昭和の時代の仙石線。

宮城電鉄時代の面影を残し、仙台駅や本塩釜駅付近を古い電車がのろのろ進む。

そんなイメージが強かった。

電車も「ボロ電」と呼ばれた。

学生時代に仙石線で通っていた同級生は「目の前でいったんドアが閉まっても、また半分以上開くので一人は乗れる。」と話していた。いかにボロだったのか。

今ならありえない。

 乗降客が多かったが地方の路線。

直流電車4両では新車の投入は望めない。

財政事情の厳しかった当時の国鉄が変な電車を造った。

72系旧型電車の足回りをそのままに、車体を103系と同じものに載せ替えた。

これは何か。

 乗客は新車と誤認したようだけど、形式上は旧型のまま。

走り装置が旧型なのだから当然。

それでも車体が新しいから喜ばれただろう。

 投入後、塗色がいろいろ変わったようだが、写真は確か黄緑6号だったと記憶している。

撮影は午後の陸前浜田。

当時まだ架線柱に木柱も見かけられた。

いかに体質が古かったか。

 それでもひとつの時代のなつかしさがある。

 

 

 

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