番外 昭和58年時刻表より、当時気動車・客車も運行していた中の長崎線普通列車最速・最遅ランキング | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 ご覧の皆様もご存知の通り、長崎線は鳥栖~長崎間152キロに及びます路線でありますが、現在肥前山口駅から変わりました江北駅~諫早駅間は「上下分離区間」となりまして、さらに肥前浜駅以南は非電化区間となっておりまして、電車に代わりまして上の画像のように気動車が運行されるに至っております(画像1はYC1系気動車、画像2はキハ47形気動車)。
 
 これは、こちらも当ブログでご紹介しましたように、令和4年9月23日より武雄温泉~長崎間に西九州新幹線が開業、これによりまして先述のように江北駅~諫早駅間が「上下分離区間」となりましたし、肥前浜駅以南は非電化区間となった事で、運行形態も大きく様変わりしております。
 
 これまでの使用車両には、電化区間では特急「かもめ」として運行されておりました以下画像の885系電車、そして787系電車で運行されておりましたが、鳥栖~長崎間を所要時間約1時間30分~1時間40分で結んでおりましたし、博多~長崎間に関しましては、885系電車で運行されております列車では2時間を切っておりました
 
 (885系電車)
 
 (787系電車)
 
 けれども、普通列車となりますと、817系電車及び415系電車で運行されておりました列車では、鳥栖~長崎間通しで運行されていた列車では全ての列車におきまして所要時間は3時間を超えておりまして、これらは特急列車の通過や普通列車の行き合いの待ち合わせなどで、時間を費やしてしまっておりました。
 
 (817系電車)
 
 
 (415系電車)~1500番台
 
 
 そして、現在は特急列車の行き合いや通過待ち合わせも「上下分離区間」では少なくなりましたので、同区間では時間の短縮がなされております。ただ、鳥栖~長崎間在来線区間通しとなりますと乗り換え時間もありますので、最速で2時間台は見られてはいるものの、約3時間台で結ぶ列車が多く見られております(詳しくは後日ご紹介します)。
 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、現在「上下分離区間」を中心に運行されておりますキハ47形気動車も運行されておりました昭和58年当時の時刻表より、長崎線普通列車の最速・最遅ランキングを皆様にご紹介してまいります。
 
 
 画像が、昭和58年時刻表内の長崎線・佐世保線の時刻表(一部)であります。当時は、普通列車は電車として421・423系電車や415系電車が運行されていた頃でありましたし、気動車も当時最新鋭の気動車でありましたキハ40系(キハ40形・キハ47形)気動車からキハ55系気動車と言った気動車が運行されていた頃でもありまして、気動車列車は翌昭和59年に583系電車の改造車でありました715系電車、そして現在は宮崎地区で運行されております713系電車が導入されるまで運行されておりました。
 
 (赤が今回該当する列車、黄色は気動車、茶色は客車を表しています)
 
 (415系電車FM5編成)~平成22年撮影、ミレニアム塗装時
 
 また、当時は旧型客車もこの長崎線・佐世保線、そして大村線でも運行されていた頃でもありました。この頃には、その後廃止される事にもあります夜行普通列車「ながさき」も健在の頃でもありまして、寝台車付きの普通列車と、当時としましては今では考えられないような編成でもあったようであります。
 
 
 では、この当時の時刻表を参考にしながらご紹介してまいりますが、当時は下り6本・上り5本と、平成30年3月改正前まで見られていた本数でありました。そう考えますと、30年3月改正がどれだけ大掛かりなものであったかが伺える所でもありましょうか。尚、大村線を経由します普通「ながさき」に関しましては今回は除外とさせていただきます。

 【下り】
 2331M 鳥栖6:12発→長崎9:58着 (肥前山口駅まで佐世保行きも連結、市布経由、3:46)
 341D  鳥栖11:34発→長崎15:19着 (肥前山口駅まで佐世保行きも連結、長与経由、3:45)
 2347M 鳥栖13:54発→長崎18:18着 (市布経由、4:24)
 351D  鳥栖15:34発→長崎20:17着 (長与経由、4:43)
 361D  鳥栖19:53発→長崎23:50着 (博多始発、肥前山口駅まで佐世保行きも連結、長与経由、3:57)
 2363M 鳥栖20:53発→長崎23:53着 (博多始発、肥前山口駅まで佐世保行きも連結、市布経由、3:00)
 
 【上り】
 2324M 長崎4:50発→鳥栖7:40着 (下関行き、肥前山口駅から佐世保発の列車も連結、市布経由、2:50)
 330D  長崎5:30発→鳥栖9:23着 (博多行き、肥前山口駅から佐世保発の列車も連結、長与経由、3:53)
 2336D 長崎7:02発→鳥栖10:55着 (肥前山口駅から佐世保発の列車も連結、市布経由、3:53)
 2348M 長崎14:15発→鳥栖17:49着 (市布経由、3:34)
 356D  長崎16:55発→鳥栖20:59着 (肥前山口駅から佐世保発の列車も連結、長与経由、4:04)
 
 こうして見ましても、最速が2324Mの2時間50分、最も遅いのが、351Dの4時間43分という事で、2時間近い差が生まれている事がお分かりいただけます。当時は、長与経由の定期列車も鳥栖方面からも運行されておりまして、気動車列車で運行ならではな姿が見られておりました。
 
 
 また、このうち4往復では肥前山口駅で佐世保方面の列車と分割・併結が行われておりました。この頃には、485系電車で運行されておりました特急「かもめ」・「みどり」も併結運転が見られていた頃でもありますので、当時の肥前山口駅では普通列車・特急列車とそう言った賑やかな姿が見られていた事がお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 
 そして、赤で記されております2347M・351Dに関しましては、所要時間が4時間30分前後となっております。これは、10分以上停車する駅が複数個所見られておりまして、実際に最も遅い351Dに関しましては、佐賀・肥前山口・諫早の各駅で10分以上の停車を行っておりますし、長与経由で運行されていた事もありまして、そう言った事が所要時間4時間43分と言った時間を生んでいたようにも思われるようでもあります。
 

 今回は、昭和58年時刻表より、長崎線普通列車の最速・最遅ランキングをご紹介しましたが、普通列車で気動車まで運行されている姿を見ますと現在みたいな印象も見られていたのではないかと思う所です。ただ、この頃は電化されてはいましたので、特急列車は電車・電気機関車(寝台特急の場合)での運行が見られていたという世の中ではありましたので、実際に架線があった中でそのような姿が普通列車において見られていた事が伺える所ではあります。しかし、鳥栖~長崎間が所要時間が4時間台と言うのは正直長かったなと伺える所ではありますが、実際にかつて存在していた事を存じていただければと思っております。
 
(注)時刻表画像に関しましては、わかりにくい場合は画像をクリックしてください。