ケーブル八幡宮山上駅【京都府】(京阪鋼索線【石清水八幡宮参道ケーブル】。2016年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
京都府南西部、八幡市にそびえる男山(鳩ヶ峰)の山上に鎮座する石清水八幡宮への参詣路線である京阪鋼索線【案内上は「石清水八幡宮参道ケーブル」】の山頂駅に相当する駅で、石清水八幡宮の本殿への最寄駅である駅、そして2019年に男山山上駅から改称された、
ケーブル八幡宮山上駅 (けーぶるはちまんぐうさんじょうえき。

Cable-hachimangu-sanjo Station) です。
 
尚、写真は男山山上駅時代の2016年訪問時のもので古く、現在は駅名や駅舎など、状況がもの凄く変化しています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
ケーブル八幡宮山上駅 (KH 81)  
 
所在地  
京都府八幡市  
 
乗車可能路線  
京阪電気鉄道:鋼索線 【通称:石清水八幡宮参道ケーブル(旧・男山ケーブル)】    
 
隣の駅  
山麓方……ケーブル八幡宮口駅  
  
訪問・撮影時  
2016年12月  
 
 

ケーブル八幡宮山上駅は石清水八幡宮が鎮座する男山の北側斜面、標高約100mの場所にあります。
駅舎は古いです。通常期の出入口は写真正面と右側の2箇所ですが、初詣時などの繁忙期は正面が出口専用、右が入口専用となり、動線が分離されます。
また、本殿を取り囲む環状の参道も通常期は双方向の通行が可能ですが、繁忙期は左回りの一方通行になります(本殿へは西側の参道を通ることになります)。
尚、ケーブル八幡宮口駅はバリアフリー非対応です。ご注意下さい。
写真は北を望む。
 
 

こちらは参道(繁忙期は駅方面一方通行)より駅を望む。南を向いて撮影。
手前にホームの大屋根があり、奥が駅舎です。大屋根はホームと同様に傾斜しています。
  
  

駅前です。南西を望む。右後方に駅舎があります。
駅前には民家や商店は一切ありません。
奥に延びる参道を進むと400mほどで本殿前に到達します。駅と本殿の高低差は25mほどで、上り坂が結構存在しますのでご注意下さい。繁忙期はこのルートで本殿へ向かうことになります。
左には後述の展望台への階段があります。
 
 

参道を道なりに進むと、男山の山上に鎮座する石清水八幡宮本殿に到達します。北を望む。
繁忙期は駅を出て左方向(西)から入り、右方向(東)から出てケーブル八幡宮山上駅へ戻る形になります。
 
 

こちらは駅前にある展望台への階段です。南東を望む。後方に駅舎があります。
階段が相当急だからなのか、年末の訪問だったからなのか、理由は分かりませんが私の訪問時は閉鎖されていました。
しかし、閉鎖されていても東側の参道(繁忙期は本殿→駅の一方通行)の途中で展望台へ立ち寄ることが可能です。
 
 

こちらは展望台です。北を望む。
左手の崖下にケーブル八幡宮山上駅があり、左に駅直結で私の訪問時に閉鎖されていた階段があり、右で東側参道とつながっています。
正面にはNPO法人「八幡たけくらぶ」の建屋があり、その先に展望台があります。

 

展望台より北東を望む。意外と遠くまで眺められます。
木々で隠れて見えませんが、左側を石清水八幡宮参道ケーブルが通っていて、その山麓にケーブル八幡宮口駅と京阪本線の石清水八幡宮駅があります。
正面には京阪本線の木津川橋梁が見え、さらに奥にはこの写真では分かりませんが淀駅周辺の市街地や京都競馬場のスタンドも見えます。
京都市街や比叡山も遠望できます。
 
 

改札口です。北を望む。駅舎の東側にあります。
この改札口ですが、通常期は入場・出場兼用、繁忙期は入口専用になります。
右手に出入口(繁忙期の入口)があり、左奥にも出入口(繁忙期の出口)があります。
 
駅員配置………なし(無人駅。但し、運転扱いの係員は常駐しています)。
自動改札機……なし(『PiTaPa』などのICカード非対応→2020年に利用可能に)。
幅広通路………なし(改札ラッチは狭幅配置ですが、右は何とか車いすが通れるかも)。
有人通路………なし(無人駅のため)。
自動券売機……なし(きっぷ購入・チャージはケーブル八幡宮口駅の精算機で)。
自動精算機……なし。
出札窓口………閉鎖されています。
トイレ…………なし(西側参道を300m南下、石清水八幡宮の境内にあります)。 
売店……………なし(構内に飲料自動販売機があるのみです)。  
コンビニ………なし。
 
無人駅なので改札設備はありません(ケーブル八幡宮口駅の改札口がケーブル八幡宮山上駅の改札口を兼ねています)。
当駅の自動券売機の役目をケーブル八幡宮口駅の自動精算機が担う形になっています。
尚、ケーブル八幡宮山上駅はバリアフリー非対応です。車いすの場合は事前に京阪電気鉄道へお問い合わせ下さい。
 
そして、改札口の先が東側ホームです。繁忙期は乗車専用ホームになります。
 
 

改札口前より南を望む。後方に改札口があります。
右側に出札窓口がありますが、繁忙期はここできっぷが発売されるのでしょうか?
駅舎内にはベンチと飲料自動販売機があります。
出札窓口の裏側(右側)には後述の臨時出口があります。
 
 

こちらは繁忙期に使用される臨時出口です。北を望む。
改札設備は無く通路のみで、通常期は閉鎖されています。
通常期は右前方の改札口と東側ホームのみで乗降とも扱いますが、繁忙期は西側ホームと出口を開放します。
 
 

小さくて見づらいですが、吊下式駅名標です。電照式です。
京阪の新デザインがケーブルカーの駅にも適用されていて、京阪の力の入れよう(?)が伝わってきます。
2016年に撮影したので、駅名は「男山山上駅」です。
隣駅はケーブル八幡宮口駅ではなく「八幡市駅」になっています。
現在は駅名が改称されているため、現在の駅名のものに取り替えられています。
また、現在は駅ナンバリング「KH 81」も導入されています。
 
 

ケーブル八幡宮山上駅はケーブルカーの駅としては標準構造の頭端式ホーム2面1線です。
地平構造で、傾斜しています。傾斜部にホームがあり、ホームは階段状になっています。そのため、車いすの場合は介助が必要になります。概ね南北方向にホームが延びています。
のりばですが、通常期は右側(東)のホームのみを使用し、乗降とも同じホームで行われます。
繁忙期は右のホームを乗車専用、左(西)のホームを降車専用として、乗降分離を図っています。
ホーム有効長はケーブルカー1両分で短いです。ホームドアはありませんが、左側のホームには落下防止柵が設置されていて、扉部分はオープンになっています。また、各ホームには点字ブロックが設置されています。ちなみに石清水八幡宮参道ケーブルの車両は最近全廃されたばかりの京阪線5000系を彷彿とさせる片側5扉で、多客期(初詣時)にどれだけの客が集中するのか想像できます。ホーム幅は意外と狭く(特に東側ホームの山麓方が狭いです)、多客期はホームでの乗車待ち人数が限定されてしまうので、駅舎外にまで乗車待ちの列が伸びる可能性があります。
また、ホームと線路全体が大屋根に覆われていますが、これもケーブルカーの駅としては標準構造です。
尚、ホームが狭いため、ホーム上にベンチなどの付帯設備は一切ありません。ベンチは駅舎の改札外コンコースに設置されています。
そしてホーム終端部(後方)には駅舎と改札口があります。
写真は山麓方(ケーブル八幡宮口方)を望む。
 
 

 

こちらは走行中の車内より山上方(終端方)を望む。トンネルを出るとすぐにケーブル八幡宮山上駅に到着します。
下から見上げるとケーブル八幡宮山上駅は意外と小さく、結構傾斜がきついです。
線路の下を見ると、一部に空洞がありますが、これは車両の床下を検査するための設備と思われます。
終端部には駅舎があります。左の東側ホームの先に改札口があり、右の西側ホームの先に臨時出口があります。
 
 

 

2枚とも東側ホームより山麓方を望む。
ホーム端とトンネルのポータルは隣り合っています。
ケーブルカーは原則として単線で、中間地点に交換設備を有しています。
この先、すぐ1本目のトンネルに入り、トンネルを出るとケーブルカーでは珍しい鉄橋で大聖不動明王(杉山谷不動堂)への参道と沢を乗り越えます。この鉄橋から右前方を見ると石清水八幡宮駅前の町並み、京阪本線の木津川橋梁、淀にある京都競馬場などを、それぞれ俯瞰できます。鉄橋の途中で2線になり、中間点を通過しますが、必ず中間点で山麓方面からの車両とすれ違います。中間点を過ぎるとすぐに2本目のトンネルに入り、トンネル内で2線が徐々に接近し、トンネルを出てすぐに2線が合流して単線に戻ります。その後は正面に木津川や淀の街並みを遠望しつつ、右へカーブしながら斜面を下ると前方を横切る形で京阪本線の石清水八幡宮駅ホームが現れ、その京阪本線と交差する手前の地点にあるケーブル八幡宮口駅へと至ります。ケーブル八幡宮口駅は山麓駅に相当します。石清水八幡宮駅とは別駅扱いですが、両駅は至近距離にあり、ケーブル八幡宮口駅を出て最速1分程度で石清水八幡宮駅に到達可能です。
 
 

停車中の車内より終端方を望む。
線路は行き止まりですが、ケーブルは奥の駅舎内に取り込まれています。線路の延長上にある窓の部分に運転室があり、車内ではなく駅の運転室でケーブルカーを運転しています。駅舎の地下にはケーブルを巻き上げる装置が設置されています。
左の東側ホームの先に改札口があり、右の西側ホームの先に臨時出口があります。
まぁ、石清水八幡宮本殿へのアクセス的にはもう少し延伸して本殿前に駅を設置してほしかったところですが、やはり神聖な場所なので、控えめの場所に山上駅を設置したと思われます。
 
 
あとがき  
私が現在のケーブル八幡宮山上駅で下車(乗車)したのは1999年、2008年、2016年の計3度です。1999年は石清水八幡宮参道ケーブルの乗りつぶしのため、2008年は単純に石清水八幡宮参道ケーブルを乗り鉄した際、そして2016年は石清水八幡宮参道ケーブルの車窓風景撮影のため、いずれも終点駅ゆえに必然的に改札を通っています。私の訪問時はいずれも八幡市駅時代でした。当時は古びたケーブルカーの駅でしたが、今はいくらかリニューアルされているようです。駅前は本殿裏側の斜面で、何もありません。本殿へは参道を400mほど歩く必要があり、坂道もありますが。それでも山麓の石清水八幡宮駅前から歩いて登るよりは断然楽です。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、奈良線に乗り換えて東福寺駅で下車。さらに京阪本線の淀屋橋方面準急or普通に乗り継いで石清水八幡宮駅下車、そして駅西側にあるケーブル八幡宮口駅から石清水八幡宮参道ケーブルに乗れば到達できます。京阪本線へは京都駅から近鉄京都線経由近鉄丹波橋~丹波橋乗換でもOKですが、石清水八幡宮駅には各駅停車種別の準急以下しか停車しませんので注意が必要です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと淀屋橋駅~京橋駅の京阪本線各駅から特急または快速急行で樟葉駅または枚方市駅まで行き、後続の準急or普通に乗り換えて石清水八幡宮駅下車。以降は上記と同じルートです。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、山上側には飲料自動販売機があるのみで、食堂などはありません。山麓の石清水八幡宮駅東側には京阪系のコンビニ「アンスリー」があります。一方、飲食店も山麓の石清水八幡宮駅前に参詣客向けの食堂があるものの、気軽に入れる店舗はありません。心配な場合は事前に用意しておいて下さい。
  
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
京阪鋼索線【石清水八幡宮参道ケーブル】を乗り鉄の際は、ケーブル八幡宮山上駅をスルーせずに、ぜひ一度は駅も観察してみて下さい!
そして石清水八幡宮へご参拝の際はぜひ京阪鋼索線をご利用になり、ケーブル八幡宮山上駅も観察してみて下さい!
 
(参考:京阪電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)