16年ぶりに川崎大師に参拝 | ゲイムマンの日本縦断紀行 + ご当地ゲーム制作・配信

ゲイムマンの日本縦断紀行 + ご当地ゲーム制作・配信

ゲーセンでゲームをプレイし、1面クリア毎に増える“ゲーム路銀”を交通費にして日本縦断を目指す「ゲーセン紀行」でしたが、ゲーセン巡りよりも、普通の観光旅行の方が主になってしまいました。

現在このブログ上でゲーム『香川県からの脱出』を制作・配信中。

『脱出ゲーム 香川県からの脱出』に登場する、歴史上の人物ゆかりの場所を巡る旅。
いよいよ川崎大師に参拝します。

 

 

 川崎大師('23.9.26)

 


真言宗智山派の大本山、川崎大師・平間寺(へいけんじ)。
そびえ立つ大山門(だいさんもん)の前まで来ました。
16年ぶりの参拝です。

川崎大師も1945年(昭和20年)の空襲により、堂宇のほとんどを失いました。
900年近い歴史を持つ寺院ですが、建物のほとんどは戦後に再建されたもの。
この大山門は1977年(昭和52年)に落慶。重厚感のある立派な門です。

 

大山門から中に入ると、正面にこれまた見事な大本堂が見えます。
その手前右側には、お護摩受付所。
広い部屋の中に、お護摩祈願の受付用紙に氏名や祈願内容などを記入するためのテーブルがずらっと並んでいます。
これだけの広さが必要なくらい祈願者が多いということで、川崎大師が広く厚く信仰を集めていることをうかがわせます。

 


お護摩受付所の前に立っていた、川崎大師公式キャラクターの「ひらまくん」。
あの「せんとくん」で有名な、籔内佐斗司さんがデザインし、2020年(令和2年)に誕生したそうです。
川崎大師の開基となった、平間兼乗(ひらまかねのり)がモデルになっています。

 

崇徳上皇がまだ讃岐に流される前、天皇の位に在位していた頃。
武士だった平間兼乗は無実の罪を着せられ、父の兼豊とともに、生まれ育った尾張の地から追い出されてしまいます。
諸国を放浪した末、ここ川崎で貧しい漁師として暮らしていました。

 

兼乗は弘法大師空海を深く信仰しており、特に厄年の42歳になると、日夜厄除けの祈願を欠かしませんでした。
ある日、弘法大師が夢枕に立ち、「唐で彫って海に流した木像がまだ漂っているので、網を投げて引き揚げるべし」と告げます。
兼乗が夜明け前に舟を出し、光っている所に網を投じると、弘法大師の木像を引き揚げることができました。兼乗はこの像を清め、草庵を結んで供養しました。

その後、高野山の尊賢という僧侶が、諸国遊化(ゆけ)のためにこの地を訪れた際、兼乗の話を聞いてお像を拝み、1128年(大治3年)、兼乗と力を合わせて、このお像をまつるための寺を建立しました。尊賢は兼乗の姓をとって、この寺を「平間寺」と号しました。

 

平間寺建立後、兼乗の無実が証明され、兼乗は武士として尾張に帰ることができたそうです。
尊賢上人は、鳥羽上皇の后・美福門院得子のために皇子降誕の祈祷を行ないました。実際に皇子が生まれたことで鳥羽上皇・美福門院ともに喜び、後に平間寺は、天皇に即位した皇子(近衛天皇)の命で勅願寺となりました(実質的には鳥羽上皇の意向)。

江戸時代には、徳川将軍家の帰依(特に第11代将軍・徳川家斉は自ら参拝に訪れている)に加え、江戸の街が発展し、川崎に宿場町ができたことで庶民の参拝客も増えました。明治に入ると大師電気鉄道の開通により、遠方からも初詣客を集め、戦時中に大きな被害を受けたものの、戦後に周辺人口が増えたこともあり、今日に至るまで発展を続けています。

 


現在の大本堂は、1964年(昭和39年)の「吉例大開帳奉修」に合わせて再建されました。
吉例大開帳奉修は、江戸時代から10年に1度行なわれており、このときだけの特別な「赤札」が授与されます。
西暦の末尾が4の年にあたるので、次回は2024年(令和6年)5月開催だそうです。

御本尊はもちろん、平間兼乗さんが海から引き揚げたと伝わる、厄除弘法大師像。
加えて、不動明王、愛染明王、稚児大師、救世観音、金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅が奉安されているそうです。

 


『脱出ゲーム 香川県からの脱出』の登場人物ゆかりの場所を巡る一連の旅で、弘法大師・空海さんにゆかりのあるお寺を訪れるのは、東寺高野山東京別院に続いて3ヶ寺めになります。

 

東寺は空海が自ら整備した寺院で、高野山も和歌山の本寺は、空海本人が作り上げた宗教都市です。
川崎大師が東寺や高野山と違うのは、建立されたのが空海の入定後で、創建までの経緯からもわかる通り、空海自身が信仰の対象となっており、弘法大師像が御本尊であるということ。
寺伝の通りなら川崎大師の創建は平安時代ですが、このとき既に空海が神格化されていたという点は興味深いです。

(もっとも、高野山でも私が参詣した東京別院の御本尊は弘法大師です。また現在では東寺にも、かつて空海が住んでいた場所に弘法大師像がまつられています)

 

 

 

大本堂に参拝。

おととい高野山東京別院でも祈願したばかりですが、『脱出ゲーム 香川県からの脱出』のヒット祈願。それと、御大師様の地元・香川県で“ゲーム条例”が廃止され、まつりごとが正しく行なわれ、また香川以外の都道府県でも、誤った学説による偏見が広まりませんように、という感じで。

 

川崎大師

 



鉄道コム


「横綱北の湖、川崎大師に立つ!!」へ続く)

 

※『脱出ゲーム 香川県からの脱出』のヒット祈願で、ゲームの登場人物ゆかりの地を巡る旅は、以前にも何度か行なっています。よろしければこちらも御覧下さい。

 

 

大津・建部大社と堺・大鳥大社(日本武尊)、神戸・須磨寺(尾崎放哉) 岡山・吉備津神社と吉備津彦神社(桃太郎) 安倍晴明神社と、あべのハルカス、道頓堀、特急ひのとり

 

 

池上駅 池上本門寺(日蓮) 矢口渡駅、蒲田の屋上観覧車 東急多摩川線・武蔵新田駅から新田神社(1)(新田義興、平賀源内) 新田神社(2) 新田神社(3)

 

東急&相鉄新横浜線&相鉄・JR直通線 緑園都市駅&ゆめが丘駅 藤沢本町(源義経) 辻堂駅北口・テラスモール湘南(前編) テラスモール湘南(後編) 片瀬江ノ島駅

 

多磨霊園(前編) 多磨霊園(後編)(大平正芳、大川博、菊池寛) 虎ノ門の金刀比羅宮 神田明神・将門塚(平将門) 東寺(空海) 白峯神宮(前編)(崇徳天皇) 白峯神宮(後編)(崇徳天皇) 晴明神社(安倍晴明) 北野天満宮(菅原道真)

 

ゲームブック風アドベンチャーゲーム『脱出ゲーム 香川県からの脱出』はこちらから。


※これまでの「日本縦断紀行」はこちら。

 

にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道旅行へ
にほんブログ村 ゲームブログ ゲーム制作へ ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

 




人気ブログランキング

 

SUZURIでTシャツやサコッシュなどを販売しています。
周りの人に知ってもらいたいこと
(「高齢者と同居しています」「基礎疾患を持っています」等)