西武鉄道の秩父鉄道乗り入れ列車に乗る | 書斎の汽車・電車

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 またまた秩父に行ってきました。

 さすがに今回は「旅するレストラン」ではありません。西武秩父線から秩父鉄道線に乗り入れる電車に乗ったお話をしようと思います。

 

 ことの発端は、『鉄道ピクトリアル』2月号でした。

 この本、東武特急の記事の後編が載っているからといういささか消極的な理由で購入したのですが、特集「短絡線・連絡線」が存外に面白く、楽しく拝見しました。その中に西武線から秩父鉄道への連絡線も紹介されていまして、よくよく考えてみれば西武鉄道から秩父鉄道に直通する列車、乗り入れ当初に一度乗ったことはありますが、その後は縁がありません。

 近年この直通運転は縮小傾向にあるようで、池袋からの直通は姿を消して久しいですし、平日の運転も取りやめてしまいました。また、直通運転の主役である4000系にも廃車が始まっていまして、これは、そろそろ乗っておかないと後々後悔することになりそうです。また、現行ダイヤであれば、一日で三峰口行きと長瀞行き双方に乗車可能です。

 というわけで、2月3日(土曜日)、現地に足を運びました。

 

① 旅のはじまりは「8時ちょうどの”むさし63号”で」

 秩父鉄道直通の6001列車は8時56分飯能発です。これに間にあうならどの列車でもいいのですが、池袋を8時ジャストに出る特急「むさし63号」を選びました。

 前日も仕事で遅くなりましたので、快適な「ラビュー」で少しでも疲れをとっておこうという魂胆ですが、車窓に見とれていたおかげで余り寝られませんでした。飯能着は8時42分、あっという間でした。

 

② 飯能駅2番ホームにやってきたのは、

 6001列車こと、「各停 長瀞・三峰口行き」は飯能駅2番線から発車します。

 待つことしばし、4000系電車が入線してきたのですが、意外なことに4000系4019Fの4連でした。行先が2か所ですから、当然4連×2本の8輛編成でやってくると思っていたのですが。

 最初に到着したのは、西武秩父7時47分発、飯能8時48分着の5014列車で、この4連が折返し長瀞行きとなります。

 これまた意外なことに、この段階ではまだ方向幕が「長瀞」となっています。(この後「長瀞・三峰口」にわざわざ変えるのです)

 

 今度は、西武秩父方から4000系4021F4連の回送電車がやってきました。こちらが三峰口行きとなるのです。

 駅員さんの足が写ってしまいましたが、両編成の併結はあっという間でした。

 方向幕は「長瀞・三峰口」になりましたね。

 そうこうする内にそろそろ発車時刻です。先頭のクハ4021に乗ってしまいましょう。

 

③ 6001列車「各停 長瀞・三峰口行き」で横瀬へ

 8時56分、飯能を定時に出発した電車は、秩父へと向かいます。最初の東飯能でも結構乗ってきまして、立客こそいませんが座席はほぼ埋まりました。一見して地元の方と思われる乗客だけでなく、ハイキングに行くと思われる方も多数おられました。ところが、そのハイカーさんたち(中高年の皆さんでした)のほとんどが9時08分着の武蔵横手で下車され、車内は一気に寂しくなってしまいました。

 ともあれ、その後も車窓を大いに楽しみ、各駅停車の特権ともいえますが、吾野線(旧称です)、秩父線各駅の佇まいもじっくり眺めることが出来、改めてこの線の魅力に触れることができました。これが、ロングシートの東急9000系に代わってしまうと、車窓からの観察がやりにくくなること必定です。

 横瀬駅手前では、先日廃車回送された2409Fと2517Fの姿も見ることができました。(写真は撮り損ないました)9時40分、横瀬駅到着です。

 

 横瀬では、前4輛が拝島行き、じゃなくて三峰口行き、後ろ4輛が多摩湖行きならぬ長瀞行きに分割されます。

 

 かつては萩山駅で日常的に見られた光景ですが、今となってはここでしか見られません。

 私は横瀬9時44分発の6001列車三峰口行きに乗りましたが、後に残された4輛は9時50分横瀬発6051列車となり、長瀞を目指します。(長瀞着10時13分)

 

④ 6001列車「各停 三峰口行き」でいよいよ秩父鉄道へ

 電車は9時48分西武秩父着。ここで進行方向が変わり、列車番号も51列車となり、クハ4022を先頭にいよいよ秩父鉄道線に乗り入れます。

 方向幕も「三峰口」に変わっています。(多分横瀬発車時から)西武秩父での停車時間は意外と長く、発車は9時57分です。

 電車は飯能方向へと走り出しますが、西武秩父駅構内の亘線に入り、

 お隣を走る秩父鉄道線に合流します。

 

 電車は秩父鉄道線内を快走します。このまま10時17分着の三峰口まで乗り通したいところではありますが、それをやると長瀞方面の直通電車に乗れなくなってしまうので泣く泣く断念し、秩父鉄道線内最初の停車駅・影森(10時00分着)で途中下車します。

 

⑤ 影森から御花畑へ

 泣く泣く(?)下車した影森駅でしたが、これが意外に「拾いもの」でして、秩父鉄道貨物輸送の「顔」ともいえる「ヲキ」「ヲキフ」をじっくり観察できました。

 折返しの電車を待つ間には、6000系による急行「秩父路1号」もやってきました。

 この電車が元は西武の新101系というのですから、よく化けたものです。しかし、この「秩父路」にしても、先に乗った西武からの直通にしてもガラガラに空いています。やはりこの極寒の時期に三峰神社を目指そうという人は余りいないのかも知れませんね。

 

 影森10時18分発24列車(元東急8500系の7000系)で1駅先の御花畑へ(10時21分着)、徒歩で西武秩父駅へと戻ります。なお、三峰口に着いた4000系は、10時55分発54列車として西武秩父に11時15分着です。

 というところで旅の前半が終了、続きは次回となります。