やっぱりね | あさかぜ1号 博多行

やっぱりね

先日、来年3月16日のダイヤ改正での京葉線快速運転の大幅縮小について書きましたが…
やはりというか、京葉線の利用客からはかなりの困惑と反対の声が上がっているようで、千葉県知事や千葉市長からも異論が出ているようです。
確かに、京葉線を利用して千葉市内やその先の内房・外房線内から都内を目指すとき、特に通勤快速がなくなると通勤時間は確実に増えますし、京葉線内でも快速で都内に早く行けるという利便性を感じて沿線に住むことを決めたという人が結構いるらしいと聞くと、今回の快速運転大幅縮小というJR東日本の施策はどう考えても利用客目線に立ったダイヤとは言えないと考えてしまいます。

今回の快速縮小のニュースを知り、改めて今の京葉線のダイヤを調べてみると、私が大学への通学などでよく利用していた時代と比べていくつか変化を感じることができました。
例えば、私の感覚では、新木場・東京方面への朝の上り快速電車は6時台から10~15分間隔ぐらいで頻発しているイメージがありましたが、現行のダイヤでは蘇我発で見ると6時台に2本(6:42と6:51)出た後は何と8:53発までなく、7:44と7:58に通勤快速がある他は特急以外の列車としては普通電車しかないというのに正直驚きました。
それでも普通電車の蘇我ー東京間の所要時間が快速通過待ちがない分速くなっているかというとそうでもなく、通過待ちがない列車でも同区間で普通電車は1時間近くの所要時間となっています。
一方通勤快速は同じ蘇我ー東京間を42分ほどで結んでいて、これは蘇我を7:30に発車する特急「さざなみ4号」とほぼ同じ所要時間です。普通電車とこれだけ所要時間差があれば、通勤快速の消滅を残念に思う人たちの意見にもなっとくというところです。
そして、JR東日本が京葉線の快速削減の理由として、快速・通勤快速に乗客が集中することによる混雑の平準化と快速通過駅の乗車チャンスの拡大を挙げていますが、現状でも普通電車はそれなりの本数が確保されており、特急や通勤快速の前後でやや間隔が開くことはあってもそれほど不便というほどでもないレベルではないかと思います。
かといってこれまで快速・通勤快速を利用していた利用客を特急に誘導しているのかと思いきや、どうも通勤時間帯の特急増発などはなさそうで、特に内房・外房線内からの遠距離利用客にとっては通勤時間が長くなることによる生活への影響も予想されます。

今回の京葉線の快速運転縮小は、どうやら多くの乗客にとっては「改悪」に映ってしまうものとなりそうで、沿線自治体のトップが異論を唱えるのも納得です。
これはあくまでも私の印象ですが、どうもJRは今回のようなダイヤ変更の内容についてやローカル線の存廃や災害復旧などの問題、昨冬のJR北海道や西日本で起きたような雪害対応の問題など、自社路線の沿線の自治体や地域社会との連携やコミュニケーションがうまくできていないのではないかと感じます。
JR各社も民間企業だとは言うものの、公共交通機関を運営するインフラ企業である以上、採算や効率化、コストカットばかりにとらわれて肝心の利用客や地域社会に優しくない鉄道になってしまってはならないと思います。
京葉線のダイヤをどうするかについては、もう一度利用客目線できちんとした再検討を行う必要があると思います。