宇都宮ライトレールに乗りました③ | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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宇都宮ライトレールに乗ってみた③

 

②の続き

 

 

今回乗った宇都宮ライトレールの車両であるHU300形電車の紹介。

製造は新潟トランシス、3車体連接車で51両が製造されました。

定員は160名、座席は50名となります。

なぜ黄色なのかなと思ったところ、宇都宮は雷が多く、雷光をイメージしており、雷都とライトを掛けて、車両の愛称はライトラインと呼ばれているそうです。

 

車内は機器の配置の影響なのかボックスシートが主体で、日本製の車両っぽい感じがしません。

足元のスペースはそれほど広くないです。

 

優先席はロングっぽい配置で色違いです。。

座席は布と合皮のコンビでクッション性が高く、50分座りっぱなしでも全然疲れませんでした。

 

車椅子やベビーカーのスペースも広めに取られています。

窓は遮光性が少しあるもののようですが、シェードもついています。

 

車内の広告は停留所の案内だけではなく、地元新聞や企業の広告が流れていました。

 

間接照明が多用されています。

内装は黄色と黒のパネルが主体で、外観と統一されたデザインです。

 

ドアは両開きで大きめに確保されており、車両間にも段差がありません。

 

 

 

乗ってみた感想や今後の期待

 

加速力も制動力も高く、新型車両に新規路線ということも揺れも少なく、良好な乗り心地でした。

長い橋や高架橋を渡るなどライトレールらしくない光景から急なカーブを曲がるようなライトレールらしい光景が見れるなど景色は飽きなかったです。

地下鉄と違って、信号待ちするのが少し億劫ですが、逆に階段の上り下りが少ないのでその点はすごく便利で高齢者の人でも使いやすいと思います。

当初はライトレールに慣れていない乗用車との接触事故もあったようですが、危ない直前横断もなく、運転士も信号のタイミングを分かっているのか危なっかしいシーンはありませんでした。

 

沿線には工業団地や学校が多いことから土日祝は空いてるかなと思っていましたが、買い物客に親子連れが多く、生活の足として馴染んできていることも実感できました。

開業3か月後の調査によると平日は当初の予測通り1日1.3万人、土日祝は4,400人の予測に対して1.1万人が利用しているとのことでした。

乗車が目的の人もいるので今後は落ち着いてくるとは思いますが、地元の人がちょっとしたお出かけに気軽に使える乗り物と認知されていくことを願っています。

 

当初、458億円と言われた総工費が684億円に増え、開業が遅れに遅れたことから暗雲が立ち込めたライトレールは本当に必要なのか疑問視されたようですが、昨今はバスの運転手不足から路線バスが減便を余儀なくされる現状から考えると宇都宮ライトレールは問題解決の1つの手段として活用できると言えるかもしれません。

 

沿線の渋滞については自動車の通行台数は減って、一部では解消されているということですが、実際に効果が出るにはもっと時間が掛るかと思います。

芳賀・高根沢工業団地停留所前にある本田技研工業は社員バスを廃止したり、一部企業では自家用車からライトレールへの移行を促したりしているようですが、ライトレールが無いことを前提に生活してきた人がいきなり切り替えられるのかというと難しいと思います。

一方で、これから新しく転居してきた人やこれらの工業団地へ通勤するようになる人はライトレールがあることを前提として移動するようになるので、効果が出てくるのは月単位ではなく、年単位になると私は考えています。

 

新規路線なので利用者がどうなるのかはこれから分かってくるのかなと思いますが、個人的には街づくりの新たな取り組みとしては注目しています。

 

また、宇都宮駅西口方面への延伸計画もあります。

西口から先へ進むと東武宇都宮駅や作新学院高校などもあり、利用者が一定数見込めるようですが、その場合は西口へ超えるために難工事を行うことになり、また工事費をどうやって負担するのかなど課題も多いかと思います。

 

鉄道の建設計画って空想に近いようなものもありますが、宇都宮ライトレールは出来るかどうかが本当に気になるようなラインのものばかりで、実現できれば他の都市でも応用ができるかもしれないものなので今後が本当に面白いなと思います。