満員になる程利用すれば黒字になるのか | 旅一郎のブログ

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国鉄(日本国有鉄道)が、最後の全盛期を迎えた昭和47年ー53年までをテーマにした、汽車旅のブログです。

旧型客車亡き後、日本の鉄道旅行は本当につまらなくなりました。そのため海外ネタも載せています。

当時の雰囲気を伝えるものは鉄道にかかわらずアップします



よく言われる「利用促進の協議会メンバーも鉄道を使っていない」「もっと地元も乗るべき」
という意見に対し、実際に満員で走ったら黒字になるのかを検証したい。

JRの資料より東城-備後落合のコストは 2.6 億円
それに対して供給されている定員(立席含む)はキハ120 (105名) ×6本 (3往復)-603人
 それに区間通し運賃 (510円)を掛けると333,900/日となる。一年では約1.2億円。
ハナから大人乗車券利用であっても黒字にはならない。
また実際にはあり得ないけれど、 区間利用のほうが割高になるから一駅毎に切符を買いなおすとして990円 (210円 (東城一備後八幡) +190円 (備後八幡一内名) + 190円 (内名一小奴可) +190円 (小奴可 道後山) +210円 (道後山一備後落合)) として計算しても収入は2.17 億円となり黒字化はできない。 逆に定期利用や子供だと下がるので実際にはもっと安くなる。 またこの定員は立席を含んだものなので座席に限ると収益はさらに下がる。
いずれにせよ、まともに乗車券を買った客が満員で走っても赤字であるということは、潜在的に需要があったとしても黒字化は無理である。
また運賃が安すぎるということも考えられる。 しかし鉄道はネットワークで利益を確保するものだから、 全体で利益が出ているのであれば区間で区切って運賃を引き上げる必要はない。