当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、西鉄グループでもありました、「西工」こと西日本車体工業は、平成22年に解散しておりまして、西日本地区の事業者を中心に多く見られておりましたバス車体の架装も終了しておりまして、今後は廃車が進んでいる所も見られている事から減少の一途をたどってもいます。
旧西日本車体工業は、北九州市小倉北区西港町に存在しておりまして、ここでは後述のようなバスを架装しておりまして、末期には富士重工に代わりましてボディ架装を行っていました日産ディーゼル(→UDトラックス)、さらに三菱ふそう・いすゞ自動車・日野自動車の国内4メーカーのバスボディを架装しておりました。
以来、様々なタイプのボディがこの地から生まれておりまして、以下画像のように「ネオロイヤル」とも称しますC-I・C-IIボディや、中単距離高速・特急路線用のS型ボディ、路線バス用のB型ボディなどがこの地から以下画像の西鉄グループの事業者をはじめ、全国各地の事業者へ向けて旅立って行きました。
【以下の車は現存しています】
(02MCC-I、西鉄バス5983・日産デPKG-RA274RBN)
(96MCB-II型西工最終車、西鉄バス6265・UDトラPKG-RA274MAN)
尚、近年は20年以上経過した車あれば、以下画像の九州急行バスの車のように西工末期に生まれました車までも廃車が見られておりまして、徐々にボディ自体も少なくなってきているのも現状でもあります。
【以下の車は全て廃車になっています】
(92MCC-I、昭和自動車佐賀200か・510、三菱KC-MS829P)
また、西日本車体工業に隣接しまして、現在の西鉄車体技術の前身であります共栄車体工業の工場も存在しておりました。この共栄車体工業は、西日本車体工業とは同じ敷地内にある事もありまして、バス更新や部品等を西日本車体工業と連携していたようでありますので、こう言う所も西鉄グループならではな所も見られていたようでもあります。
さて、そんな旧西日本車体工業・共栄車体工業跡地でありますが、後述にもありますように一時空地となりながらも、現在はデイスカウントストアとして姿を変えております。今回は現在の旧西日本車体工業・旧共栄車体工業跡地の姿、そして周辺の現況も併せてご紹介させていただきます。
平成23年撮影の、旧西日本車体工業・共栄車体工業跡地であります。西工解散後は施設はすべて解体されまして、特にその下の都市高速上からの画像にありますように広大な空地となっておりました。尚、共栄車体工業小倉工場に関しましては、後述にありますように国道199号線を挟んだ所にあります西鉄エムテック小倉工場の隣に移転しておりました。
(都市高速上から撮影)
その後、旧西日本車体工業・共栄車体工業跡地には、画像のようにデイスカウントストア「MrMAX」として姿を変えております。ちなみに、その下の画像は画像1の撮影位置でもありましたが、これだけでも見た目が違う事も伺えるようでもあります。
「MrMAX」の店舗・駐車場の部分です。店舗の広さと駐車場の広さを合わせましても、この旧西日本車体工業・共栄車体工業の敷地自体が広かった事がわかるのではないかと思います。本当にこの姿を見ましても、かつてバス車体を製造していた工場であった事が考えられないような姿である事も伺えております。
こちらはかつての正門の部分です。現在はそんな名残も見られず、「ミスターマックス」の入口として現在に至っておりますが、かつては上の画像3のような姿が見られてもいただけに、面影も見られなくなった事もこの姿からも伺えるのではないかとも思います。
所で、これら工場の最寄りバス停としまして、かつては西鉄バス北九州の99番系統(砂津~小倉駅新幹線口~中央卸売市場間)に「西工前」と言うバス停が存在しておりました。しかし、現在は「西港町南」に改称されておりまして、「西工」の名残は見られなくなっております。
ちなみに、99番系統の時刻を見てみましょう。「西工前」バス停時代の上の画像を撮影しました平成21年と現在の時刻とを比べて見ましても、本数が減便が見られているのがわかります。しかも、日曜・祝日の時刻は平成21年は4便でありましたが、現在はわずか1便と、中央卸売市場が稼働していなければ本数も少なくなると言うのも仕方がない事ではないかとも思います。
このバス停の所には、共栄車体工業から変わりました、西鉄車体技術の小倉工場があります。現在、西鉄車体技術の本社は佐賀県基山町となっておりますし、工場も設けられておりますが、小倉工場でもバス整備が行われておりまして、九州内外の各社の移籍車両の整備がこの地でも行われております。
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