JR貨物発足後、JR貨物の期待を背負って登場した日本の電気機関車史上最強のEF200です。
1990年に試作機登場、1992年から量産機が登場するも2019年運用離脱。
現在も残るのは21両のうち、試作機の901号機と広島車両所に保存されている10号機のみです。
Nゲージでは唯一KATOから発売されています。(#3036‐1)
暫く再生産されていないと思います。
登場時は「HIGH-TECH INVERTER LOCO」のロゴが側面に描かれていましたが、塗装変更により「JRF」マークに。
VVVFインバータ制御の機関車です。
屋根上には大きな機器モニターが3個載っています。
左右で全く窓配置が違うのがEF200の特徴です。
側面の乗務員扉は直流電機を表すクリーム色です。
前面の形状はEF210と比較して角ばった印象ですがEF210やそれ以降の機関車に繋がるデザインです。
台車はボルスタレス台車です。(写真は中間台車のFD4)
量産車の数も少なく、部品の確保も難しかったことが廃車の時期を早めたようです。
パンタグラフもEF200のみに搭載されたFPS2です。
JRの機関車で最初に搭載されたシングルアームパンタグラフだそうです。
一般的には4点支持のパンタ台座ですが、前2後1の3点支持なのも珍しい。
模型的なことで言うとパン上げ状態で水平を維持するのが難しいパンタです。
この時期はGPSアンテナを搭載していました。
EF200の実車もあまり撮影することなく姿を消しました。
2号機は最後に京都鉄道博物館で最後にお披露目されて、その後に吹田で解体されました。
吹田機関区では「富士」のヘッドマークを付けて展示されていた901号機。
現在は茨城県水戸市にある日立製作所で保存されているようです。
EF200の屋根・パンタは広島車両所で撮影していました。
定格出力6000kwはEF66の3900kwの約1.5倍(ちなみにEF210は3390kw)で26両のコキ車を牽できたのですが、出力が大きすぎたことが仇となり変電所がパンクする事態に。
結局フルに性能を発揮できなくなり、EF66なみの出力で活躍したという、結果的に過剰な性能の機関車だったということのようです。
旅客会社が管理している変電所設備が増強できていればEF200はさらに増備され、もっと長く活躍できたかも知れませんね。
国鉄一社体制だったらば・・・