JR東海では、かつて名古屋地区のフリークエントサービス充実のため、短編成化で列車の増発を図ることになり、113系2000番台の6両編成を二分割して3両編成×2本に改造されました。短編成化に際しては、中間車モハ113-2000番台を先頭車化改造したクモハ113-2000番台を熱海方に連結していました。後継車種(211系5000番台~311系)の投入により、最後は全車が静岡地区に集結し、C編成として2007年まで運用されていました。

 

私はKATOの113系2000番台の旧製品を利用して、クハ111-2000(WC付)+モハ112-2000(T)+クモハ113-2000の3両編成を、お手軽な加工によりC編成タイプとして投入しています(→こちら)。

新登場のクモハ113-2000番台(右端)は、トイレなしの先頭車クハ111-2100番台(品番4051-1)のボディに、クモハ115-1000番台(品番4100-4)の下回りを装着することで、タイプ車両として実現しました。他の2両は製品のまま(品番4052-1,4047-1)で、両先頭車のスカートと3両分の台車・カプラーはグレー成型品に交換することで、JR東海車の特徴を再現しています。

 

クモハ113-2000番台は、実車と異なる箇所があるためタイプ車両になってしまいました。

 

①客用扉の右側にある2箇所の縦長窓の形状が実車と異なっています。モハ113-2000番台(奥側)に運転台を追加改造された際に、客用扉の右側の戸袋窓は元の形状のまま存置されました。

 

実車の窓形状は、クモハ115-1000番台(奥側)と同じ形状なのです。


②屋根上ではベンチレーターの配置・数量が実車と異なっています。実車のクモハ113-2000番台(手前)は、モハ113-2000番台(奥側)から改造されたので、クーラー前方の運転台側(右側)にあるベンチレーターは、モハ113-2000番台の位置が踏襲され、右端の1個は追設運転台の屋根(緑色部分)に被ってしまうので撤去されて2個だけになりました。模型ではクハ111-2100番台の屋根板をそのまま使用しているので、ベンチレーターの配置・数量が正しくありません。

 

他にも実車と異なる箇所があります。3両に共通するのは、③扉窓・戸袋窓のHゴムが黒色になっていないこと、④床下機器が灰色になっていないこと、⑤所属標記が異なること、⑥車番が異なることです。更に両先頭車では、⑦前面窓のHゴムが黒色になっていないこと、⑧列車無線アンテナが装着されていないこと、⑨JRマークの標記がされていないことです。

 

実車との相違点①~⑨を改修して、静岡車両所のC編成と呼べるようにしたいと思います。この改修に必用な部材は、手持ち品を搔き集めることで対処できる見込みです。(続く)

 

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