安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN

去日の C56-160号機 とナシ20 でも記述しましたが、１月８日に脱線事故を被災したスワローエンゼル = C62-２号機です。

今日は２月３日″節分の日″ですが、昨日２月２日のC622です。

冒頭の写真は本館からSLひろばへ向かう連絡橋からの写真で、DE10形や嵯峨野トロッコ列車に混じって置かれていました。

かつての超特急つばめの牽引機のバックを、21世紀の超特急 = N700S新幹線 のぞみが、東寺の五重塔の前で競演です。

今更ではありますが、C62形は戦後の旅客機不足による輸送量逼迫を改善すべく、C61形と共に誕生した機関車です。

1948（昭和23）年～1949（昭和24）年にかけても49機が新製され、東海道・山陽本線をメインに、常磐線や東北本線そして函館本線などで活躍しました。

日立製作所で１～21号機、川崎車輛で22～36号機、汽車製造では37～49号機がそれぞれ担当して製造されました。

日本の規程では機関車は動力源や足回りが新製であれば、躯体や部品が中古品・流用品であっても新製です。

なので、C61形とC62形は規程上は新製機関車なのですが、連合軍による占領下では新製だとGHQから却下されるため、改造名目で製造されました。

それが、サンフランシスコ平和条約が発効し独立国として主権回復した、1952（昭和27）年４月28日から72年弱が経った現在でも、改造して誕生したと汚名を着せられています。

C62形は鉄道省から日本国有鉄道に引き継がれ、２号機がJR西日本へ、３号機がJR北海道へと引き疲れて、３号機は函館本線で営業運転も行いました。

２号機の本線運転はJR化後で叶ってはいませんが、国鉄時代には12号機 18号機と共に除煙板へつばめマークが貼られ、特急つばめと戦後復興を牽引しました。

現存するC62形も希少ではありますが、つばめマークが現存している唯一の個体であり、それが動態保存であるという、国宝に匹敵するスワローエンゼル。

それを不注意で脱線させた機関士については、言及しないとしても、脱線したのは炭水車の台車だったとしても、縦方向への圧縮衝撃が発生していることが心配です。

走行装置や各種配管などは簡易検査で異常が認められなかったようですが、自動車でも縦方向の衝撃ではシャシーが歪むなと、致命傷なストレスが加わっている可能性があります。

現在、検修庫の中ではC57-１号機がオーバーホール中であり、精密検査と修理が行えない状態となっています。

昨 2023（令和５）年の２月、全検によるオーバーホールが完了してまだ１年も経たない内に、衝撃の脱線事故は銀河鉄道999号として運転中の期間でした。

イベントの目玉として運行をしていましたが、それ故に残念な出来事でした。

C57-１号機は急行日本海牽引中に土石流に飲み込まれて脱線落下の横転、そして阪神淡路大震災でも横転落下の大事故に遭いながら、未だSLやまぐち号を本線で牽引する担当機です。

C571はシリンダー破損事故以降、本線復帰ができずまだリタイア中ですが、その前例から鑑みるに、スワローエンゼルも稼働状態へ必ず復帰できると信じています。

さて、安静留置されているスワローエンゼルですが、いろんな角度から撮ってみました。

転車台横ではC61-２号機と8600形8630号機が並べてあったので、ちょっと遠いですが合わせて撮ってもみました。

また50系客車 オハフ50からは、999号を代走するC56-160号機ともいい感じに撮れましたし、スカイテラスからの写真では、山陰本線 = 嵯峨野線を上る、トワイライトエクスプレス瑞風が競演してくれました。

ちなみに、スワローエンゼルの傍にいる炭水車は、オーバーホール中のC57-１号機のものです。