NO.2981 長崎線「上下分離区間」非電化区間となった駅探訪(その4最終回、小江~諌早各駅編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 一昨年令和4年9月23日のダイヤ改正におきまして非電化区間となりました、長崎線の「上下分離区間」であります肥前浜~諫早間の話題をご紹介しておりますが、前回その3(NO.2979)では、いずれも長崎県諫早市にも属します土井崎信号場~湯江駅間に関しまして皆様にご紹介しておりました。

 

 これまでもご紹介しておりますように、長崎線の「有明線」とも称します江北~諫早間は、武雄温泉駅~長崎駅間の西九州新幹線が開業しました令和4年9月23日より佐賀県・長崎県が線路を保有する「上下分離区間」となりまして、それとともに肥前浜駅から南の区間であります長崎駅までの区間が非電化となっておりまして、定期列車では気動車のみが運行する路線となっている事もありまして、新幹線開業の代償が見られております。

 

 主な使用車両には、上の画像にもあります製造から40年以上が経過しますキハ47形気動車、そして(長崎~)諫早~小長井(~土井崎信号場)間では最新鋭のYC1系気動車がこの区間で運行されております。このうち、キハ47形気動車は製造から40年にはなりますが、最も古い昭和54年製の車両であります3500・4500各番台もこの区間で運行されてもいまして、まだまだ健在な姿を見せております。

 

 さて、前回はその土井崎信号場~湯江駅間をご紹介しておりましたが、そのほとんどで架線が撤去されている姿が見られておりました。特に土井崎信号場は長崎線の電化を機に新設された信号場でありましたが、その新設された信号場の上にも架線がない訳ですので、まさに非電化となった事が伺える所でもありましたでしょうか。

 

 (土井崎信号場)

 

 (小長井駅)~架線柱は残されていました

 

 (長里駅)

 

 

 さて、今回のその4で最終回を迎えますこの各駅探訪でありますが、その最終回では小江駅~諫早駅までの姿に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 今回は、肥前浜駅から諫早駅まで南に進みながらご紹介しておりましたが、実際は南に進んでいたのは肥前浜駅~肥前大浦駅間まででありまして、長崎県内区間に関しましては別の日に諫早駅より北上して収めておりました。画像は湯江~小江間でありますが、実際は北上しておりましたので、画像奥が鳥栖方と言う事にもなります。それにしても、ここでは架線が見られていた事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 ここからご紹介しますのは、画像の小江駅であります。小江駅には待合室が存在しますが、その造りがアルミパネル造りの平屋建て簡易駅舎となっておりまして、ここに自動券売機も備えた待合室も設けられております。尚、画像の外側部分にトイレも設けられておりましたが、現在は閉鎖されております。

 

 ホームは、島式ホーム1面2線でありまして、このつくりは前回もご紹介しましたように、肥前鹿島・肥前飯田・肥前大浦・長里・小江・市布の各駅でしか見られないつくりでもありますが、その下の画像にもありますようにホーム自体は狭いのが特徴でもあります。

 

 そんなこのホームも、単線スルー方式となっておりまして、特急列車の上下の通過列車は2番ホームを通過しておりました。尚、現在は「ふたつ星4047」が長崎行きのみこの区間を通過しますが、その場合でも2番ホームを通過するようにもなっております。ちなみに、架線はこの駅構内では残されていた事がわかります。

 

 (長崎方、1番ホーム(以下画像左側)は退避用としての姿がありました)

 

 (鳥栖方、右側が1番ホーム・左側が2番ホーム)

 

 単線スルー方式で、メインの停車ホームは2番ホームと言う事から、普通列車も諫早・肥前浜方面関わらず、ほとんどが2番ホーム発であります。特に、肥前浜方面は全列車2番ホーム発となっておりまして、よりメイン感が伺わせております。ちなみに、10時台~12時台、15時台は上下とも停車列車はありません。

 

 (下り列車時刻表)~2番ホーム発が見られるのもわかります

 

 この駅のこ線橋からは、島原半島の姿を望む事ができておりました。特に中央の雲仙岳が詳しく見る事もできておりますが、それほど近い位置にある事も伺わせております。

 

 

 次にご紹介しますのは、肥前長田駅であります。肥前長田駅は国道沿いに設けられている駅でありまして、実際に見る事もできております。

 

 ただ、実際の出入口は小さな路地を入らないといけなく、国道からは遠回りのような形で駅の出入口へと行かないといけません。しかも、自動車で駅から国道へ戻る際には来た踏切(長田踏切)を通る事ができず(日中通行禁止のため)別の踏切(北側でしたら中島踏切)へ回らないといけません

 

 ホームは、相対式2面2線でありまして、後述のように出入口があります1番ホームに下り列車2本を除いて停車しております。また、画像からもわかりますように架線もまだ見られておりまして、非電化となりまして1年以上にはなりますが、かつての名残が見られております。

 

 (鳥栖方)~左が1番ホーム・右が2番ホーム

 

 (長崎方)~左が2番ホーム・右が1番ホーム

 

 (1番ホーム側待合ベンチ)

 

 また、この駅も単線スルーとなっておりまして、特急列車は上下とも2番ホームを通過しておりまして、この方式となりましてからは駅舎からは遠い分高速で通過は可能であった事がわかるのではないかと思います。

 

 肥前長田駅の時刻表です。先述のように単線スルー方式となっておりますので、2番ホーム発は諫早方面2本のみ

が停車するようになっております。それにしても、特急列車が運行されなくなりましてからは2番ホームも寂しくなったなと言う印象でもありましょうか。

 

 

 そして、非電化区間では最後となります東諌早駅をご紹介してまいります。

 

 (駅名標)

 

 東諌早駅のホームは、相対式2面2線のホームとなっております。そんなこの駅は、以前は別の所(鳥栖寄り・後述)に設けられておりましたが、平成2年に現在地に移転しておりました。

 

 実際、以下画像奥の所に駅が設けられておりました。以前は片面ホームのつくりでもありましたが、増発によりまして単線スルー方式・相対式のホームでもありますこの地に移転されておりました。

 

 (2番ホーム出発信号機は曲げられております)

 

 しかし、現在は2番ホーム側に関しましては使用停止中となっておりまして、線路は錆びておりますし、上の画像にもありますように2番ホームの出発信号機も曲げられておりますし、2番ホームへの通路も撤去されております。こうした所からも使用が停止された事を伺わせる姿でもあります。

 

 (2番ホームの通路が撤去)

 

 そのため、1番ホーム側から2番ホームへの通路の入口も画像のように閉じられておりました。既に、上の画像のように通路自体が撤去されておりますので、このような姿も仕方がない所でもありましょうか。

 

 そんなこの駅は、単線スルー方式となっております。実際に1番ホームがまっすぐしている中でそれに2番ホーム側の線路が分かれているのがわかります。ちなみに、その下の画像にありますように、諫早方面から2番ホームに分かれた所では枕木が置かれておりまして、より使用できない事を伺わせております。

 

 (鳥栖方)

 

 (長崎方)

 

 また、架線は1番ホームのみが残されておりましたが、2番ホーム側は架線は撤去されておりました。今後は1番ホームの架線も撤去される事にもなるようですが、徐々に電化時代の名残も失う事にもなるようであります・・・。

 

 ここからは、過去に撮影しておりました、東諫早駅の電車の姿であります。しかも、普通列車に関しましては現在は使用停止となっております2番ホーム停車時の姿でありますが、令和4年9月までは行き合い・退避のために使用されていた事を表す姿でもあります。

 

 (415系電車・肥前山口(現・江北)行き、令和4年撮影)

 

 (817系電車、長崎行き、令和3年撮影)

 

 こちらは、885系電車運行の「かもめ」でありますが、長崎行き・博多行きとも1番ホームを通過している事がわかる姿であります。実際に線路配置を見ますと1番ホームが通過専用であった事も伺わせておりますが、これらはスピードを出して通過しておりまして、やはり特急は速いなと実感する所ではありましたでしょうか。

 

 (長崎行き)

 

 (博多行き)

 

 

 そして、諫早駅であります。今回は駅内には入っておりませんので、文章のみとなりますが、この駅も「上下分離区間」の末端駅としての姿も見られております。それにしても、在来線は全て非電化と言うのも残念な所でもありましょうか。

 

 それでも、現在も架線は残されております。先述のように非電化となりまして一年以上になる訳ではありますが、現時点名残が見られるだけでもいいのではないでしょうか。そんなこの場所をキハ47形気動車の長崎行きの列車が撮影場所を通過しておりまして、電車は見られなくなりましても気動車は運行されている事がわかる姿でもあります。

 

 

 今回まで、4回に分けまして「上下分離区間」の非電化区間にあります各駅の探訪をご紹介してまいりましたが、この「有明線」と呼ばれます区間自体も、単線スルー方式と言った特急列車が高速で走るための設備が残されている所が実際見られている事が伺えたのではないかと思います。それとともに、駅によりましては架線が撤去されている所も見られておりますので、非電化区間となった今となれば致し方ない所でもありましょうか。今後は、さらに架線が撤去される所も見られるようになるでしょうから、よりスッキリとした姿も見られる事にもなるようでもありますので、これからも変化がある姿を見ていきたいとも思っております。