
運用
岡山地区
1973年より宇野線の快速列車として153系に代わり宮原電車区の113系が使用され、岡山電車区の115系に置き換わる1980年まで運用された。
岡山地区ローカル用としての岡山電車区間への113系の配置はJR化後であり、当初のは全て他所からの借用車であった。日根野電車区の余剰車が配置されていた時期があったが、ATS-P形を装備していたために全車がアーバンネットワークに再転用され、2005年6月19日から福知山線(JR宝塚線)の運用に入ったのち、2006年10月までに全車が日根野電車区に返却された。
2007年以降、湖西線・草津線への223系投入に伴い余剰となった京都総合運転所に所属していた5700番台3編成(湘南色)が貸し出され、再びB編成(B01・02・05)として運用されていた。
2011年の阪和線・紀勢本線への225系5000番台投入に伴って113系が余剰となり、2012年5月から7月にかけて吹田総合車両所日根野支所より113系HG401 - HG403編成の3本が岡山電車区へ転入し、B-07 - 09編成となった。貸出編成であったB01・B02・B05編成は2012年8月から10月にかけて全車廃車された。
B02編成は2012年10月20日に爆破テロを想定した救助訓練に使用するため、網干総合車両所宮原支所野洲派出所に回送され、爆破ラッピングが施された。訓練終了後にラッピングは外され、吹田総合車両所へ回送された。
2015年3月より広島地区で227系の営業運転が開始され、余剰となった113系の一部が下関総合車両所広島支所から岡山電車区へ転入し、一部で編成替えも行われた。2015年5月・7月に体質改善車の4両編成1本と先頭車2両が転入。4両編成はB10編成となり、先頭車はB09編成の非体質改善先頭車を置き換えた。
2015年10月から2016年2月にかけて下関総合車両所広島支所から体質改善車の4両編成2本(旧P04・10編成)、先頭車6両とMM'ユニット2両が転入した。旧P04・10編成はB11・13編成となり、旧P09編成の先頭車と旧F10編成のMM'ユニットでB12編成を組成。残る先頭車4両は、吹田総合車両所日根野支所から転属してきた非体質改善車であったB07・08編成の先頭車を置き換えた。
2018年10月から2019年2月にかけて、下関総合車両所広島支所から体質改善車の4両編成6本が転入した。編成番号の変更は次の通り。旧P01→B15、旧P03→B14、旧P05→B17、旧P07→B18、旧P08→B16、旧P14→B19。
2023年10月1日現在、52両(B編成、4両編成13本)が岡山電車区に所属する。2015年度までは非体質改善車も配置されていたが、現在は全て下関総合車両所広島支所から捻出された0'番台・2000番台の30Nまたは40N体質改善車で組成される。全編成濃黄色に塗装変更されている。そのうち、B09・13編成はモハ112形にパンタグラフを2基搭載している。
運用範囲は、山陽本線姫路 - 三原間、伯備線倉敷 - 新見間、赤穂線全線、宇野線全線である。また、105系F編成・115系D編成が検査入場で編成が不足する場合は、伯備線新見 - 新郷間、福塩線福山 - 府中間を代走することがある。
広島、山口
1975年3月10日のダイヤ改正に伴って首都圏からの111系が大船電車区から広島運転所へ転入し、山陽本線の快速列車と呉線の客車普通列車の置き換え用に投入された。編成は6両編成が基本で、横須賀色であった車両は湘南色への塗装変更が行われている。クハ111-476など、横須賀色の塗り分けのまま湘南色となっていた車両も存在した。
111系は1978年の115系新製投入により広島運転所から下関運転所へ転属し、80系電車を置き換えた。
1982年11月のダイヤ改正では、広島地区で4両編成15分間隔の短編成高頻度運転を行う「シティ電車」化が実施され、111系の6両編成は4両編成に短縮された。これに合わせて153系の置き換え用として115系の2扉転換クロスシート車3000番台が4両編成で投入されており、115系3000番台の一部ではクハのみが新造され111系モハ111・110形のユニットを組み込んだ編成も登場している。
短編成化により余剰となった111系の電動車ユニットは、可部線の新性能化用に先頭車化改造される計画もあったが、可部線には105系の103系改造編入車が投入されたため、クモハ111・クモハ110の2両編成は登場しなかった。
1986年には首都圏への211系投入に伴って捻出された115系が下関運転所へ転入し、置き換えられた111系は廃車となるか静岡運転所等へ転属した。
国鉄分割民営化後の1997年には、103系の関西地区への一部転出により113系が広島運転所へ転入した。福知山運転所からはクモハ112-810を含む113系単独4両編成が福知山色のまま転入し、H01編成となった。このほかクハ111-139・268の2両が転入し、115系G01・G02編成の神戸方先頭車として組成された。
G01・G02・H01編成とも1999年に下関へ転属したのち、同年には従来のH01編成が福知山へ再転出し、代わりに草津線用として京都総合運転所に所属していた113系800番台4両編成(クハ111-811ほか)が下関に転入して新たなH01編成となった。2000年には115系G03編成の非冷房先頭車クハ115形の置き換えで、網干電車区(後の網干総合車両所)よりクハ111-5091が転入した。
当初の115系G編成は勾配抑速ブレーキのない113系に合わせて岩国以西での限定運用であったが、115系編成に組み込まれるクハ111形は抑速ブレーキ対応の主幹制御器に換装されており、実質的に115系として運用されるようになった。113系800番台4両編成であったH01編成は、2002年に中間電動車ユニットが115系に差し替えられた。
2004年から2007年にかけて4両編成3本の113系統一編成を借用していたことがあり、2004年には網干総合車両所から1本、2005年には同所と岡山電車区から下関地域鉄道鉄道部下関車両管理室へ1本ずつ貸し入れた。2006年に117系の借り入れ車が転入してきたために先頭車2両と中間車4両が宮原総合運転所へ貸出先を変更した。余剰となった先頭車2両は同年5月に、最後まで残った1本は2007年12月に廃車となった。
広島地区に残る103系の置き換えを目的として、2008年より京都総合運転所、日根野電車区から113系が転入した。山陰本線(嵯峨野線)への221系転入に伴って転属した編成でF編成を名乗り、2011年4月1日現在で68両(4両編成17本)が在籍していた。このうち36両(9編成)は体質改善工事施工済みで、32両(8編成)未施工車である。F編成は関西更新色、広島更新色、湘南色、瀬戸内色の4種類の車体塗装が存在した。
1月に編成ごと廃車された。
2016年3月26日のダイヤ改正で下関総合車両所運用検修センターでの113系運用が終了したため、P編成3本(P01・03・14編成)が広島支所へ再転出した。同年7月にはF08編成が廃車された。
2018年10月1日時点では、28両(F・P編成、4両編成7本)が広島支所に配置されていた。全編成がアーバンネットワーク地区からの転入車であるが、6本は2012年に転入してきたグループでP編成を、1本は2008年から2010年にかけて転入したグループでF編成を名乗っていた。山陽本線の海田市 - 岩国間、呉線安浦 - 海田市間と可部線の全線で運用された。広島支社では高速対応は不必要であるため、検査時などに車番を原番へと復帰させている。
2018年10月から2019年2月にかけて、P編成6本は岡山電車区へ転出し、F編成1本は2019年1月18日付で廃車となってさ、配置が無くなった。