近鉄五位堂検修車庫では入換車として元1600系のモ1653が活躍しており、機械扱いで車籍は無いものの見た目は「電車」そのものであり、今では貴重な非冷房車でもあるので動態保存のような形で維持していってほしいです。元1600系の入換車は他にモ1654が高安北車庫にいますがどちらも機械扱いになってから30年以上が経過しており、まさに「走る化石」です。


(2023.5.15 撮影)

 五位堂検修車庫の入換車は以前はマルーン1色でしたが現在は青をベースとした塗装に変わり、特急列車のロゴマークや絵などが入ったデザインになっています。また窓が1か所塞がれているため特徴ある外観になっていますが新規に機器を搭載したわけではなく、埋めた理由はわかりません。


(2023.5.15 撮影)

 入換車は大阪方が正規の運転台で名張方は簡易運転台ですが妻面には前照灯のほか種別灯と尾灯も備えており、営業線での走行も出来るようになっています。またこの車両は晩年京都線で急行の増結車として活躍しましたがこの際に新田辺車庫と新田辺駅の間を単独で走行しており、僅かな区間ではあるものの妻面の簡易運転台を使って営業線を走行した実績があります。