稀少な軽便ラッセル車走行 / 復活・東洋活性白土1号機【羅須地人鉄道協会 まきば線まつり⑥】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)

(元・頸城鉄道の除雪車ラキ1  @成田ゆめ牧場まきば線)



2023年(令和5年)12月17日(日)
羅須地人鉄道協会まきば線まつり
成田ゆめ牧場(千葉県成田市)内の「まきば線」で軽便鉄道の動態保存を行う愛好家団体「羅須地人鉄道協会」。
羅須地人鉄道協会設立50周年、成田ゆめ牧場まきば線着工30周年を記念し、まきば線で動ける車両を全て動かす企画「まきば線まつり」が2023年(令和5年)12月17日(日)に開催。

《羅須地人鉄道協会公式HPより》


●スケジュール




成田ゆめ牧場の「第2ゆめ牧場農園」を周回するナローゲージ列車



SL「3号機」+SL「6号機」+「立山人車」+「谷トロ」+「51号寝台車」

勢いよく汽笛を鳴らす。



時速5km/h程ののんびりした速度で農園を周回



台湾の基隆炭鉱から日本へ里帰りを果たした、ナロー蒸気

通常は使われない立山人車や谷トロも営業運転


最後尾は、ニ段式寝台車の「51号寝台車」


のんびり走り去って行く。


  

遊覧トラクター

農道をのんびり通り過ぎる。






線路脇の農道をゆっくり走り去って行く。

未舗装の農道とナローゲージ線路


木板の踏切

再びSL営業列車がやってくる。

列車が踏切を通過








木橋(ティンバートレッスル橋)を渡る。








次にやって来たのは、
「7号機」+「8号機」+「通常客車」の営業列車




軌間610mmのナローゲージ



先程、営業運転していた「3号機」+「6号機」+「立山人車」+「谷トロ」+「51号寝台車」は回送で車庫へ。




時折、遊覧トラクターが通り過ぎる。




本(ほんまきば)牧場駅

列車を運行・管理する羅須地人鉄道協会のメンバーが記念撮影。羅須地人鉄道協会設立50周年、成田ゆめ牧場まきば線着工30周年を祝う。


羅須地人鉄道協会の機関士も乗客も、皆、楽しそう。

平和でのどかな軽便鉄道の情景が今に生きる。



稀少な除雪車「ラキ1」
向こうから、武骨で大きな黒い車両がゆっくり近づいて来た。

普段は、まきば線のヤードの片隅で休んでおり、滅多に走る姿を見ることができない稀少な車両

昔、新潟県を走っていた軽便鉄道・頸城鉄道のラッセル式除雪車「ラキ1」

ここ、温暖な千葉県は滅多に雪が積もらず、除雪は年に一度あるかないかといった程度



《積雪時のラキ1︰羅須地人鉄道協会SNSより》




以前の塗装



日本全国でもかなり稀少な、ナローサイズの動態保存の除雪車。今般のイベントに合わせ、塗装を頸城鉄道現役時代に近い黒色に変更。

本牧場駅をゆっくり通過

この除雪車は自走できず、後ろから機関車に押されて走る。

「ラキ1」は、新潟県の旧・頸城鉄道(新黒井〜浦川原)で使われていたラッセル式除雪車。元は鉄道省魚沼軽便線の貨車「ケ7153」を、1951年(昭和26年)に頸城鉄道が譲受し除雪車に改造したもの。自走はできず、後ろから機関車が押して走る。
頸城鉄道廃止後、羅須地人鉄道協会が引き取り、車輪を軌間762mmから610mmに変更。

「ラキ1」の木造の車内

大きなスノープラウを装備


除雪車を後ろから推すのは、3シリンダー構造のSL「9号機」









後ろから、立山砂防工事専用軌道のDL単機がやって来た。



排雪板を開く除雪車



頸城鉄道ラッセル車の後ろに、立山砂防工事専用軌道のDLが続行




オメガカーブに差し掛かる、元・頸城鉄道の除雪車

ここ、まきば線でも除雪車の運転は珍しい。




2軸のラッセル車

動力は後ろのSL


立山砂防工事専用軌道DL









様々なナローゲージ列車が、次から次へとやって来る。



SL「7号機」+「8号機」+「通常客車」の営業列車




成田ゆめ牧場のシンボルであるサイロを遠望



土運車「ヤンマー」
本牧場駅を通過する魔改造車両


こちらに近づいて来る。

土砂運搬車(土運車)、「ヤンマー」

キャタビラダンプを鉄道用に改造した車両

荷台を傾け積荷を下ろす姿のデモンストレーション






木橋を渡る。



のんびり走る遊覧トラクター

 

向こうには、まきば線を一周するSL営業列車




本牧場駅で乗客を降ろし、回送列車に。






東洋活性白土1号機+井笠鉄道(西武山口線)ホハ5
入れ替わり、営業列車としてやって来たのは、本物の軽便鉄道からやって来たSL列車


牽引機は、元・東洋活性白土専用線「1号機」
当機は、富山県の不二越鋼材の産業用蒸気機関車(製造年不明)を、かつて新潟県糸魚川市にあった東洋活性白土が購入し、同社の工場専用線用としたもの。この「1号機」は予備機として運転されることはなかったそう。
1982年(昭和57年)の同専用線の廃止後、地元施設での保存を経て、羅須地人鉄道協会が引き取り、まきば線にやってきた。羅須地人鉄道協会の手によるレストアにより、今回約70年振りに動態復活。

客車は、岡山県を走っていた軽便鉄道、元・井笠鉄道の客車「ホハ5」
1913年(大正2年)日本車両製造製。かつて井笠鉄道で活躍した後、埼玉県の西武山口線(遊園地前〜ユネスコ村)や西武遊園地内で活躍し、これらが廃止後、「ホハ2」と「ホハ5」の2両が、まきば線にやってきた。「ホハ5」は動態復活、「ホハ2」は現在レストア中。

汽笛を鳴らし、勢いよく蒸気を吐き出しながら発車


客を乗せての営業運転

「ホハ5」は、デッキ妻板の腐朽が激しかったため妻板を撤去し、旧・笠鉄道ホハ12を模したオープンデッキスタイルに改造


《参考︰ホハ客車デッキ妻板撤去前の姿、羅須地人鉄道協会SNSより》


ダブルルーフの二重屋根を復元、明り取り窓も再現






黒い煙をたなびかせ、駅に到着



このたび復活し、営業運転をこなす東洋活性白土専用線のSL








※2023年(令和5年)12月17日(日)




★動画↓↓







(次回へ続く)