相模鉄道は9日、3月16日に実施するダイヤ改正の詳細を発表しました。今回はこれについて分析します。

https://cdn.sotetsu.co.jp/media/2024/pressrelease/pdf/r24-20-1oe.pdf

 

※記事中の図は、相模鉄道プレスリリースから引用しています。なお、時刻表については、プレスリリースと東京時刻表をもとに当局が作成したものです。

 

1.平日朝 増発及び変更

 平日朝の一部列車について、種別・行先が変更となります。また、西谷~横浜間で列車が増発されます。

 ①~④について、改正前後の時刻表を作成すると、次のようになります。

 

<改正前>

 

<改正後>

 緑色で示している部分が変更箇所、黄色で示している箇所が増発列車となります。湘南台発横浜行き普通列車が通勤急行・快速に変更され、あわせて西谷発横浜行き普通列車が設定されます。これにより、朝時間帯の横浜への移動がより便利になります。

 

2.早朝時間帯変更 

 相鉄JR直通列車については、早朝時間帯に1往復増発し、深夜時間帯1往復が減便となります。これにより、始発列車も最終列車も繰り上げとなります。

 また、平日については、西谷発川越市行きの発車時刻が2分繰り上がり、西谷6:56発となります。これらの情報をもとに、改正後の時刻を予想してみました。

 

 現行の海老名5:18発の快速は、発車時刻を繰り上げ、西谷で特急新宿行きからの接続を受けるダイヤになると思われます。

 

3.夕夜間時間帯 運転形態変更

(1)一部の横浜発海老名行きor湘南台行き快速を特急海老名行きに変更し、JR・東急直通列車が特急から各駅停車に変更となります。対象列車は平日が海老名行き5本、横浜行き7本となり、土休日は海老名行き5本です。

(2)二俣川21:53~22:13の間に、普通湘南台行き1本が増発されます。

(3)西谷止まりの新横浜線からの直通列車(平日5本・土休日2本)が、区間延長されます。

 

 これらの情報をもとに、平日21時台以降の改正後のダイヤを予想してみました。現行ダイヤと比較してご覧ください。あくまでも予想ですので、改正後に利用される場合は最新の時刻表をお確かめください。(改正後のダイヤのイメージをしやすくするために掲載しています)

 

<平日21時台 改正前>

<平日21時台 改正後予想>

 

 21時台は横浜発の特急が1本もなく、横浜から海老名方面への優等列車は快速のみとなっています。また、特急列車自体40分ほど間隔が空いている時間帯があります。改正後はその部分を是正し、横浜発海老名行き特急も2本設定されます。

 また、いずみ野線湘南台方面については、21:53~22:13だけ20分間隔が空いていますが、増発により是正されます。

 

<平日22時台 現行>

<平日22時台 改正後予想>

 

 22時台も横浜発の優等列車は快速のみとなっていますが、改正により横浜発の特急も1本設定されました。他の時間帯に比べると、変化は小規模にとどまっています。

 

<平日23時台 現行>

 

<平日23時台 改正後予想>

 

 横浜発の特急列車は1本から2本に増発となります。また、22・23時台に西谷止まりの列車が2本ずつ区間延長されており、新横浜方面からの帰宅客の利用が一定程度あることがうかがえます。

 

 このほか、行き先や発着時刻が変更となる列車があります。また、新横浜で相鉄線方面へ折り返す列車については、改正後は4番線は使用せず、中線の2・3番線を使用するように変更されます。

 

〇まとめ

 いかがでしたでしょうか。ご覧の通り、横浜~二俣川・海老名方面の輸送を強化するというのが主眼であることがお分かりいただけたかと思います。

 相鉄東急直通線の開業により、新横浜や都心へのアクセスは飛躍的に向上しました。しかし、横浜駅へ向かう場合は、乗り換えが必要となる場面が増えたうえ、横浜~二俣川間ノンストップで走る急行がなくなってしまったことで所要時間も増大し、逆に不便になってしまったところもあります。

 相鉄沿線の利用者は、東京方面よりも横浜へ通勤通学する人が多いともいわれています。実際にそうした傾向もあり、今回横浜方面への輸送を強化しようということになったと思われます。

 今後、都心方面へ通勤通学する人が沿線で増えるのかによっても、今後のダイヤの在り方は変わっていくと思われ、ダイヤがどう変化していくのか、今後も目が離せません。