14:35頃、正式には撮影会は終わった。
終わった…のだが。
名残惜しいのは、みな同じ。
帰路の新宿までの乗車は、乗車口が5号車の一ヶ所のみだった。
それもあって、乗車列がなかなか遅々として進まない状況に。
となると、行列がある程度落ち着くまで、まだ撮る。
ちょっとした“延長戦”または“ロスタイム”のスタートである。
ここぞとばかりに、さらに寄りを仕掛けてみたり。
改めてラストランステッカーに最接近。
貼り付けられてから2年近く、すっかりVSEの一部として馴染んだ装飾となった。
控えめながらも存在感を発揮し、最後の最後までラストランを演出したのだった。
日が傾き、架線柱の影もVSEにかかり始めた。
このあたりの状況も考慮して、撮影会の時間は設定されていたのだろうか?
そんな傾いた冬の太陽が照らすVSEは、また一段と哀愁を帯びる。
いよいよこの表記が見られるのも、一日余り…
…と。
1号車では、先程のペナントを持って記念撮影に応じていた車掌氏がまたモデルとして奮闘w
外からはやんややんやの喝采。
車内からは苦笑まじりに、双方からカメラを向けられていたらしいw
やはり、車掌氏などクルーの存在もVSEには欠かせなかった。
社内での乗務に関しての選抜も特殊で、特別でありつづけた形式だったのである。
そんな、一時代を築いたVSE。
象徴のひとつとしてあった連接台車も、小田急電鉄からは遂に消える時が来た。
乗車口に向けて歩きつつ、名残を惜しむようにシャッターを切る手が止まらない。
そんな中、係員から無情の掛け声が。
そろそろあきらめてくださーいw
…はい。
名残惜しいのは、みな同じ。
最後は、乗って締めくくるとしますかね。
15分に及んだ延長戦を経て、いよいよ最後のVSE乗車が始まる。