東海道線の電車は、日中時間帯は毎時8本走っています。しかし東海道線はダイヤ作成のとき考慮しなければならない障壁がたくさんあります。電車は、できるだけ等間隔の時間で来ることがベストです。しかし東海道線はその障壁のせいで、ダイヤ作成がすごく難しいのです。その障壁と、現在のダイヤの現状についてみていきましょう。
東海道線のダイヤの障壁
- 特急の通過待ちがあること。特急の通過待ちにはどうしても3分から5分程度の時間がかかり、均等な間隔で電車を走らせることを難しくします。東海道線の列車は、東京駅始発で見てみると現在、7時台に一本、9時台から13時台は一本から二本あります。もちろん夕方のラッシュの時間帯には特急湘南が走りますが、日中の時間帯であっても完璧なパターンダイヤを作ることは不可能なのです。よって、特急が走る時刻に合わせて少しづつダイヤを修正していかなければなりません。
- 電車の分割・切り離しがあること。
- 行き先が多様なこと。さらに上野東京ラインと湘南新宿ラインとの違いもあり、すべての区間で均等に電車を走らせることは、とても難しいのです。
東海道線ダイヤの現状
では、現在の東海道線のダイヤの現状についてみていきましょう。
東京駅を発車する11時台の列車に焦点をあててみていきます。
- 品川行き 05 32 50
- 平塚行き 17 57
- 小田原行き 47
- 熱海行き 08 27 37
品川以南に行く列車はおおむね10分間隔と均等なことがわかります。
次に横浜駅で見てみます。なお以下共通で、東京駅で挙げた電車についての発車時刻を記載していきます。また一部は湘南新宿ラインからの電車であるため、発車ホームが違います。その列車は赤字で記してあります。
- 平塚行き 44 26 31
- 小田原行き 01 13
- 熱海行き 34 56 04
56と26の電車は横浜駅で特急の追い越しを行うことから、すでに均等な間隔ではないことがわかりますが、このくらいであればしょうがないことでしょう。しかし、横浜駅では湘南新宿ラインは別ホームですが、大船からは同じホームになります。こう考えてみると、かなりバランスが悪いことがわかります。平塚行きが連続したり、熱海まで行く列車が30分あいてしまったりすることなどです。
最後に平塚駅で見ていきます。平塚駅では、特急の通過待ちに加えて、普通列車の分割と併合があります。その点で時間を要することから、詳しく見ていきましょう。
- 小田原行き 50 01
- 熱海行き 06 28 36
36分発は小田原で特急の追い越し、50分発は平塚で列車の分割をしています。01分発は湘南新宿ラインの特別快速なため、速達性の観点から分割をしていないと思われます。正直な感想として、すごくバランスが悪いなと思ってしまいました。毎時5本なはずなのに、01分発のあと五分後に06分発の列車がやってきたり、22分電車が来なかったりすることなどです。都心で電車の間隔を均等にすると、どうしても郊外でデメリットが出てきてしまうのかもしれません。
感想
均等な間隔のダイヤを作るという面では、二倍ずつ電車を増やしていくことが求められます。具体的に説明すると、最後まで(=熱海まで)行く列車が2本、小田原まで行く列車は追加で2本合計4本、平塚まで行く列車が追加で4本合計8本といったようにです。しかし熱海まで毎時3本走らせているので、急にダイヤ作成の難易度が上がってしまうのかなとわかりました。これからの東海道線のダイヤがどう変化していくのか、注目していきたいなと思います。
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