番外 ここで行き合う列車もあります、過去撮影、佐世保線唯一の信号場、西有田信号場の行き合いシーン | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 佐賀県江北町の江北駅~長崎県佐世保市の佐世保駅間48.8キロにありますJR佐世保線は、途中駅が14駅存在している事はご覧の皆様の中にもご存知の方がいらっしゃるのではないかと思います。

 

 この14駅の中には途中で向きが変わりますスイッチバック駅であります長崎県佐世保市の早岐駅、西九州新幹線の乗換駅でもあります武雄温泉駅、そして長崎線との接続駅でもあります江北駅と言った主要駅がありまして、これら駅に関しましては特急「みどり」「ハウステンボス」が停車する駅でもありまして、早岐駅に関しましてはこれら列車の分割・併合も行われております。

 

 そして、佐世保線の駅の中には、時刻表上では駅間が最も長い所としまして、上の画像1の佐賀県有田町の有田駅、画像2の長崎県佐世保市の三河内駅との区間が最も長く、これらの駅間は7.5キロにも及びます。この区間内には、長崎県と佐賀県との県境が控えておりまして、佐賀県の有田駅を出ますと次は長崎県の三河内駅と言う事にもなります。

 

 上の画像1・2、以下画像がこれら駅の画像でありますが、三河内駅に関しましては2面2線の無人駅、有田駅に関しましては松浦鉄道(MR)西九州線にも接続している事もありまして、特急列車も停車する駅となっている事から2面3線の駅となっております。しかも、かつては貨物列車も運行されておりましたので(現在はJR貨物有田オフレールステーションとなっています)、駅構内も広くなっているのが特徴であります。

 

 (三河内駅)

 

 (有田駅)~その下の画像奥にありますのがJR貨物有田オフレールステーション

 

 

 しかし、これら7.5キロもの駅間には、実は信号場が設けられておりまして、それが佐賀県有田町にあります西有田信号場であります。今回は現在数本が行き合いを行っておりますこの信号場での行き合いシーンを以前収めておりましたので、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この西有田信号場は、佐世保線では唯一になる信号場でもありまして、昭和54年に開設されたものであります。この背景が、博多~佐世保間を運行します特急「みどり」の運行によるものでありまして、信号場ができる前は1往復が博多~肥前山口(旧称)間の運行列車までもが存在していたほどでありました。やはり、駅間が7.5キロと長い事もありますので、やはり増発するためには必要なのもわからなくもない所でもありました。


 またこの信号場は、後から作られた事もあり、形状はスルー形状であります。しかし、事実上は上り線・下り線と分離されておりまして、これからご紹介します画像のように信号機も両側には設置されておりません。したがって、佐世保方面に関しましては減速を余儀なくされております


 現在、一日数本の普通列車・特急「みどり」の離合がこの信号場で行われておりますし、有田陶器市などの臨時列車の離合もこの信号場で行う(設定される)事もありまして、信号場での行き合い本数は少なくはなりましても、現在も必要な存在として至っております。

 

 

 さて、今回私はその西有田信号場に行き合いのために運転停車します、817系電車で運行します早岐行きに乗車しまして、前面におきまして収める事ができておりましたので、ここからはその模様をご紹介してまいります。

 

 

 有田駅を出まして、並行します国道202号線と国道35号線とが交わります伊万里口交差点を過ぎますと、佐世保線では西有田信号場に入ってまいります。先述のように、佐世保方面に関しましてはポイントの左側を通る事になりまして、再びその先のポイントで本線に入る形となりますので、必ずこの信号場では減速を余儀なくされる事にもなります。

 

 信号場内に入りますと、長い並行した所を通る事になります。現在この区間では定期列車は今回乗車の817系電車で最低2両編成ではありますが、特急「みどり」・「ハウステンボス」におきましては最高8両編成の列車が運行されている事もありまして、この信号場内も余裕が取られている事も伺わせております。

 

 

 信号場内の出発信号機は赤が点灯されておりますが、その先には同じく817系電車で運行されております肥前山口行き(撮影時)が西有田信号場へやって来ておりました。こちら上り列車に関しましても、やはり徐行で西有田信号場に進入しておりまして、信号場内での行き合いが見られている事が伺わせておりました。

 

 (ポイント通過)

 

 

 早岐行きが停車目標(停目)の部分に差し掛かる前に、肥前山口行き上り列車とすれ違います。この817系電車では、ヘッドライトがLEDに交換されている編成も見られておりまして、この編成(VN30編成)に関しましても白い光からLEDヘッドライトに交換されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 こうして、停目の位置に少々停車しまして、先の出発信号機が青になりましたので、次の三河内駅へと向かいます。それにしても、ご紹介しておりますようにこの信号場は一線スルー式ではない事もありまして、佐世保方面の列車は通過する際にポイントを通らないといけない事もありまして減速を余儀なくされている事が先述の画像8とを見ましてもお分かりいただけるのではないかとも思います。

 

 

 ちなみにこの信号場は、以前は臨時駅の候補に挙げられた事がありました。それが平成8年に有田町で行われました「世界炎の博覧会「炎」は「火」三つで構成していましたがここでは二つで記載しますでは、この信号場が広さもありまして臨時駅の候補に挙げられておりましたが(当時の佐賀新聞で掲載)、ここから会場までのアクセス方法の困難さもありまして、結局この臨時駅は現在の松浦鉄道三代橋~黒川(この頃には存在せず、当時は三代橋~蔵宿)間に設置された事もありまして、結局はこの信号場が臨時駅化する事はありませんでした。

 

 

 今回は過去の画像より、佐世保線で最も長い駅間に存在します西有田信号場に関しまして、行き合い列車も過去に収める事ができていましたのでご紹介しましたが、かつては特急「みどり」など多くの列車が行き合っていたこの信号場も現在は少なくなってはいますが、それでも行き合いを行っている事もありまして、引き続き重要な場所である事には変わりありません。私自身も、以前から存じていた信号場でありましたが、このような姿は少ないだけに収めていてよかったと思っております。ご覧の皆様も、普段スルーする場所ではありますが、実際にこの地に信号場が存在している事を存いていただければと思います。