飯能市にある多峯主山の周囲は、半世紀近く前から住宅開発が進み、今もなお開発が続いています。
住宅開発が始まる前の古い資料や地図には、多峯主山の西隣に「勝楽山」あるいは「葛良久(かつらく)」という地名が記されていたようですが、現在の地図には、該当する名前が見当たりません。
そのゆえか、勝楽山は、開発によって山体が削られ無くなってしまったのでは、という声も聞かれます。しかし、位置関係からすると、旧日高市立武蔵台中学校の裏手(南側)にそびえる丸い小山が、勝楽山ではないかと、私には思われます。
現在の地図に山名が記載されないのは、民有地の山であること、三角点がないこと、ハイキング路がなく山頂に登れないことなどが、理由かと推測します。
西武池袋線の高麗駅から南の方角を見ると、正面に多峯主山が見え、勝楽山は右(西)に丘のように確認できます。そして、武蔵台団地の中を歩いて、統合された武蔵台小中学校の前の「山脈(やまなみ)公園」まで来ると、多峯主山に負けない立派な山容の勝楽山を見ることができます。
とはいえ、本当にこの山が勝楽山であるのかどうか。勝楽山は健在なりと断言できる自信(確証)はありませんが、一石を投じる意味で、ここに紹介してみた次第です。
© 山脈公園から見る勝楽山。
© 住宅街から屋根越しに見える多峯主山(左)と勝楽山(右)。
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