旧型国電や特急あまぎはどうしたんだ、と突っ込まれそうですが、また次の車両達に移ってしまいます。「あまぎ」とキハ181も並行して考えているつもりではありますが。

 

でも、いきなり貨物に走り始めたぞと。勉強代という名の散財(それを投資と呼ぶ?)により、急にコンテナ製作の目処を立てたいと思ってしまいました。とりあえずはTomixの新品コキに乗せるものをどうするかということで、実物を買って眺めて検討しております。さすがメーカー品だけあって、コンテナの固定用のツメまで付属していて、それを取り外すための治具まで付いている。よく考えてある。プラ製品は変形する性質を利用して着脱を考えてあるので、真鍮とか紙しか見たことのない自分には新鮮ですね。プラモデルやってた頃どうしてたかな。プラモの方が1年くらい先にやっていたような(ドイツ軍の戦車に夢中でしたね)。

 

当初頭にあったのは、だいぶ前に中古屋のプラレールジャンクボックスから捕獲した貨物、特にコンテナ19Gなどの処置。それ以外のコンテナもあるが、プラレールではサイズ的に全部一緒だった(内部の型番刻印が色違い品でも全部同一)。天井部分に積み重ねて設置できるように突起が4隅に付いているのも、実際とは違うような感じがする。ちょっとグーグル先生に聞いてみても、こうした、固定用突起は付いていないように思う。下の画像はプラレールのコンテナ実物をスキャンした画像です。

 

ところが、これとHO製品の「コキ」とはサイズが合わなかった(当然と言えば当然ですが)。プラレール作戦は失敗だったようです。

 

そうこう悩んでいるうちに、めんどうになってTomixの中古HOサイズのコンテナ「19A」3個1組をオークションで衝動落札。もう、中古であれ新品であれ、最終完成品を買うことは我が人生ではないでしょう。無限増殖のための種車とします。そのためにまずサイズ把握と工作法の検討です。

 

数値をWikipediaで拾いました。mmレベルでは小数点以下の数字は切り捨てで良いような。19Aは文字どおり19立方mの容積があります。19Gは18.8立方mなので小さくなってます。私の転記間違いではないです。全幅が確かに短い(理由は鉄分薄いのでわかりません、多分、高速運行のための安全確保とかそういう理由?)。

 

19A:(追記:プラレール実測値、少し間違いがあったので、デジタルノギスで計り直しました)

 

実物(Wikipedia)

1/80縮尺

プラレール実測

全コンテナ共通

型番:7R233P03A

Tomix実測

全長(内寸法)

3,715 mm (mm)

46.4mm

5252.3mm

46.2mm

全幅(内寸法)

2,500 mm (mm)

31.25mm

39.5mm

30mm

全高(内寸法)

2,500 mm (mm)

31.25mm

31.532.1mm

31.5mm

内容積

19m3

 

 

 

 

19G:

 

実物(Wikipedia)

1/80縮尺

プラレール実測

全コンテナ共通

型番:7R233P03A

全長(内寸法)

3,715 mm (3,587 mm)

46.4mm

5252.3mm

全幅(内寸法)

2,450 mm (2,325 mm)

30.625mm

39.5mm

全高(内寸法)

2,500 mm (2,232 mm)

31.25mm

31.532.1mm

内容積

18.8m3

 

 

 

それにしても、TOMIXの19A実物は小さい。それに比べてプラレールの巨大なこと。あ〜、子供が口に入れて事故るの防ぐためにデカくしてるんんじゃないだろうか。Tomixの19Gは実測したらサイズいくつなんでしょう、興味出てきますね(プラレールみたいにAもGもその他全部のコンテナはサイズ共通ってことは無いと思うけど)。やっぱ、中古屋でHOの貨車関係の見て勉強しておくべきですかね。でも、こうやって観点を整理しておかないと、いきなりみたって何もわかんないんだろうなぁ。

 

プラレールのコンテナを活用する場合、1mm弱大きい全高のみがかろうじてOKで、全長・全幅方向には削らないとダメでした。ということで、早速、切断開始し、正味1時間程度で1個はTomixサイズに縮小できました(完全に接着してはいませんが)。

誤解の無いように説明しますと、真ん中のエンジと黒のツートンカラーがTOMIX 19Aコンテナです。後ろの青いのはプラレールです。

 

切断の前にドライヤーで温めて念の為、プラレールのコンテナの側板表現のシールは剥がしました。温めてからカッターでめくると面白いように剥がれます。シールの粘着材部分が細い糸のように(まるで納豆が糸を引くように)見えます。下の写真で確認できますかね。

シールも保管してありますが、微妙にTomix HOコンテナのサイズとは違ってるので、やっぱ使えないみたい。

 

四角いボックスの実寸合わせが終わったので、あとはどんだけディテールを真似できるかです。波板状の凹凸は紙で出しますかねぇ。DAISOの薄いプラ板って何ミリでしたっけ。とにかく、殆ど厚みを持たせていないですね、TOMIX製品は。コンテナ開閉ドアの表現は目測0.1mm程度の非常に薄い段差でしかないです。ここはもう完全に紙貼って終わりというような感じでしょう。その他で目立つのはドアのラッチ機構一式。そのくらいか(追記:コンテナの箱の足部分の切り欠きが違ってますね。プラレールが短すぎるのでプラ板で追加することになるでしょう)。あとは塗装、デカールどうするのかという、他の車両の補修と同じ課題なので、また先送りします。

 

プラレール作戦はかなり面倒なことになってしまいました。別途用意した素材はペーパーモデル集のサイトのコンテナ。ダウンロードして、4年くらい前に500円くらいでハードオフで拾ってきたインクジェットプリンターで、そのままA4サイズで印刷。どうもNゲージサイズで作られているよう。それを拡大コピーし、サイズ合わせをした所、155%拡大でTOMIXの19Aコンテナと合いました。上の実測表の小数点以下は不要でしょう。46x31(30)x31で19立方mサイズのコンテナのベースは出来るんで、ちょっと細かいが窓抜き(に似た凹凸の波状溝の部分の削除)や紙貼りの末、内側に0.5mmのケント紙を貼って補強すれば1個出来上がりという感じでしょうか。A4一枚でコンテナの4個が取れますね。インクジェット用のフォトクオリティ用紙に印刷しました(20年前くらいに買ったやつ)。再び、写真のエンジと黒のツートンがTOMIX製品です。

紙に印刷したもの、どこをどう切り抜くか、これはまた別途悩みます。貨物ターミナルごっこするなら、プラレール流用でも、それなりの役目は果たせるようにも思います。表面の凹凸省略しちゃってシールのみでも、ありかも。何せ、大量規格品が必要な遊びですからね。

 

あと、紙の加工の問題はやり直しが効かないというもので、真鍮の方がヤスリがけして修正できるというメリットがあるんですよね。だったら、紙よりもプラ板の方がいいのかも。

 

Tomixの19Aとプラレールの19Gを比べると、19Aはドアが左右の側板に2面なのに対し、19Gのドアが側板の片側1箇所しかなく、もう一つは妻面にある点でした(こんなの初めて知りました。マニアしか知らないだろう)。2つのドアが90度の角度で隣り合わせて付いている(文章で表現するの難しいです)。

 

19Gの方が作りやすそうかな? 見えにくい部分はドア1つ省略すれば楽なはず。5個コンテナが並ぶとして1個のみ妻面が外に向いているものにだけドア作れば良いんではないかと。

 

それにしても、とにかくTomixのドア表現が薄い。これは下手に塗装厚塗りという昔の私の得意なミスをやると、あっという間に消えてしまいそうです。うーん、この一連の「段差によるディテール表現」がかなり緻密で、このあたりがNゲージ的な精密感なのかも。実際のプラスチック製品の成型工程なんか見たことないので、適当なこと書くと後で修正しなきゃならんなぁ、と予防線張っておいてから敢えて書くと、金型にプラの玉を溶かしたものを射出して作ってるんですよね、多分。てことは金型が緻密に作られているということなんだわな。じゃぁ、一体、どうやって作ってるんだろう金型は。これも素人なりに想像すると、NC旋盤というやつで削り加工しているんじゃないだろうか(NCは数値制御とか訳すやつですよ、確か)。そういう工作機械が一般素人で調達できるかっていうと無理なんだろう(調べたことないけど、実際そんなもの導入して鉄道模型DIYやっているって話は聞かないので多分無理、あ、動画で見たなNC旋盤で何か作ってる人)。でも、最近は3Dプリントってのがあるけども。

 

3Dプリンター、あれもねぇ。私はあんまり乗り気ではないんですよ。意外と高くつくんではないだろうか。ああいうのも勉強したいとは思ってはいるんですよ。レンタルで使わしてくれる設備とかDMM.makeとか利用してみたらどうなんだろうとかね。鉄道模型のフリー素材とか何個もダウンロードしてはあるんですよ(その後放置してますが)。2次元CADすら使ったことない人間が、3D CADの使い方覚えて、さらに試行錯誤して車両作ったとして、そんなら最初から買った方が良かったってな値段になるんじゃないだろうかと。後、騒音とか臭いとかってどうなんだろう。

 

当面、私はペーパーで行きますよ。他にも課題はいっぱいあるんで。実はエンドウ/カツミの古い真鍮製貨車も1両落札してしまいました。散財街道続いてます。こちらはもう、金属プレスと板金加工のノウハウで作られてるんだろうなと推測してますが。結構というか、例によってディテールが現代的な感覚からは非常に甘いです。これのダメ出しを次にやってみましょうかね。やっぱ、実車を手にして初めてわかるってことが多いので、勉強代は必要かなと(言い訳)。

 

今後の貨車との付き合い方ですが、徹底的にやるという気持ちもありますね。コンテナ車を題材にすることは決まりで(武蔵野線ごっこ)、

1)真鍮、紙、プラ板の3種類で同じ機種(コキ100)を作ってみて、コスト、手間、作りやすさを比較する

2)ペーパーモデルで16番貨車キットを精力的に展開されている「甲府モデル」さんが気になるなぁ。レーザー加工か。よし、あれも勉強代として1つ買ってみたいなぁ

3)一体、今の時代、本当に真鍮工作って必要なんだろうかという疑問が。貨車なら下の枠を作ればいいだけだから、素材と制作法の比較がやりやすいんではないだろうか。真鍮の板材に角棒を何種類かはんだ付けするだけで骨組みはできそうな気も。真鍮板って結構高い。貨物の下枠程度なら面積少ないので、安く出来るんではないかと。

 

などということが薄らと頭にありますね。実際、向き・不向きとか、車両の形や時代区分なんかで最適解ってのがあるような気もします。古い車両ほど真鍮が似合うような。さらに古い車両(客車)だと木製もあるからなぁ。鉄道院のあれとか実は作ってみたいんですけど。まだ一つも補修終わってないくせに何いってんでしょうね。