも貴重な体験になると思われます。

現在の客車は京都造形芸術大学の学生たちによるデザインに沿って設計され、2016年の京都鉄道博物館の開館に併せて運行開始されました。

彩色デザインも同大学の学生たちによるもので、車体色は京都らしい優雅さを表現した「聚楽ぶどう色」を纏っています。





また、ボディには往年の特急車両のヘッドマーク図柄をモチーフにしたデザインがあしらわれており、2両で「さくら」「富士」「つばめ」「かもめ」「日本海」「はと」「出雲」「はくと」の8種が描かれていました。

2両編成で運転されていたのは1月29日の運転がラストランで、既に図柄のモチーフ全てを見ることは叶いませんが、マイテ49形に倣ったカラーとなった時、これらデザインが生きているのか無くなってしまうのか••••••••は、分かりません。

蒸気機関車が牽引する旧型客車色の客車も、バランス的には映えるかも知れませんが、20系ブルートレインカラーでも、似合う客車のような気がします。

まぁブルトレカラーはいかにもいかにもな装いでもあるので、茶色い客車がシックで落ち着きと趣のある、飽きられないカラーリングなのかも知れません。



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