かつて、福岡市交通局（福岡市地下鉄）及び乗り入れ先のＪＲ九州筑肥線、接続先の西日本鉄道（西鉄）貝塚線では、平成２６年より令和元年まで、１２月の金曜日を最終列車を３０分遅らせて運行されます「フライデーナイトトレイン」の運行を行っておりまして、この１２月の忘年会シーズンである事や、企業の多くがお休みになります翌日に合わせまして遅くまで利用できるような姿が見られておりました。
この頃の福岡市地下鉄の１２月金曜日の最終列車では、ラッシュ時並みの混雑状況が見られておりまして、ちょうどその時期には忘年会シーズンにもあたってくる事から臨時列車が運行されておりまして、現在も飲酒運転の検挙率が非常に高い福岡県にありまして、列車を利用する事で、乗客に快適・便利に地下鉄・接続路線を利用しまして、安全に目的地（自宅等）へと向かわせるために運行されていたものでありまして、これら臨時列車は「フライデーナイトトレイン」と称されておりました。
この「フライデーナイトトレイン」の運行本数は以下の通りであります。先述のように３０分最終列車を繰り下げておりますが、その結果姪浜駅発で博多方面が普段の０時発から０時３０分発へ、筑肥線筑前前原方面へも普段の０時２７分から０時５８分まで発車時刻を遅くしておりまして、忘年会帰りなどに対応している姿が見られておりました。
【空港線・貝塚線・ＪＲ筑肥線】
姪浜～福岡空港 上下各１本
筑前前原～博多 上下各１本
（うち１本（姪浜０時発）は筑前前原→姪浜間が臨時列車）
姪浜～福岡空港 上下各１本
筑前前原～博多 上下各１本
（うち１本（姪浜０時発）は筑前前原→姪浜間が臨時列車）
姪浜→博多 上り１本
姪浜～貝塚 上下各１本
【七隈線】
橋本～天神南 上下各２本
【西鉄貝塚線】
貝塚→西鉄新宮 １本
姪浜～貝塚 上下各１本
【七隈線】
橋本～天神南 上下各２本
【西鉄貝塚線】
貝塚→西鉄新宮 １本
の各本数で運行されておりまして、中には筑肥線～福岡市地下鉄の直通列車に関しまして、１本本来は姪浜→博多間で運行されております列車を筑前前原駅発で運行されているなど、姪浜駅以西筑前前原駅までの利用者にとっても重宝させる姿が見られておりました。尚、筑肥線内の増発列車に関しましても、福岡市地下鉄の車両が使用されてもいました。
しかし、「新型コロナウイルス」の影響もありまして、令和２年よりこの運行は取りやめとなっておりまして、現在は５類にまで引き下げられまして落ちつきつつありますが、今度はお店自体が遅くまでやる所も減ってもいますし、従来の運行自体も引き上げられた所も見られておりまして、それほどこの「コロナ禍」によりまして生活の変化にも大きく変わってしまった事も伺わせております。
さて、今回ご紹介しますのは、その「フライデーナイトトレイン」に関しまして、最後に収めておりました平成２８年撮影の模様を皆様にご紹介してまいります。尚、最後に記載しておりますように、時刻は撮影当時のものですので、現在と異なる事はご了承ください。
画像は、２３時３０分頃の姪浜駅であります。やってまいりますと、２３時３３分発の西唐津行き電車を待つ方がいらっしゃいまして、この日は寒い中でもありましたが多くの姿が４番ホーム上において見られておりました。
（発車標）
（４番ホーム内）
そして、３０５系電車によります西唐津行き最終列車がやってまいりました。「フライデーナイトトレイン」では、西唐津駅まで運行される列車はありませんでしたので、定期列車でもありますこの列車が筑前前原駅以西の最終列車という事にもなりますが、この時も多くの方が乗車されている姿が見られておりました。
（行先）
ここからが「フライデーナイトトレイン」としての姿のスタートであります。まずは２３時５５分発福岡空港行き列車でありますが、この列車は筑前前原駅を２３時３５分に発ちまして、姪浜駅に２３時５３分着２３時５５分発、福岡空港駅には０時１９分に着く列車でもありました。この時は、始発駅の筑前前原駅から通しで乗客はあまりいらっしゃいませんでしたが、途中から乗客が多くいらっしゃる事になるようでした。
こちらは、本来ならば最終列車になります０時発の博多行き列車であります。この列車は現在も空港線最終列車として唯一の博多行きとして存在している事もありまして、この時ならではな姿も見られておりました。
（車内）
この電車の「博 多」の行先であります。この行先も、毎日夜しかも最終列車しか見られない行先でもあります。ですから、この時ならではな行先であるとも言ってもいい訳ではありますが、この「フライイデーナイトトレイン」では、後述のようにこの後さらに１本見られる事になりますので、この時ならではな姿が見られる事にもなりました。
こうして、博多行きが発車しますが、対岸の３番ホームではこの後０時１５分発の博多行きとなります列車が到着しておりました。そのため、「博 多」同士の姿が見られるのでは？とも思っておりましたが、残念ながら行先が変わる前に発車しておりまして、「博多」同士の姿を収める事はできなかった事が悔やまれる所でした。
０時発博多行き発車直後のホームの姿であります。０時発の博多行きが発車直後に、３番ホームの０時１５分発博多行きの行先の変更が行われておりまして、正直もう少し早ければよかったのになと思ったほどでした。やはり、誤乗を防ぐためを思いますと、表示の変更も遅くなってしまうのもわからなくはない所ではあったようです。この列車は、今回運行時は０時１１分発で運行されておりましたが、終点博多駅着後に折り返しまして最終の筑前前原行き（博多駅０時３７分発）として運行されるに至っておりました。
（行先）
さて、時刻は深夜０時を回りまして、階段の所にあります発車標を収めたものであります。この時間からは１・２番ホームから発車します列車はなくなりまして、以降の天神・博多方面の列車、そして筑前前原行きの列車は３番・４番各ホーム発となりました。尚、筑前前原行きの列車に関しましては、０時５８分発が最終列車となりまして、筑前前原駅には１時１６分着となっておりました。
（筑肥線側）～最終は０時５８分発
「フライデーナイトトレイン」筑肥線下り列車１本目、姪浜駅０時０７分発の筑前前原行き列車であります。この列車は、本来ならばこの列車は姪浜駅止まりの列車でありまして（姪浜駅０時０６分着）、この時は筑前前原駅まで延長運転を行っておりました。この撮影時でも、臨時列車であるとはいえども多くの乗客の姿が見られておりましたので、この設定の存在は大きかったでしょうか。
（姪浜駅到着直後）
（０時０７分発筑前前原行き）
さて、２番ホームでは０時１３分着の姪浜駅止まりの２０００系電車が到着しました。この列車でも多くの乗客の姿が見られておりまして、その下の画像のように多くの方が下車される姿がそれを伺わせているのではないかと思いました。尚、これら乗客は改札を出て家路につかれる方、筑肥線に乗り換えまして今宿・筑前前原方面へ行かれる方など様々な姿が見られておりました。
（２０００系電車と１０００系電車との並び）
（多くの乗客が下車します）
この下車が完了しますと、１・２番ホームへの階段は閉じられました。この後も、このホームでは回送列車が２番ホームに入ってまいりますが、乗客を乗せていない回送列車でもありますので、階段が閉じられる事になるのもわからなくはないかと思います。
さて、３・４番ホームに目を向けてみますと、３番ホームでは後述のように最終列車となります０時３０分発の福岡空港行きとなります、０時１９分着の姪浜駅止まりの列車が到着しておりました。
その乗客の多くが、この後０時２７分発の筑前前原行きに乗り換えられる方でありましたが、よく見ますと立寝されている方もいらっしゃるなど、この時にも忘年会帰りと思わしき方もいらっしゃっている事が伺えておりました。やはり、この姿からも皆様お疲れである事もわからなくはないような姿でもありましょうか。
こうして、０時２７分発の筑前前原行きが到着しました。この列車は本来ならば福岡空港駅からの最終列車（０時発）にあたりますが、この日は０時５８分が最終でもあるにもかかわらず、それでも車内では多くの乗客の姿が見られておりまして、早く家路につきたいと言う印象さえも感じさせられていました。
（車内には多くの乗客が）
さらに、０時２７分発の筑前前原行き発車後、３分後の０時３０分発に天神博多方面の最終列車であります福岡空港行きが発車します。この列車が上り線事実上の最終列車になりますが、この時にはそれでも姪浜駅発車時点で２０名ほどはいらっしゃっていたようであります。
そして、０時３０分発福岡空港行き発車後、福岡空港駅発の０時４３分着の列車がやってまいりまして、この列車はこの後車両基地へ回送されます。この時も、多くの乗客の姿が見られておりまして、遅くまでお仕事や飲んでいた事が伺えておりました。尚、この後０時５６分発の筑前前原行きがやって来る事になりますが、私はこの回送列車発車を見守りまして、家路へとつく事になりました。
今回は、過去に撮影しておりました、福岡市地下鉄の「フライデーナイトトレイン」に関しまして、過去の画像よりご紹介しましたが、それだけ多くの方々が利用していた事からも、これら列車の存在自体が大きかった事が伺わせているのではないでしょうか。けれども、冒頭でも述べましたように、現在は「新型コロナウイルス」によります生活の変化もありまして、４年連続でこの列車の運行自体は行われておりません。それほど４年の間に様子も様変わりした事も伺わせているようではありますが、今年は忘年会需要自体もまた回復しつつあるだけに、今後は今年の運行自体はなくども、翌年以降の運行には期待したい所ではあります。
（注）時刻は平成２８年撮影時の時刻です。したがって、現在と時刻が異なる場合もあります。