吉野特急で活躍する16000系には1編成だけ4両固定車がおり、中間車のモ16051とサ16151は1形式1両のみの存在ですが定期検査は2両単位で行うため片側のユニットが入場すると2両固定車のY07かY09のどちらかが代役を務めることが多く、この時は阿部野橋方からMc-Tc+M-TcかMc-T+Mc-Tcの変則編成になります。旧塗装から現行塗装への変更が進んでいた頃は阿部野橋方のユニット(モ16008とサ16151)だけ現行塗装の混色編成になったこともありましたがこれは短期間で終了しており、貴重な姿でした。


(2019.8.13 河内天美付近にて撮影)

 吉野行き特急に充当中の16000系4両固定車です。電算記号はY08+Y51ですが単に「Y08」としていないのは完全な固定編成ではなく2+2の扱いにしているためと思われ、Mc車及びM車の車番から阿部野橋方のユニットをY08、吉野方のユニットをY51としていることがわかります。


(2016.3.20 橿原神宮前にて撮影)

 Y08+Y51は旧塗装時代にB更新を受けており、前面の行先板もそれぞれ色分けされたものに一新していたためこれが最終形態だと思ったこともありましたがその後も塗装の変更やトイレの温水洗浄便座化といった改良が行われており、特にトイレの改良については良い意味で驚かされました。そんなY08+Y51ですが来月16日(土)に実施されるダイヤ変更を前に定期運行を終了することとなり、前日の15日(金)に大阪阿部野橋〜吉野間でありがとうツアーとして団体貸切列車が運行されます。そして定期運行終了後の動向も気になりますが暫く波動用として使われた後4両全車廃車になると見られ、より古いY07より先に近鉄線上から姿を消すことになりそうです。