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各駅停車の行先は… 鉄道旅行記中心のブログです。

関西本線ルートで名古屋へ。

2024年最初の旅の様子をお届けします。

青春18きっぷで名古屋へ。

大阪から名古屋まではいくつかルートがありますが、

今回はマイナーであるだろう、(ほぼ)関西本線のルートをたどります。

 

 

 

2024年1月2日(火)

 

旅は大阪駅から始まります。

あれ?次駅表示が変?

 

ここは2023年3月より供用が開始された大阪駅の地下新ホーム。

梅田貨物線を移設・地下化したもので、梅田貨物駅跡地周辺の再開発と合わせて、

うめきた新駅』と呼ばれています。

将来的には、建設中のなにわ筋線への列車も乗り入れる予定。

 

関西空港・和歌山方面への特急列車が発着する24番のりばには、

扉位置に合わせて可動する世界初のフルスクリーン式ホームドアが設置されて

話題となりましたね。

AIによる旅客案内や、顔認証自動改札機など、新技術盛り盛りのうめきた新駅です。

 

 

さて、このホームより発着するおおさか東線に乗って旅をスタート。

 

 

おおさか東線

大阪 8時05分 → 久宝寺 8時46分 おおさか東線 久宝寺行き

 

おおさか東線は、新大阪駅から大阪市の東側外縁部を通り、

学研都市線 放出駅を経由して大和路線 久宝寺駅に至る20.2kmの路線。

大阪駅うめきたホームに乗り入れ、定期運行の全列車が221系で運転されています。

普通列車が日中毎時4本運行され、朝夕に奈良まで直通する『直通快速』が

上下4本ずつ運行されるほか、臨時扱いながら観光シーズンの土休日には

奈良まで、特急『まほろば』が一日1往復運行されています。

 

 

さて、うめきた新駅から発車するおおさか東線の利用状況ですが、

 

こんな感じ。 乗って残そううめきた新駅。

休日の朝であるのと、うめきたホームが他のホームから若干離れていることが

原因か、閑古鳥が鳴いてしまっています。

今後の開発進捗や、路線延伸で利用者が増えてくれることを願います。

 

列車は定刻で大阪駅を出発し、阪急電鉄中津駅の先あたりで地上に出ます。

前に見える高架は新御堂筋。右カーブで針路を一旦東にとります。

この区間は旅客化にあたって東海道本線の支線に編入されています。

 

左にカーブして東海道本線(JR京都線)に合流。

上淀川橋梁を渡り、新大阪駅に着きます。

 

新大阪駅からは一気に乗車があり、クロスシートの窓側が埋まりました。

現状、他路線からの乗り換えも新大阪駅が便利な状態です。

 

新大阪駅を出て、至近にある東淀川駅にはホームが設けられず通過。

その先で高架に上がり右に大きくカーブして東海道本線から離れます。

 

 

高架化工事の進捗が徐々に見えてきた阪急淡路駅を横目にJR淡路駅に到着。

現状、駅の外を徒歩連絡とはなっていますが、乗り換え客は一定数いるようです。

 

 

淀川橋梁にて再び淀川を渡ります。年季の入った鉄橋。

おおさか東線は、大部分が城東貨物線を旅客化して開業した路線。

久宝寺~放出が2008年3月に、放出~新大阪が2019年3月に開業しています。

この淀川橋梁は、貨物線時代、線路が単線であったため、もう半分を人道橋として

開放していました。

 

大阪市旭区に位置する城北公園通駅

それまでの鉄道空白地帯に位置し、利用が好調であることから

今年3月のダイヤ改正以降、直通快速の停車駅となる予定。

 

鴫野駅で学研都市線に合流し、並走したまま放出(はなてん)駅に到着。

鴫野~放出は学研都市線との重複区間となっています。

放出駅では学研都市線の快速電車と接続するようダイヤが組まれており、

しばし停車をします。

 

2008年に先行開業した南側区間に入ります。

JR俊徳道駅近鉄大阪線との乗り換え駅。

おおさか東線大阪市中心部から放射状に伸びる各鉄道路線との交点には

駅を設けて接続しているため、乗り換え可能駅が非常に多いです。

 

衣摺加美北~新加美にある正覚寺信号場で分岐するのは百済貨物駅への貨物線。

同様に南吹田~JR淡路にある神崎川信号場でも吹田方面へ貨物線が分岐。

このルートで現在もおおさか東線には貨物列車が運行されています。

 

大阪から41分で久宝寺駅に到着。大和路線で最後の活躍をする201系の姿が。

 

 

関西本線の旅① 大和路線

久宝寺 8時51分 → 加茂 9時34分 大和路線 大和路快速 加茂行き

 

ここから先は関西本線を忠実に名古屋まで向かいます。

 

関西本線はJR難波から奈良・亀山を経て名古屋まで174.9kmを結ぶ路線。

すでに直通列車はなく、おおむね三区間に運転系統が分割されています。

①JR難波~加茂 JR西日本が運行する大阪近郊区間大和路線の愛称を持つ。

②加茂~亀山 JR西日本が運行する山間部の非電化ローカル区間

③亀山~名古屋 JR東海が運行する名古屋近郊区間

 

大和路線区間は、大阪と奈良を結ぶ大阪近郊区間で、快速列車が頻発。

日中は大阪環状線に直通する『大和路快速』と『普通』が毎時4本ずつ運行。

普通列車はJR難波~王寺までの運行で、王寺以遠奈良や加茂までは

大和路快速が各駅に停車します。

かつては快速列車に3ドアクロスシート221系普通列車は4ドア通勤型の

103系や201系といったように使用車両が使い分けられていましたが、

近畿各地から221系が集結して4ドア国鉄型の置き換えを進めており、

おおさか東線に続いて大和路線も近く使用車両が221系に統一されます。

 

 

奈良に到着。阪和線から帯色そのまま奈良線に転属してきた205系が出迎えます。

日中の大阪からの所要時間は大和路快速で50分です。

奈良からは奈良線を京都方面へ向かう列車が加わる一方で、

毎時4本の大和路快速のうち加茂へ向かうのは毎時1本のみとなります。

 

奈良から2駅進んで木津駅。奈良線学研都市線が分岐します。

木津駅の所在地は京都府木津川市であり、奈良線奈良県を通りません。

 

 

木津駅から単線となり大きく右カーブして奈良線と分かれます。

沿線は一気に山深くなり、トンネルなどを通って6分走り終点の加茂に到着です。

 

駅周辺はけっこう開けているように見える加茂。

ダイヤ改正ごとに奈良・大阪方面への列車本数を露骨に減らされ続けていて、

周りに家を買った人がかわいそうです。

電化区間はここまで。ここから先、亀山までは非電化で、先に見える山々に挑みます。

 

 

関西本線の旅② 加茂~亀山は山岳ローカル線

加茂 9時40分 → 亀山 11時03分 関西本線 亀山行き

JR西日本の非電化ローカル区間ではおなじみの車両、キハ120がお出まし。

2両編成での運行であることが救いです。

乗客は全員着席できる程度。

 

先ほど三つに分けた関西本線の二つめの区間

JR西日本が運行する非電化ローカル線区となります。

運行本数は日中毎時1本が維持されています。

 

2006年3月に急行『かすが』が廃止されて以降、直通利用客が消えたといっても

過言ではない奈良~名古屋間ですが明るい話題もあり、

昨年12月、奈良~名古屋直通列車運行の実証実験を行うことを三重県知事が

表明しています。奈良を訪れる観光客がインバウンド中心に増加していることから

乗り換えなしで奈良へ向かう需要が開拓できるかを探るものとなりそうです。

 

列車は定刻に加茂駅を出発し、木津川沿いの渓谷を進みます。

京都府南山城村役場のある大河原駅付近で川からは離れますが、

引き続き山間部を走行します。

写真の月ヶ瀬口駅京都府内最後の駅で、ほどなく三重県に入ります。

 

加茂から36分で伊賀上野駅に到着。伊賀鉄道線は乗り換えです。

「忍者」は1番のりばへ、というなんとも直接的な表現が。

 

加茂から約56分で柘植駅に到着。JR草津線は乗り換えです。

運賃計算上の大阪近郊区間は当駅まで含まれており、

大回り乗車でこの区間に乗ったことがある人も多いはず。

 

この日は正月休みまっただ中の1月2日。帰省客の大変多い時期で、

草津線からの乗り換え客で車内は一気に満員となりました。

京都から三重県内各方面へはJRでは草津線の利用が最短ルートとなりますね。

 

 

柘植を出ると列車は有名な峠越えである『加太超え』に挑みます。

 

 

年明けなので、実家から自分の家に帰る家族を見送る図が色々な所で見られました。

駅の非常に長い有効長やホームなども過去の大幹線である証。

 

11時03分、亀山に到着。松阪方面、紀勢本線は乗り換えです。

ここから先はJR東海の管轄となり、関西本線は再び電化区間となります。

草津線経由で乗ってきた帰省客の中でけっこうな割合が

ここ亀山で降りていったように見受けられました。

 

投入されたばかりの315系電車が留置されていました。

4両固定編成なので朝夕のみの運用でしょうか。

 

 

関西本線の旅③ 亀山~名古屋はJR東海が運行する電化区間

亀山 11時24分 → 名古屋 12時35分 関西本線 快速 名古屋行き

313系の4両編成が入線してきましたが、折り返しは2両切り離しとなりました。

 

関西本線第三の区間JR東海が運行する電化区間

亀山から四日市まではローカル色強めな区間ですが、

四日市から先は名古屋近郊の利用が多い区間となります。

伊勢鉄道線を経由して南紀・伊勢方面へのルートとなっている他、

近鉄電車が並行するため、需要を奪い合う区間

列車本数は亀山~四日市が日中毎時1本。(河原田で合流する伊勢鉄道除く)

四日市~名古屋が日中は快速2本、普通2本の運転。(特急列車除く)

快速列車は名古屋~亀山の系統と、伊勢鉄道を経由して松阪・伊勢方面へ

向かう愛称付き快速『みえ』が各1本となっています。

 

 

さて、乗車した快速列車ですが、

転換クロスシートの座席が埋まる程度の混雑で出発。

2両編成ワンマンとはなっていたものの、途中駅の利用が通常に比べて多くなる

時期であるためか集札担当の車掌が乗務し、きっぷの販売を行っていました。

途中駅は大多数が無人駅であるため、きっぷは売れていたように思います。

車内の混雑や乗降に時間を要し、列車は遅れ気味となります。

 

 

亀山から約30分で四日市に到着。鈴鹿・津方面へ伊勢鉄道は乗り換え。

貨物駅併設で構内は広くとられていますが、町外れにあるようで

街の中心は近鉄四日市駅周辺となっているようです。

ここで少し乗客の入れ替わりがありました。

ここから先、快速運転を行い、途中停車駅は桑名のみです。

 

 

桑名から車内は満員となりました。

 

 

揖斐川長良川を続けて渡ります。

この辺りは線路も近鉄電車と並行していますが、

列車本数や所要時間等で近鉄電車とは大きく水をあけられています。

有利なのは運賃程度でしょうか。

 

春田駅。名古屋が近づいてきましたが運転停車です。

JR関西本線の最大のネックは単線であること

四日市~名古屋の快速運転を行う区間で、

客扱いを行わない駅で4回ほど行き違いによる運転停車がありました。

 

 

車両基地を横目に、まもなく名古屋です。

 

名古屋に到着しました。

最初、おおさか東線を経由しましたが、ほぼ関西本線ルートできた今回。

大阪からの所要時間は4時間30分でした。

東海道線経由に比べるとやはり時間がかかりますが、

たまには利用してみてはいかがでしょうか。

 

 

このあと、名古屋近辺の未乗の三セク路線に乗りに行きましたが、

その模様は別記事にします。

 

 

 

 

武豊線の旅

夕方の大府駅

衣浦臨海鉄道の機関車や貨車が留置されています。

東海地区は貨物列車が楽しいです。

 

ここ大府駅から、未乗のJR武豊線に乗車します。

 

 

大府 15時47分 → 武豊 16時23分 武豊線 区間快速 武豊行き

夕方なので名古屋から直通の区間快速、嬉しいことに311系電車が来ました。

 

 

武豊線東海道本線大府駅から武豊駅まで19.3kmの路線。

昼間以降は30分に1本の運転で、日中は線内折り返し運転。

朝夕には名古屋直通の区間快速が運転されています。

電化されたのが比較的最近で、2015年3月。

それまではキハ75形やキハ25形が運用され、それらは電化時に

高山本線太多線へ転出しています。

私はまだ武豊線が非電化であった時に、

日本最古級の駅舎が有名な亀崎駅までの往復を乗車していて、それ以来となります。

 

 

JR発足直後の1989年デビューの311系電車。

315系の投入で211系5000番台の置き換えが進む中、

走行機器が同一の311系についても少しずつ廃車が進められており、

今回乗車できて嬉しいです。

 

さらに嬉しいことに、乗車したのはトップナンバーの編成でした。

車内の雰囲気は、同時期にデビューしたJR西日本221系に似ています。

221系については延命リニューアル工事が施されましたが、

311系にはそういったものがされていないようです。

延命などせずに車両をさらっと新車に取り替えてしまうのがJR東海

 

大府時点では窓側の座席がほぼ埋まっていましたが、

終点武豊の一駅前、東成岩でとうとう誰もいなくなりました。

 

行き止まり。終点の武豊に到着です。

 

武豊線を完乗。

 

武豊駅に佇む311系電車。

折り返し、この列車に乗車し、名古屋へ戻りました。

快速運転の区間も堪能。

 

所要時間48分で名古屋に到着。

よく見たら運番表示器も『311』になっていますね。

 

681系が使用される特急『しらさぎ』。

現状、名古屋から金沢を結ぶ特急列車ですが、

今年3月16日の北陸新幹線敦賀開業以降は敦賀までの運行となる予定です。

北陸特急の中で最古参となる681系は、今後の処遇が気になるところ。

 

金沢行きの表示はもうすぐ見納め。

 

停車駅がスクロールしていました。これらの駅は新幹線の停車駅となりますね。

 

 

今回も長文、お付き合いありがとうございました。

次回の記事では、名古屋の変わり種三セク路線に乗車します。

お楽しみに。