2023年12月、小田急ロマンスカーの50000形VSEがラストランを迎え、引退しました。VSEよりも先にデビューしたEXEはまだ走っているのに、かなり早い引退でしょう。では次のロマンスカーはいつデビューするのでしょうか。
今ある展望席付きロマンスカーはGSEだけ
現在小田急線を走っている展望席がついているロマンスカーは、70000形のGSEのみです。それ以外はEXE、EXEα、MSEの三種類。この三種類は編成数もかなり多いですが、GSEは2本のみしか在籍していません。VSEも2本のみでした。つまり、VSEが引退するまで展望席付きロマンスカーは4本走っていましたが、それが現在は半分になってしまっているということです。
次のロマンスカーのデビューは2027年?
小田急は2027年、100周年を迎えます。その時期に新しいロマンスカーが運行を開始すると、私は思います。つまりその1年か2年前くらいには、何かしらの情報が出てくるのではないでしょうか。今現在は2023年、もうすぐ2024年になります。ついこの前が小田急の90周年だったなと今感じてしまい、時の流れは速いと思いました。
展望席付きロマンスカーは4編成までなのか?
しかし展望席付きロマンスカーにはデメリットがあります。
- 製造コストがどうしても高いこと
- 分割併合ができないこと。
特にこの二つ目がネックになります。ロマンスカーのうちの箱根号は箱根登山鉄道に直通し箱根湯本駅まで運転しますが、箱根登山鉄道には10両分の編成長の列車は入れません。そのため展望席がないロマンスカーは小田原や相模大野で分割併合をし、6両のみが箱根湯本まで行くということができます。しかし展望席がつくとそれはできなくなるのです。GSEは7両編成、VSEは連接台車にし一両あたりの長さを短くしたうえで10両編成で製造されました。そうするとどうしても定員が減ってしまうのです。ロマンスカーは夕方ラッシュ時間帯や朝ラッシュ時間帯、ホームウエイ号やモーニングウェイ号として通勤特急の役割も担っています。これらの列車は大変混雑するため、座席定員を減らしたくない、いや減らせないという事情があるのでしょう。実際に定員は200名以上変わってきます。ラッシュ時間帯は普通列車の本数も多くて特急列車の本数も増やしにくいです。そうすると座席定員を増やすしかないのです。2022年のダイヤ改正までは、夕方ラッシュ時間帯、毎時4本ホームウェイ号が走っていました。それが毎時3本に減っています。コロナで需要が減ったのだとは思いますが、それでも座席の埋まり具合はものすごいです。こららの理由から、展望席付きロマンスカーは4本までになっていると思われます。
将来を見据えての、VSEの引退だった?
2027年に展望席付きロマンスカーを導入すると仮定して、今回のVSEの引退を考察してみましょう。2027年に展望席付きロマンスカーがデビューし2本製造したとすると、GSEと合わせて4本となります。今回VSEを引退させず改修工事を行いまだこれからも走らせるという判断をした場合、その時点で展望席付きロマンスカーが6本在籍することになってしまうのです。会社側の判断としてそうはしないと決めたとすると、それも今回のVSE引退の要因の一つになったと思われます。
結び
鉄道ファンやユーザーからみたら、展望席車両が4本より増えてもいいのでは、増やしてほしいと思ってしまいます。でも会社側の都合もあり、おそらくそうはならないことでしょう。もしかしたら僕の今回の考察が間違えていて、次の展望席付きロマンスカーが3本以上製造されるかもしれません。そしたらそれは、とても嬉しいことではないでしょうか。
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