首都圏新都市鉄道は25日、3月16日に実施するダイヤ改正の概要を発表しました。今回はこれについて分析します。
https://www.mir.co.jp/assets_rti/pdf/9c9075be3f2a7f37fc2de8adba747ef5_1.pdf
※記事中の図は、プレスリリースから引用しています。
1.快速の停車駅追加
快速列車が新たに八潮駅に停車します。これにより、八潮駅には全営業列車が停車することとなります。
八潮市はつくばエクスプレスが開業する2005(平成17)年までは、鉄道が一本も通っていませんでしたが、つくばエクスプレスの開業により、飛躍的に交通の便が上がりました。2005(平成17)年時点では、八潮市の人口は約7万5千人でしたが、2010(平成22)年には8万人を突破し、2024(令和6)年1月1日現在では約9万3千人と、この20年ほどで2万人も人口が増えています。
https://www.city.yashio.lg.jp/shisei/keikaku/matihitosigoto/vision.files/jinkoubijon.pdf
https://www.city.yashio.lg.jp/shisei/tokei/jinko_setaisu/jinko_setaisu.files/r06_01_jinkou.pdf
また、八潮駅は区間快速や快速が普通列車を追い越す駅でもあります。快速が八潮駅に停車し、普通列車と乗り換えられるようになることで、快速通過駅へのアクセスも便利になります。
そうした背景から、八潮駅に快速を停車させることとなったとみられます。なお、八潮駅停車後も、秋葉原~つくば間の最速所要時間は45分で変更ありません。この改正をもって北千住~八潮間での徐行運転が終了するため、所要時間を維持できるものとみられます。
2.平日朝ラッシュ時の増発
平日朝ラッシュ時間帯に、秋葉原~八潮間に普通列車が2往復増発となります。秋葉原行き上り列車については、混雑ピーク時間帯(北千住着7:29~8:29)、混雑ピーク後時間帯(北千住着8:29~9:29)に1本ずつの増発となるようです。
3.平日夕ラッシュ時間帯の増発等
つくば発16時~18時台の上り快速列車の運転間隔が均等化されます。現行ダイヤでは、快速の運行がない時間帯が最大90分ありますが、改正後は概ね毎時1本となります。
また、守谷発秋葉原行き普通列車1本が、つくば始発に延長され、区間快速として運行されます。これにより、つくば~守谷間で1本増発となります。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。朝夕に増発を図るなど、通勤客の利用が再び活発になったことをうかがわせる内容だといえます。また、八潮市の人口が堅調に増えており、通勤通学利用者もそれに伴って増えていることを感じさせる内容でもあります。
つくばエクスプレスは来年で開業20周年となりますが、近年の人口減少の流れの中で、沿線人口が順調に増えています。これに伴い、利用状況が今後どう変わるのか、引き続き注目です。